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image1416.png公開年:2008年  
公開国:日本
時 間:128分  
監 督:紀里谷和明
出 演:江口洋介、大沢たかお、広末涼子、ゴリ、要潤、玉山鉄二、チェ・ホンマン、佐藤江梨子、戸田恵梨香、鶴田真由、りょう、藤澤恵麻、佐田真由美、深澤嵐、福田麻由子、広田亮平、田辺季正、佐藤健、蛭子能収、六平直政、小日向文世、中村橋之助、寺島進、平幹二朗、伊武雅刀、奥田瑛二 他
コピー:愛する者のために。


戦国っぽい世界を舞台に、大泥棒・石川五右衛門など歴史上の人物が繰り広げるストーリー。
…としか説明することができない薄っぺらなお話。

映像センス的には、和製ザック・スナイダーといいたいところなのだが、残念ながら明確に劣っている。
比べれば一目瞭然。たとえば、本作のはじめの方に、五右衛門の殺陣のシーンがあって、その中に動きがスピードアップする表現があるが、『300』の戦闘シーンと比較してほしい。本作はまったく迫力が無く、その軽さは滑稽ですらある。とにかく“肉”が動いてる感じがまったくない。格闘ゲームに劣る。
また、カメラアングルや、画角の割り方など、もうすこし工夫したほうがいい。すごく薄っぺらい。色合いも全編ずーっと同じでメリハリがなく、目が飽きてしまう(統一感があることと、代わり映えのないことは別だ)。

それから、セリフや演出が、所々変だ。
楽市楽座で貧富の格差が広がった、、とか、才蔵が死に際に世の中を憂うセリフとか、現代の世相を盛り込んだつもりなのかもしれないが、あまりにうすっぺらな政治見識で、観ているほうがはずかしくなってくる。

「これがお前の自由の代償だ!」???五右衛門が気の利かない頭の悪い人間だっていうだけで、自由云々は関係ない。

ものすごい忍術がつかえる人間なのに、満足に人を掻き分けることもできない。正体がバレるからという理由なら、名前を呼ぶな。ずっとその場にいるな。

秀吉が死んだ後、何が目的で、石田光成と徳川家康の戦いに斬り込んでいったのか、よくわからない。まあ、戦乱を早く終わらせたいってことなんだろうけど、説教たれるために家康の所にまで切り込む理由がよくわからん。

ゴリのキャラクターに、何をさせたいのか。打算的な人間の愚かさを表現したかったのか?むしろ正論を語っていて、狂言回し的なキャラだったのに、こういう扱いにするかねぇ。わびしさなどまったく感じず、不快になる。大体、新参の足軽みたいなのが、なんで純白ヨロイなんか着て家康の傍にいるのか。その理由を考えてたら、ハナシが見えなくなってしまった。

紀里谷監督は、シナリオや製作は他人に任せたほうがいい。もうすこし映像に注力することで、いくらか作品全体のクオリティが向上するだろう。

本作を観ることはお薦めしない。まず、傍らに雑誌があるなら、読みはじめてしまう。カーペットが汚れていたら、コロコロをし始めてしまう。とにかく、鑑賞者を吸い付ける能力に著しく欠ける作品だ。私はモニタの外の何かに、何度も何度も気をとられたが、このレビューを書くために、仕方なく、その度に巻き戻した。

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出張とか入ると、投稿は遅れてしまいますわ。
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