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公開年:1980年
公開国:アメリカ
時 間:124分
監 督:ロバート・レッドフォード
出 演:ドナルド・サザーランド、メアリー・タイラー・ムーア、ティモシー・ハットン、ジャド・ハーシュ、エリザベス・マクガヴァン、M・エメット・ウォルシュ、ダイナ・マノフ、ジェームズ・B・シッキング、アダム・ボールドウィン、フレドリック・レーン 他
受 賞:【1980年/第53回アカデミー賞】作品賞、助演男優賞(ティモシー・ハットン、ジャド・ハーシュ)、監督賞(ロバート・レッドフォード)、脚色賞(アルヴィン・サージェント)
【1980年/第46回NY批評家協会賞】作品賞
【1980年/第6回LA批評家協会賞】助演男優賞(ティモシー・ハットン)
【1980年/第38回ゴールデン・グローブ】作品賞[ドラマ]、女優賞[ドラマ](メアリー・タイラー・ムーア)、助演男優賞(ティモシー・ハットン)、監督賞(ロバート・レッドフォード)、新人男優賞(ティモシー・ハットン)
有能な弁護士であるカルヴィン・ジャレットはは、妻ベスと17歳の息子コンラッドとの3人暮らし。幸せそうに見える家族だったが、コンラッドの兄であるバックを湖の事故で亡くしており、助かったコンラッドも罪悪感から自殺未遂をおこし、精神病院に入院していた。その後、コンラッドはハイスクールの水泳部に所属し、聖歌隊にも入っているが、時々悪夢にうなされ精神科医の治療を受けており、家族にはぎくしゃくとした空気が流れていた…というストーリー。
大学で心理学の授業をとっていた人ならば、結構はじめの方で、この家庭の一番の問題が誰なのか見えてくるはず。まるで心理学の教材みたいな映画(もちろんレッドフォードは、そのつもりで作ったわけではない)。
湖の事故は普通の出来事ではないが、それを通して“普通の人々”の心の割れ目に光りを当てて、深い闇を浮き彫りする。どんな中の上くらいの家庭でも、このくらいの心の闇があるのが、今は“普通”だよねというレッドフォードの視点と、それを初監督作品にしてここまで練り上げてしまった彼のと力量は大したもの…としかいいようがない。敬服。
なんとも心苦しくさせるのは、母親ベスのような人間が、実際に多いということ。目を背けたいことをもっともらしい雄弁によって回避して、その行為が他人を傷つけていようとも悪びれもしない。このような人間がいかに家庭や社会に害悪を振りまいているか。そして悲しいかな、これまでのひずみが正しい方に向かったとしても、絵に書いたような幸せな状況になることはなく、本作のように傷は傷として受け止めねばならない。これもまさに事実である。
本作にリアリティがないとのたまう人は少なくないが、壊れたブロックをはめるようには修復できず、かさぶたで覆うようにしか乗り越えることはできない。現実はこんなもんである(おまえに何がわかるといわれそうだが、そうなのだから仕方が無い)。
本作で一番の演技は、やはりそのべス役のメアリー・タイラー・ムーアである。あの現実から一瞬にして逃避する目線の演技は、よく研究されており、実に白眉である(ワタシが心理学の教材という所以はここにある)。
まあ、確かに重い内容ではあるのだが、最後には何ともいえない、他の映画では味わえない清清しさ(というのが正しいかどうか微妙だけど)を得られると思う。先日の『7つの贈り物』とは違った角度で、生きることについて考えさせてくれる作品(いや、ホントにドロドロはしていないから)。お薦めする。
#久々に『アメリカン・ビューティー』も観なおしたくなってきた。
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さて、本日で本ブログも365日目に。
1日1本映画をみて感想を書こう!って思いつきではじめたのだけれど、本当に毎日1本観れるなんて(まあ、0時をまたいで観終わったり、途中でやめたのを続きから観たりとか、記事のアップが遅れたりとかはあったけど)。
よく考えれば、大きな風邪をひくこともなく1年をすごせた証拠。すばらしい。
はじめは、だれも読んでくれないだろうけど、こつこつ書こうって思っていて、実際にだれも読みにこなかったけれど、いまとなっては1日平均3人は見てくれている。少ないって思うかもしれないけれど、それでもうれしい。
さて、500日、1000日と続くのかしら。どうだろうね。
#たまにはコメントいただけるとありがたいです。
出張とか入ると、投稿は遅れてしまいますわ。
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