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公開年:2008年
公開国:アメリカ
時 間:104分
監 督:スコット・デリクソン
出 演:キアヌ・リーヴス、ジェニファー・コネリー、ジェイデン・スミス、キャシー・ベイツ、ジョン・ハム、ジョン・クリーズ、カイル・チャンドラー、ロバート・ネッパー、ジェームズ・ホン、ジョン・ロスマン 他
ノミネート:【2008年/第29回ラジー賞】ワースト前編・リメイク・スピンオフ・続編賞
コピー:人類が滅亡すれば、地球は生き残れる。
公開年:1952年
公開国:アメリカ
時 間:93分
監 督:ロバート・ワイズ
出 演:マイケル・レニー、パトリシア・ニール、ヒュー・マーロウ、サム・ジャッフェ、ビリー・グレイ、フランシス・ベイヴィア、ロック・マーティン他
ある日、謎の巨大物体が地球に飛来し、アメリカ政府が厳戒態勢を敷く中、宇宙からの使者がクラトゥが降り立つ。あらゆる分野の専門家を集めた対策チームが組織され、クラトゥに対する尋問が試みられるが…というストーリー。
本作はリメイク作品で、前作とオチが異なるなどと伝えられていたので、律儀にも両方観てみた(邦題は、“が”と“の”が違うが、原題は同じ)。オチの違いは確かにあったが、作品の根本テーマを違えてしまうようなものではない。そこに着目することに、さほど意味は無いので、リメイク版を観て、よほど気に入ったのでもなければ、旧作はあえて観るまでもないと私は思う。
それよりも、この作品の根本テーマは、日本人にはピンとこないのではないだろうか、と思えてしかたが無い。何を言いたいかというと、一神教を信奉する文化下にいないと、ただの宇宙人来訪によるパニックムービーとしか感じないだろう…ということだ。
もう少し説明を加えるならば、こういうこと。大いなる父・万能な神の存在を根本とする宗教があり、多くの人がそれを信じて社会を形成している。時が経って、都市化が進み、科学技術が向上し、無神論者が増え、アノミー状態になりかけた社会がそこにある。この由々しき状態を打破するためには、人間はどうすればいいのだろう…という不安が存在するということだ。
説明するまでもないが、日本人は一神教民族ではないので、「父なる神の喪失」的な不安はピンとこないだろう。日本でも、UFOが飛んできてすごいテクノロジーを見せてくれれば、こんなことをしている場合じゃないと開眼して、世界中が団結して戦争が無くなるんじゃないか、なんてことを言う人はいるけれども、そのレベルの感覚とは違うのだと思う(私も日本人なので“思う”としかいえないのだが)。
アメリカ人は、今でも多くの人が進化論を受け入れない(聖書の記述と異なるから)。“本気”で信じない。だから教科書にも載せない。偉大なる万能の父の喪失(と、それに抗うこと)は、社会として大きな現実問題だろう。そういう社会で作られた映画だということを前提に観なくてはいけない。よって、欧米の人は、心根の深いところで、引っかかるものを感じながら、この映画を観ているのかもしれないということだ。
そんな、重大なテーマだというなら、他にも同様のテーマの映画があるのでは?と思いたくなるだろうが、そのとおり。びっくりするほど同じテーマの作品が、次の年に公開されている。一見関係なさそうだが、それは『ウォッチメン』だ(奇しくも本作の後に観たので、すぐにレビュする)。もう、このテーマは、普遍的であるといってよいのだろう。
ちなみに、新作の方の宇宙人は、現世で善行を積もうが悪人だろうが、“神”側の都合で(問答無用で平等に)消滅させているところから、プロテスタント(というかWASP)の“神”像が強く反映されていると私には思える。旧作のほうは、お行儀よくしていれば攻撃しないよという条件提示があるが、新作では、あくまで、宇宙人が勝手に猶予しようと思っただけである。ユダヤやカトリックの神像とは異なる。
で、結局、本作の評価は?と聞かれるならば、「特に観なくてもよい」というのが、私の答えである。社会学的・比較文化的な観点を加えないと面白く感じられなかったし、血縁のない親子の愛というヒューマニズム的な設定や、自然との対立というエコ的な誘導を加えて、私が考察した宗教的な部分をわざと見えにくくしている作為が感じられ、あまり快くない。純粋なパニックムービーとしてみるならば、決して一流とは言えないので、お勧めはしない。
出張とか入ると、投稿は遅れてしまいますわ。
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