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image1628.png公開年:2010年 
公開国:アメリカ
時 間:97分
監 督:ポール・W・S・アンダーソン
出 演:ミラ・ジョヴォヴィッチ、アリ・ラーター、キム・コーツ、ショーン・ロバーツ、セルヒオ・ペリス=メンチェータ、スペンサー・ロック、ボリス・コジョー、ウェントワース・ミラー、シエンナ・ギロリー、ケイシー・バーンフィールド、フルヴィオ・セセラ、中島美嘉 他
コピー:新たな物語は「東京」から始まる。



東京の渋谷のあるアンブレラ社の巨大施設を急襲するアリスと彼女のクローンたち。施設に壊滅的なダメージを与え、ウェスカーを追い詰めるが、あと一歩のところで取り逃がしてしまう。その後、単独でアラスカにあるという感染が及んでいない安全な土地“アルカディア”を目指すも、アラスカにはそのような土地は存在せず落胆。しかし、そこで記憶喪失になったクレアを発見し、二人は他の生存者を探しに、飛行機でロスへ向かう。すると、ロスには無数のアンデッドが存在しており、さらに刑務所施設のの中に生存者を発見。アリスは刑務所の屋上になんとか不時着し…というストーリー。

日本市場を意識した前作の展開を踏襲して、渋谷から始まるんだけど、取ってつけの感は否めない(中島美嘉も単なる話題作り以外の何者でもない)。別に東京の設定がその後の展開に生きているわけでもない。
都合よく、本体以外のアリスは爆弾で消滅させ、これまで散々臭わすだけ臭わせて引っ張りまわし続けたアリス計画に早々に決着。さらに都合よく血清を打ってパワーダウン。だけど血清が効いて普通の能力になったようには全然見えず、予知能力とか神懸った部分だけど都合よく削いだだけ。
アラスカのシーンもサラっとしすぎだし、ロスに向かう強い根拠も薄く、本当に全開まで設定を一旦“切った”だけにしか見えない。世界中、アンデッドも人間も皆無だったのに、ロスに向かうと特異点のごとくアンデットの山で、それまでの流れと何かちぐはぐ。
さらに何やら、前作までには出てこなかった種類のゾンビが出てきて、まるで別の映画になったかのよう。特にデカイ武器をもったゾンビだけど、誰があんな武器をつくったんだ(ゾンビ本人か?)。おまけに、あの“デバイス”の興醒めっぷりはハンパない。

『ブレイド』『キル・ビル』『マトリックス』『バビロン A.D.』『サイレントヒル』『ドーン・オブ・ザ・デッド』『アイランド』『エイリアン』『トゥモロー・ワールド』…と他の映画が次々を頭をよぎる始末。もう、既視感の波状攻撃で、ミラジョヴォが画面にいなかったら、何の映画を観ているのか迷子になること必至。じゃあ、前作はそんなに押さえておかなくてもOKか?というと、はっきりいって3作目を見ておかないと、本作はさっぱりわからん。だって全編にわたって継続出演のキャラクターが頻出なんだもの。

ゲーム世界の映画化っていうことに主眼が置かれていて、これも出てきた、あれも出てきた…って、知ってる人が楽しむ作品なのかもしれないが、その割にはアクションシーンやゾンビに追い詰められるシーンで、ぜんぜんドキドキしないのは、致命的な気がする。

ただ、もしかすると3D映画としては愉しめたのかもしれない(今回はDVDでみたので、もちろん2D)。飛び出すという意味よりも奥行きという意味での3Dが生きそうな場面が多々あったもの。それも裸眼タイプの3Dモニタに都合が良さそう。

別に、本作でシリーズとして解決することや判明することがあるわけでもないので、よほど、このシリーズ自体に思い入れがある場合を除いて、観る必要はないと断言する。今後どうなるかわからないが、シリーズが完結した段階でイッキしてもいいし、どうせ次回作が作成されるときには、まちがいなくTV放送されるので、そのときに観るということでよいと思う。これをわざわざ観ても、あなたの人生の糧にはならない。すくなくと、新作料金を払って観る価値はない。

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image1539.png公開年:2009年 
公開国:アメリカ
時 間:130分
監 督:クリス・ワイツ
出 演:クリステン・スチュワート、ロバート・パティンソン、テイラー・ロートナー、ダコタ・ファニング、アシュリー・グリーン、ニッキー・リード、ジャクソン・ラスボーン、ケラン・ラッツ、ピーター・ファシネリ、エリザベス・リーサー、エディ・ガテギ、ラシェル・ルフェーブル、マイケル・シーン、ジェイミー・キャンベル・バウアー、クリストファー・ハイアーダール、キャメロン・ブライト、チャスク・スペンサー、アレックス・メラズ、ブロンソン・ペルティエ、キオワ・ゴードン、ギル・バーミンガム、アナ・ケンドリック、ジャスティン・チョン 他
受 賞:【2010年/第19回MTVムービー・アワード】作品賞、男優賞(ロバート・パティンソン、テイラー・ロートナー)、女優賞(クリステン・スチュワート)、キス・シーン賞(クリステン・スチュワート、ロバート・パティンソン)、グローバル・スーパースター
コピー:この愛を貫く。

ベラは18歳の誕生日を迎えたが、恋人のヴァンパイア、エドワードは永遠に17歳のままで、この現実を受け止めきれずにいた。さらに、誕生パーティで、ベラが誤って指を切って流血してしまうと、その血に引き寄せられたエドワードの家族が彼女に襲いかかり大混乱となってしまう。エドワードたちカレン一家はベラの身を案じ、この町から離れることを決意。突然別れを告げられたベラは失意に打ちひしがれる。そんな彼女を励ます幼馴染みのジェイコブだったが、彼の体に異変が起こり始める。彼は、ヴァンパイアと敵対する狼族の末裔で…というストーリー。

ティーン向けの作品で、根本的に見る価値がないと予測していた前作(1作目)だったが、ヴァンパイア家族のレクリエーションなどなど、愉快な描写のおかげで目が飽きることはなかった。しかし、本作はどうだろう。ティーン女子から人気を得ている理由である主演の男の子の美しさは、成長のせいかいささか劣化気味。追加でスポットを浴びることになるネイティブアメリカンの少年(どっちかというとマイアミとかにいそうな、ライトマッチョな中米系って感じもするけど)は、女の子にとってどれだけ魅力に写るのか、私には不明。
前作にあった愉快な描写も皆無に近く、“サーガ”を淡々とこなしているだけに思えてしかたがない。恋愛に苦しむ主人公少女の苦しむ姿を延々と見せられるのが、そうそう楽しいわけもないし。狼君たちを観ても、ヴァンパイアたちのように、それなりに楽しんで生きてるなぁって感じがまったくせず面白味なし。恋愛についてもまったくスタイリッシュ感が欠落しており、東海テレビの昼ドラ以下である。
またもや、この指摘をしなくてはいけないのか…とウンザリなのだが、2作目の本作は、製作段階で3作目が決まっていた模様で、完全に“つづく”的な終わりになっている。もう、新たなファンは拒絶してますよ…くらいの勢いで、この1本に入魂する気がまるで見受けられない。次作へのブリッヂくらいに考えているのでは?と疑いたくなるくらい。
とにかく、75分くらいでおさまるような内容が130分もあるので、とにかくテンポが悪く、とにかく眠くなる。最後の40分を観終えるまでに、4回も寝て→戻して観直し…の繰り返し。

私には3作目を観る勇気がない。そのくらい駄作かと。少女マンガテイストだっていわれても、少女の6割はつまんないと感じるのでは?。もちろんお薦めできず。焼き鳥とビールをサービスするので観てくださいっていわれたら、なんとか観てあげてもいいかな…ってレベル。

#吸血鬼に狼人間ということなので、次は人造人間を出してもらおう。フンガー

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image0919.png公開年:2004年 
公開国:アメリカ、カナダ、イギリス
時 間:94分
監 督:アレクサンダー・ウィット
出 演:ミラ・ジョヴォヴィッチ、シエンナ・ギロリー、ジャレッド・ハリス、オデッド・フェール、トーマス・クレッチマン、サンドリーヌ・ホルト、マイク・エップス、ザック・ウォード、ソフィー・ヴァヴァスール、ラズ・アドティ、イアン・グレン、エリック・メビウス 他
コピー:タイムリミットは4時間、少女を救って脱出せよ。
泣かない。すべてが終わるまで。


大企業アンブレラ社の地下研究所での死闘から36時間後。何者かに捕えられ病院で目を覚ましたアリスは本能的に脱出し、“T-ウィルス”がラクーンシティに蔓延していることを知る。アリスは生き残った者たちと脱出を試みるも、すでに街はアンデッドたちで埋め尽くされ、事態の隠蔽を目論むアンブレラ社が送り込んだモンスターが彼らの行く手を阻む。さらに、アンブレラ社は、これ以上の感染を防くために、核兵器によって街全体を消滅させようとしていた…というストーリー。

先日(というか先週だけど)同様に、何気にTV放映を観ちゃった。簡単に言ってしまうと、前作から密室サバイバルという部分を取っただけだったりする。

1作目のレビューでも書いたけど、ゾンビ映画やらホラー映画の色んな映画の要素を思いつくだけ放り込んでプディング状態にした作品だから、2作目が決まった時も、「さあて、今度は何やる?」ってな感じで、思いついた事をダラダラ並べて、一生懸命ガッチャンコした感じ。だって、基本的に感染拡大→脱出成功→感染拡大→脱出成功の繰り返しだから、ひたすらインフレ化するだけだもの。

あとはいかに目を飽きさせないか。求められるのは、映画製作のスキルではなく、CMやゲーム製作のスキルということになる。
だから、女性キャラたちの格好が、とてつもなく不自然でも、全然おかまいなし。なんとなく雰囲気が漂わせられば、実のところたいして細かいことは考えていない“アリス計画発動”なんて言っちゃっても、後は野となれ山となれ。次回作の前に考えればいいのである。
で、前作を上回ったか否かと聞かれれば、クオリティが上がったというわけではないが、娯楽要素は確実に上回っているといっていいだろう。屋外に出たせいで広い空間を使った演出が可能になっているためか、スピード感は増しているし、前回と同じようなアクションでも、前より上回るように要所要所でがんばっているから。とにかく技術系スタッフは嬉々として仕事していることだけは良くわかる。

ニューキャラの“ジル”はときどきCGキャラ?と思わせるカットが多々あり、まさにゲームが原作だということを強調した演出にもなっている。もしかするとゲームもプレーしていれば、より楽しめるのかもしれない(だからといってゲームはしないけど)。

適当に憎たらしい悪役を配置しておいて、そいつに苦しめられつつ最後は無残に懲らしめスッキリするっていう、単純な展開。世の賞レースからは総スカン状態なんだけど、ここまでくると、芸術とは対極にはあるけれど、映画のもつ実社会のストレス解消っていう役割りをしっかり担ってくれているのかな…なんて思ったりもする。純粋なストレス解消作品として、1・2連続で観ることはお薦めする。芸術的な要素は皆無と思って割り切れば、かなりOKラインだと思う。

#乱暴な伏線の貼り方は、車田正美を彷彿をさせるような…

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image0918.png公開年:2001年 
公開国:アメリカ
時 間:101分
監 督:ポール・W・S・アンダーソン
出 演:ミラ・ジョヴォヴィッチ、ミシェル・ロドリゲス、エリック・メビウス、ジェームズ・ピュアフォイ、マーティン・クルーズ、コリン・サーモン、パスクエール・アリアルディ、ヘイケ・マカッシュ 他
コピー:生き残る。たとえ一人でも



近未来。巨大企業アンブレラ・コーポレーションは地下の巨大施設でバイオ兵器の研究を進めていた。ある日、研究中のウィルスが施設内に散布されてしまったため、施設の管理コンピュータは伝染を防ぐために施設を閉鎖し外部から遮断する。内部調査のため施設に潜入した特殊部隊は、倒れていたアリスたちを発見するが、彼らは記憶を失っていた。特殊部隊は彼らを伴い、さらに施設への侵入を試みるが、そこには予想を超える光景が…というストーリー。

前日に引き続き、出張疲れのため新たに何かをレンタルする気力なし。テレビ放映していた『バイオハザード』を鑑賞。おそらく、かなりシーンカットされているだろうが、DVDで見直す余力もナシ。

悪い映画では決して無いのだが、色んな映画のおもしろい要素の寄せ集めだといってしまえば、観も蓋も無いか。
記憶喪失で自分達が誰だかわからないというアリガチな展開をはじめとして、密閉空間でのコンピュータの暴走、ゾンビ、エイリアン同様に喰った生き物の遺伝子によって変体、病原菌への感染、そして誰もいなくなった…etc、、、、
どこかで観たような内容のオンパレード。特殊部隊の人員構成なんて『エイリアン2』そのままじゃね?
こういうパッチワークなので、ストーリーもゴロゴロとぶつ切りの感じがあり、一貫性は無い。それぞれの要素だけに着目してしまうと納得いかないことは多いはず(純粋にゾンビ映画として観てしまうとイマイチと思ってしまう…とかね)。

でも、ふつうなら既視感で興醒めするはずのところを、面白く観れたのは、テンポのおかげ。落語家でいうならば、同じ噺なのに話術で魅せた。そんな感じか。公開予定の『Ⅳ』までずっとポール・W・S・アンダーソンは携わっているいるが、残念ながら『Ⅱ』『Ⅲ』とどんどんクオリティが落ちていったのは事実。あれだけダメダメな『Ⅲ』だったのに『Ⅳ』の製作にこぎつけることができたのは、『Ⅲ』の最後に日本行きを臭わせたからに他ならない。アンダーソン、なかなかの策士。
でも、予言しておくが、あの『Ⅲ』から盛り返して面白くできるとは思えない。アクションやCGやびっくり表現で奇を衒うことに執着するだろう。いいかげん『Ⅳ』では別の脚本家の新しい血を入れないとねえ…。

TV放映をなにげに観る程度ならいいが、あえてレンタルして観るレベルにあらず。『Ⅱ』『Ⅲ』はさらにそうなので、観るなら来週もTVを観るのがよかろう。

#生理的に、サイコロカットは苦手かも。

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image0092.png公開年:2004年 
公開国:アメリカ
時 間:132分
監 督:スティーブン・ソマーズ
出 演:ヒュー・ジャックマン、ケイト・ベッキンセール、リチャード・ロクスバーグ、デヴィッド・ウェンハム、シュラー・ヘンズリー、ウィル・ケンプ、エレナ・アナヤ、シルヴィア・コロカ、ジョジー・マラン、ケヴィン・J・オコナー、アラン・アームストロング、トム・フィッシャー、サミュエル・ウェスト、ロビー・コルトレーン、スティーヴン・H・フィッシャー 他
コピー:まだ見ぬ世界が、牙をむく。


19世紀。バチカンの命を受け、世にはびこる怪物を退治するヴァン・ヘルシング。次のミッションは邪悪なパワーで世界征服を企むドラキュラ伯爵の抹殺。武器発明のエキスパートである修道僧カールを相棒にトランシルバニアへ向かう。その地で、代々ドラキュラと闘い続けるヴァレリアス一族の末裔アナ王女と出会い、共にドラキュラの抹殺に立ち上がる…というストーリー。

TV放映を観ていたのだが、記憶にあるシーンがガンガンカットされているような気がしたので、途中で観るのを止めて、犬の散歩へ。改めてDVDで鑑賞。やはりかなりのシーンがカットされていた。
まあ、結構涼しい映像なので、夏向きといえば夏向きか。

ヒュー・ジャックマンは非常に格好がよいのだが、ヴァン・ヘルシング自体のキャラがいまいち立っていない。正体が大天使ガブリエルだっていわれても、だったらそりゃあ圧倒的に強いだろうさ…って思うし、それは臭わせる程度にしないとダメなんじゃなかろうか。何かチグハグで魅力に欠ける。ヒュー・ジャックマンが次作に出なかったのも、なんとなく頷ける。
ケイト・ベッキンセールも『アンダーワールド』の1作目と2作目の間に、似たようなキャラの本作にでちゃうという、別に他に仕事がなかったわけでもないのに、どうも理解に苦しむ。

『ハムナプトラ』のソマーズ監督ということで、本作もCGバリバリなんだが、どうにもクリーチャーが薄っぺらい。ハイド氏とかドラキュラの取り巻きの女とか。かなり予算を投入したんだろうとは思うけど、実に安っぽい。
しかし、私は『リーグ・オブ・レジェンド』よりは本作のほうが好きである。その理由は、2つ。特殊メイク系の仕上がりやデザインがものすごくよい(フランケンとか)。そして、今回、偶然、ヘッドホンを使って音声を聞いたのだが、ものすごく背景の音がよい。森のざわめきなんかかなりリアルで、騙されたと思ってヘッドホンで聞いて欲しい。吹替え音声のほうもデキがよい。

で、最終的には、アクション映画のくせに、最後のファイトもいまいち工夫がなく、盛り上がりに欠ける。成仏(っていったら怒られるか)しておしまいってのも、いまいち。次作もつくるぞ!って臭いをプンプンさせているのに、結局ヒュー・ジャックマンは出てくれなかったんだよなあ、って思うとなんか気恥ずかしい感じすらする。
とはいえ諸々のウィークポイントがある割には、及第点のデキ。未見ならば観て損したと思うことは無かろう。

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image1446.png公開年:2009年 
公開国:アメリカ
時 間:90分  
監 督:パトリック・タトポロス
出 演:マイケル・シーン、ビル・ナイ、ローナ・ミトラ、スティーヴン・マッキントッシュ、ケヴィン・グレイヴォー、シェーン・ブローリー、ケイト・ベッキンセイル 他
コピー:すべては、ここから始まった。




1000年以上昔に、双子の兄弟マーカスとウィリアムによって、ヴァンパイア族と狼男族が誕生する。以来、能力で優るヴァンパイア族が狼男族を支配していたのだが、人間・獣と自在に姿を変える新たな種族“ライカン”が誕生することで、主従関係に変化が生まれる。ヴァンパイア族の長老ビクターは、その存在に警戒しながらも奴隷扱いし続けたが、ビクターの娘ソーニャと密かにライカン族ルシアンが禁断の関係を結ぶことで、ヴァンパイアとライカンの泥沼の戦いの発端となってしまう…というストーリー。

『アンダーワールド』の1・2を観てきたので、とりあえず今回も借りたが、特段好きなわけではない。キャンペーンで安かったので、何気に手に取ってみただけである。

『アンダーワールド』シリーズのよいところは、ケイト・ベッキンセイルがとにかく美しく撮れていること、そして全編薄暗い世界の中に、スタイリッシュな造型やアクションが映えるところ。海外では、ヴァンパイアと狼男というモチーフが好まれるようで、おそらく日本よりも本作は評価されているのだろう。そうでなければ、ここまでシリーズは続かない。

しかし、まず本作には、良さの一つであるケイト・ベッキンセイルは出てこない(厳密には一瞬出るけど)。ソーニャ役のローナ・ミトラには悪いが、ケイトの一瞬で惹きつけるような緊張感漂う美しさは彼女には無かった。それを補うように、中世の雰囲気が、話に重厚さを加えてくれている。様式美ともいえる重厚さなのだが、“スタイリッシュ”とは違って、これまでのシリーズの良さとは、いくらか趣が違うので、これはこれでありと感じるか、やぼったくなってしまったと感じるかは、趣味の分かれるところだろう。

私は、根本的にこのシリーズの世界観に魅せられていないので、正直いって、観終わっても「ふーん」って感じで、感動も感心もしなかった。“正統なビギニングもの”という意味では、かなりしっかり作られていることだけは評価できるので、このシリーズを愛する人には重要な一本になっているとは思うが。本作が、ケイトがビクターに殺されなかった理由の説明になっている点も、それが許容できるか否かは、このシリーズを愛すか否かの差である。まあ、とりあえず90分で納まっている点はよい(というか救い)だろう。さほど手の込んだプロットではないので、これ以上長かったら、駄作のレッテルを貼るところだ。

結局、前作・前々作を観て、良いと思った人のための作品なので、そういう人はお薦めしなくても観てるよね。それ以外の人には特別お薦めしないし、観るのなら1からでしょ(当たり前か)。

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image1406.png公開年:2008年 
公開国:アメリカ
時 間:122分  
監 督:キャサリン・ハードウィック
出 演:クリステン・スチュワート、ロバート・パティンソン、ビリー・バーク、ピーター・ファシネリ、エリザベス・リーサー、ニッキー・リード、アシュリー・グリーン、ジャクソン・ラスボーン、ケラン・ラッツ、キャム・ギガンデット、エディ・ガテギ、レイチェル・レフィブレ、アナ・ケンドリック、テイラー・ロートナー、ジル・バーミンガム、サラ・クラーク、クリスチャン・セラトス、ジャスティン・チョン、マイケル・ウェルチ、ホセ・ズニーガ、ネッド・ベラミー 他
ノミネート:【2009年/第18回MTVムービー・アワード】作品賞、女優賞(クリステン・スチュワート)、キス・シーン賞(クリステン・スチュワート&ロバート・パティンソン)、格闘シーン賞(ロバート・パティンソン vs キャム・ギガンデット)、ブレイクスルー演技賞[男優](ロバート・パティンソン、テイラー・ロートナー)
コピー:世界中がハマった究極の純愛映画!!
「これ以上好きになると、君の命まで奪ってしまう」

母の再婚を機に父親と暮らすため、アリゾナからワシントン州フォークスの小さな町に引っ越してきたベラは転入した高校でミステリアスな雰囲気の5人の男女と出会う。彼らは町医者のカレンに養子として育てられていた。そして、ベラはそのうちの一人のエドワードに惹かれ始めていく。素っ気ない態度を見せていたエドワードもまた、周囲に染まることのないベラの不思議な魅力に密かに惹きつけられていくのだったが、彼とその家族がヴァンパイア一族であることを突き止めてしまう…というストーリー。

二日連続ロマンスものとは、私らしくもないのだが、さすがに年末年始はハードなものはみたくないということだろうか。

まったく期待はしていなかったのだが、これはなかなか興味深い作品であった。なんといっても、いい意味で裏切ってくれるシナリオに注目。まず、ミステリアスなバンパイア家族が登場したところで、主役カップルが家族から孤立して、逃走の末に悲恋の結末…といったものを想像したが、そうはならず、あっさり家族は受け入れる。なんといってもバンパイヤ家族によるベースボールレクリエーション(笑)。なかなかいいセンスだと思う。
根本的に、バンパイアと人間のロマンスなんて、今まであるようで無かったと思うしね。

ターゲットは若い女性層だと思うが、少女漫画チックといってもいいだろう(MTVムービーアワードしか受賞していない所でなんとなくわかるでしょ)。これを軽い気持ちでテキトーにつくったら、マンガに毛の生えたような陳腐な作品になってしまうところだが、マジメにしっかり作りこんでいるので、男性の鑑賞にも耐えるものになっている。設定的にも、充分、シリーズ化が可能だし、続編を匂わす終わり方だが、実際に『ニュームーン/トワイライト・サーガ』が製作されている。今後も、ステレオタイプなロマンス展開から、あえて外すようにもっていければ、一つの大きなうねりになりうる、キラリと光る何かを感じる。

でも、調子こいて、日本でドラマ化なんてしたら失敗すると思うよ。雰囲気づくりが興醒めさせないマスト条件だと思うからね(ドラマにしちゃぁドン引きでしょ)。

是非に観るべき!とまではいわないが、ハードなものは観たくない、だけど、ハリーポッターみたいなファンタジーちっくなのも観たくないな…というときには、本作を選んでみてほしい。

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プロフィール
HN:
クボタカユキ
性別:
男性
趣味:
映画(DVD)鑑賞・特撮フィギュア(食玩/ガシャポン)集め
自己紹介:
一日一シネマ。読んだら拍手ボタンを押してくだされ。
出張とか入ると、投稿は遅れてしまいますわ。
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