[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。
公開年:1984年
公開国:イギリス
時 間:94分
監 督:スティーヴン・フリアーズ
出 演:ジョン・ハート、ティム・ロス、ラウラ・デル・ソル、テレンス・スタンプ、フェルナンド・レイ、フレディ・スチュアート、ラルフ・ブラウン、A・J・クラーク、レニー・ピータース、バーニー・サール 他
銀行強盗で逮捕されたパーカーは、司法取引に応じて、仲間のコリガンを売って刑を軽減される。それから10年が経過。出所したコリガンは、雇った二人組の殺し屋を差し向ける。冷徹で腕の立つ殺し屋ブラドックと、無鉄砲なチンピラ・マイロンは、スペインにいるパーカーを、コリガンが滞在するパリまで連れてくるよう命ぜられていた。二人は警備を突破してパーカーの拉致に成功。車で移動する途中、成り行きで一人の女性マギーを同乗させざるを得なくなり、スペインからパリへの奇妙な旅が始まる…というストーリー。
二人組が、地元のチンピラをつかってパーカーを拉致させ、その後、容赦なく爆死させるという手口に、こりゃあなかなかハードな展開になりそうだな…と思ったのだが、上述したとおり、奇妙なロードー・ムービーと化す。それが悪いというわけではないのだが、スケールがだんだん小さくなっていくのが、狙いなのかどうか、正直ちょっと困惑しながら観ていた。
#よく考えると、パリまで連れてくることが目的なのだから、差し向けるのは殺し屋じゃなくても良かった気がするが、まあ、そこは気にするところじゃないか…。
まず、緩やかながらも警察の保護を受けて生活しているパーカー。拉致されたあとも、妙に達観している。まず、これがストーリーの軸になる。彼はなんであんな飄々として態度なのか?そこを含めて、観客の集中力を削がせないストーリ運びはなかなかだったと思う。確かに、スケールは小さくなったがユニークで、一切飽きさせることがなかったのは認める。
そういうパーカーの言動に対する彼らのとまどいと、ティム・ロス演じるマイロンの軽率な行動によって、綻びが生じていく。さらに、女性マギーが加わって移動がむずかしくなる。二人で一人を監視するのは、給油やら食事なんかの上でも問題ないが、二人の監視は難しい。トイレに行くのも大変。ましてや白昼。真の目的はパーカーを運んで代金を貰うことなのに、なんでこの女を連れて行くデメリットを背負わなければいけないのか…という疑問が観客に沸く。
マイロンは素人だし、ブラドックもあわよくばマギーをどうにかできるかな…なんて考えたのかもしれないが、リアルタイムで警察に追われている状況なので、選択の余地はないだろう…。でも、そうはしないわけだ。そこにもうちょっと説得力が欲しかった。
で、やっぱり話のポイントは、何でパーカーが達観した態度なのか…、そこである。
(以下ネタバレ)
私は、何か逃げ延びるための策を遂行中なのかと思っていたのだが、そうではなかった。途中、ブラドックとマイロンを仲間割れさせようと画策するのだが、作戦がショボすぎておもしろくない。
逃げ延びる策があったのか否かはわからないが、とにかくパーカーはパリまでは行けると踏んでいた。結局、その予定が狂って、ブラドックは自分の保身に走る。殺さないでくれと懇願するパーカー。これで完全に私の興味の糸が切れてしまったかな。期待させておいて、その程度のカードであんな態度だったのかよ…と。期待していたキャラが小物だったことへのがっかり感。
運よく生き延びたマギーの証言によって、検問であっさり引っかかるブラドック。なんだお前も小物かよ…という、重なるがっかり感。もう少し、ピリピリとした心理戦が展開されると期待してしまった私が悪いのかもしれない。
本作の主役はブラドック演じるジョン・ハートだが、パーカー演じるラウラ・デルとティム・ロスの演技が彼を喰ってしまった印象。平板で終わってしまった印象だが、彼らの演技で救われた。いや、多分、私が過剰に期待してしまっただけで、そうじゃなかった人の中には、好印象の人もいたに違いない。
良作一歩手前ってところだが、日本未公開には至極納得。
出張とか入ると、投稿は遅れてしまいますわ。
10 | 2024/11 | 12 |
S | M | T | W | T | F | S |
---|---|---|---|---|---|---|
1 | 2 | |||||
3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 |
10 | 11 | 12 | 13 | 14 | 15 | 16 |
17 | 18 | 19 | 20 | 21 | 22 | 23 |
24 | 25 | 26 | 27 | 28 | 29 | 30 |