忍者ブログ
[906]  [905]  [904]  [903]  [902]  [901]  [900]  [899]  [898]  [897]  [896
×

[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。

image1828.png公開年:2010年
公開国:イギリス、アメリカ
時 間:118分
監 督:マーク・ロマネク
出 演:キャリー・マリガン、アンドリュー・ガーフィールド、キーラ・ナイトレイ、シャーロット・ランプリング、イゾベル・ミークル=スモール、チャーリー・ロウ、エラ・パーネル、サリー・ホーキンス、デヴィッド・スターン、ナタリー・リシャール、アンドレア・ライズブロー、ドーナル・グリーソン 他
ノミネート:【2010年/第26回インディペンデント・スピリット賞】撮影賞(アダム・キンメル)
コピー:この命は、誰かのために。この心は、わたしのために。


郊外にある寄宿学校ヘールシャム。そこは、自然に囲まれた環境で一般の世界からは完全に隔絶されていた。そんな中で、幼い頃からずっと一緒に育ってきたキャシー、ルース、トミーは、仲良く成長していったが、彼らにはその出生に秘密があった。彼らは、ヘールシャムを卒業すると、とある農場のコテージで共同生活を送ることに。初めて接する外界に戸惑いながらも喜びを感じてい3人だったが、ルースとトミーが恋中になたことで、彼らの関係も終わりを迎えてしまい…というストーリー。

日本からイギリスに帰化した人が原作者とのこと。その人のことも知らないし原作も読んでいない。

まず、1952年にすごい治療法があみだされて、1967年には人類の平均寿命が100歳を超えた…という説明から本作は始まる。たった15年で世界の平均寿命が100歳を超えるってどういうこと?15年なんだから最大でも15歳しか延びようがないんじゃね?1952年時点で85歳だったとでも? などと馬鹿なことを言うつもりは無い。平均余命計算っていうのは、その年に死んだ人の割合を年齢別に集計していって、今年産まれた0歳の子供が何歳まで生きられるのか…っていう感じで集計していくものらしいから(数学も統計も不得意なのでスマン)。

でもね……(以下ネタバレ注意)

この画期的な治療法って、クローンをつかって移植をするってだけのことなのよ。クローンの成長はものすごく早いとかそういうことじゃないの。だったら1952年に始めたからって、使えるところにまで成長するまでに時間がかかるんだから15年間でそんなに平均寿命が延びるわけないじゃん。それまでは普通に人は死ぬでしょ。大体にして、いくら管理してるっていったって、ただのクローンなんだからクローンが死ぬ確率だって相当あるんだし。

いや、クローンは複数いるんだ…って好意的に考えたとしても、現行人口の数倍の人間をどうやって養うんだよ。まさか、「劇中でなにか白い飲み物飲んでたでしょ。あれは高栄養で病気にもかかりにくいんだよ~」ってか?じゃあ、人間もそれ飲めよ!って話になるわな(笑)。
クローンだから臓器の拒否反応は無いとしても、手術のミスやら回復がうまくいかない場合もあるし、大体にして事故や災害や戦争での死亡者だって、平均余命の計算には含まれるんだから、100歳超えは無理あるわ。

それに、特別な教育を施しているようにも見えないので、彼らが何で理不尽な運命に全く抗おうとしないのか…が理解できない。説明不足。だから、全然、話に入り込めない。はじめの方こそ、この子供たちは何なのか?ってことで、興味を持って観ることができるが、ネタばらしが終わった後は、微塵もおもしろくない。同じ仲間から“介護人”を調達するのはわかるけど、そういう運命を持った人と一般社会で共存していることも、そういう人たちを“人間”と見なさずにコミュニケーションをとっていること等々、リアリティを感じない要素のオンパレード。

先日の『アジャストメント』と同じなのだが、SF要素が放棄されると、突然、恋愛要素やせつなさ演出で溢れてくる。いや、溢れてくるというか誤魔化してくる。昔のグリコのキャラメルのオマケじゃないんだから、男の子むけと女の子むけを無理に分ける必要はない。SF要素と恋愛要素やせつない要素は共存できる。
では、そういう破綻したディテールなんか気にならないほど、3人の人間模様はおもしろいのか?っていわれるとそうでもないところが、また虚しい。

最後の「私たちと提供を受ける者の違いは…」と疑問を投げかけて終わるのだが、これって、「リッチな人と貧乏人、どちらも同じ人間なのに、なんでこうも違うんだー」ってのと同レベルの叫びに聞こえてきて、なんかいまいちしっくりこなかったりする。
駄作というつもりはない。だけど“愚作”だと思う。もしかすると、恋愛ものが好きな人は愉しめるのかもしれないが、SF映画がお好みの人は、間違いなくイラっとくるはず。

#キーラに見えんかった。

拍手[0回]

PR
この記事にコメントする
お名前
タイトル
文字色
メールアドレス
URL
コメント
パスワード   Vodafone絵文字 i-mode絵文字 Ezweb絵文字
プロフィール
HN:
クボタカユキ
性別:
男性
趣味:
映画(DVD)鑑賞・特撮フィギュア(食玩/ガシャポン)集め
自己紹介:
一日一シネマ。読んだら拍手ボタンを押してくだされ。
出張とか入ると、投稿は遅れてしまいますわ。
リンク
カウンター
カレンダー
10 2024/11 12
S M T W T F S
1 2
3 4 5 6 7 8 9
10 11 12 13 14 15 16
17 18 19 20 21 22 23
24 25 26 27 28 29 30
ブログ内検索
最新コメント
[06/03 離脱ラバ]
[06/03 離脱ラバ]
[06/03 離脱ラバ]
[04/28 ETCマンツーマン英会話]
[10/07 絶太]
最新トラックバック
Copyright © 2009-2014 クボタカユキ All rights reserved.
忍者ブログ [PR]