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公開国:アメリカ
時 間:108分
監 督:M.ナイト・シャマラン
出 演: ブライス・ダラス・ハワード、ホアキン・フェニックス、エイドリアン・ブロディ、ウィリアム・ハート、シガーニー・ウィーヴァー、ブレンダン・グリーソン、チェリー・ジョーンズ、セリア・ウェストン、ジョン・クリストファー・ジョーンズ、フランク・コリソン、ジェイン・アトキンソン、ジュディ・グリア、マイケル・ピット、フラン・クランツ、ジェシー・アイゼンバーグ、チャーリー・ホフハイマー、スコット・ソワーズ、M・ナイト・シャマラン 他
ノミネート:【2004年/第77回アカデミー賞】作曲賞(ジェームズ・ニュートン・ハワード)
【2005年/第14回MTVムービー・アワード】ブレイクスルー演技賞:女優(ブライス・ダラス・ハワード)
コピー:その《地上の楽園》は、奇妙な《掟》に縛られていた・・・。――何故?
1897年、ペンシルヴェニア州。深い森に囲まれた人口60人ほどの寒村があった。村人たちは自給自足の生活を営んでる。村では、外部の町には恐ろしい人々か暮らしており、接触するとひどい目に合わされるだけでなく、この村の平和も脅かされると教育がされている。さらに村には、周囲の森には怪物がいると伝えられており、森に立ち入らないという“掟”さえ破らなければ怪物が村人を襲うことはないとされていた。ある日、家畜が不気味な死体となって発見されたのを機に、平穏な村で何かがおこり始める。鍛冶職人のルシアス・ハントと村の指導者エドワード・ウォーカーの盲目の娘アイヴィーが結婚をすることに。しかし、村の青年の一人で精神のバランスを崩した男ノアは、ルシアスに嫉妬して彼を刺し重症を負わせてしまう。アイヴィーは瀕死のルシアスを救うために、村にはない医薬品を森の外の町に取りに行くことを申し出る…というストーリー。
昨日の『ビッグ・フィッシュ』と同じく、時間を置いて観返すと、じわじわと味わいが増す作品。この作品、実は良く出来てる。
100年前の設定とはいえ、アメリカには今でもアーミッシュのような人たちが存在するので、そのリアリティたるや我々日本人が感じるのとは若干異なると思う。
(いきなりだが、以下ネタバレ)
ジジィとババァたちが、社会に嫌気がさして、周囲から孤立した村をつくったのでした…だけでなく、年代までトランスしてしまっていたという、オチの二重構造。
さらに着眼点を予想すると、また味わい深い。第一世代は、全員が心に傷を負って、カウンセリング治療を受けていた仲間だということ。さて、その心の傷は、都市社会、現代文明の中でなければ、負うことのないものばかりではないか?という切り口。確かにその通りで、単なる病んだ人の忌避行動だと、無碍に笑えなかったりする。
数世帯しかいないような村がこれから継続できるわけなんかなかろう…と誰もがツッコミたくなるところだか、そんなツッコミは無意味。だって、心が病んでしまって、なによりも文明社会から遠ざかりたいことが一番の人たちなんだもん。そしてそこまでやっちゃう実行力と経済力はあるんだから、ある意味狂っているの。もう、意義をさしはさむ余地のない説得力(力技だけど)。
指導者エドワードが、「皆がこれ以上続けたいと思うならば…」という言葉の後、アイヴィーが帰還する。彼女に近づく第一世代のババァたち。それを掻き分けてルシアスに寄り添うアイヴィー。さて、果たして、この茶番は継続されるのか否か。
#エドワードとルシアスの母親の、手を触る触らないのくだりは、もうちょっと主筋…というか第一世代の心に変化が生じている…という描写に強く絡められるとよかったと思う。
エドワードや男連中これ以上続けることに無理があると思い始めている節がある。それは、彼らの心の傷が回復したことを意味するのではなかろうか。ずいぶん長く、そして無関係の子供を巻き込んだ、罪な治療方法である。そのエゴ満開の末に残った罪を購うことはできるのか。結局はできずに惰性で続けてしまうのだろう…等々、この投げっぱなしの終わり方が案外ちょうどよい。
当時、何だこりゃと思った人も、改めて観てみることをお薦めする。
出張とか入ると、投稿は遅れてしまいますわ。
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