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公開年:2003年
公開国:韓国
時 間:124分
監 督:イ・ジェヨン
出 演:ペ・ヨンジュン、イ・ミスク、チョン・ドヨン、イ・ソヨン、チョ・ヒョンジェ、チェ・ソンミン 他
コピー:一途な愛か。禁断の誘惑か。
18世紀末、李朝末期の朝鮮。ユ長官の妻チョ夫人は子宝に恵まれず、16歳の娘ソオクを側室に迎えることに。チョ夫人は一計を案じて、初恋の相手でもある従兄弟のチョ・ウォンに、ソオクを誘惑して婚礼前に妊娠させよ、その見返りとして自分の体を褒美とする、と持ちかける。チョ・ウォンは文武に秀でているが、高官になることを嫌い、書画を楽しみ、女たちとの戯れに生きる男だったが、そんな小娘を落とすのは簡単すぎてつまらないと一蹴。今、自分が目を付けている貞淑な未亡人チョン・ヒヨンを落とせたらを引き受けようと自ら条件を出し、2人の恋愛ゲームが始まる…というストーリー。
ラクロの『危険な関係』を下敷きに…ということだが、大筋のプロットはそのまま踏襲しているようだ。
根本的にこういう不倫モノはあまり興味がない。こういうタイプの映画が次々と記録更新!って、韓国ってどういう国じゃ…っていいたいところなんだけど、日本だって『失楽園』みたいなのが流行ったしね。要するに、個人的に好みじゃないということなんだな。
残念なことに、プレイボーイぶりが面白く見えた部分は一切なく、逆にイライラするばかり。最終的に真実の愛に目醒めた…みたいな心理描写も、演技や演出で表現するのではなく、セリフで説明しちゃうという稚拙っぷり。コミカルにするでもなく、シリアスにするでもなく、腰の据わっていないシナリオだ。狂言回しの家来の使いかたも取って付けたようで効果半減。この質の悪いシナリオのせいで、単なる“画が綺麗なエロ映画”に成り下がってしまっている。
ただ、厳格な(といわれる)李氏朝鮮を舞台にしたことは、背徳感の増幅に繋がって効果的で、その狙いは当たりだろう。なので、R-18になっちゃうまでに直接的な性描写にする必要はなかったと思うのだが、皆さんはどう思うか。
まあ、その前に、ペ・ヨンジュンが、松尾スズキのモノマネをするホリケンにしか見えないのが、もうちょっとなんとかならなかったものか…。
18世紀末の韓国に、切削でつくったような金属器やスプーンがあったり、清で使われているような刀ではなく、日本刀のような形状だったり、カトリックの聖餐でつかうパンが今使われているものと同じだったり、あんな小型の置時計があったり、あんな美しいカラー木版印刷技術があったり。知らなかったぁ。勉強になったなぁ、、、と、とりあえず言っておくか(まさか、時代考証がむちゃくちゃってことはないだろうな。おい)。
ちゃんとした映画になるはずのところを、“エロ”表現の壁を破るという履き違えた目的に捉われてしまい、結果的に迷走してしまった作品。お薦めしない。
#『カサノバ』のほうが楽しめた。
出張とか入ると、投稿は遅れてしまいますわ。
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