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公開国:アメリカ
時 間:106分
監 督:ガス・ヴァン・サント
出 演:ニコール・キッドマン、マット・ディロン、ケイシー・アフレック、イリアナ・ダグラス、アリソン・フォランド、ダン・ヘダヤ、ウェイン・ナイト、ホアキン・フェニックス、ティム・ホッパー、マリア・トゥッチ 他
受 賞:【1995年/第53回ゴールデン・グローブ】女優賞[コメディ/ミュージカル](ニコール・キッドマン)
【1995年/第1回放送映画批評家協会賞】主演女優賞(ニコール・キッドマン)
“TVに映らなければ生きている意味がない”“いつかTVに出て有名になる”という強い決意をもっていたスザーン・ストーンは、大学を卒業すると、地元のイタリアン・レストランで働くラリー・マレットと結婚する。ハネムーン先はフロリダを選択。ラリーの趣味である釣りに付き合ったと思いきや、実は現地のホテルでTV界の大物たちが会合を開くという情報を得て、それに紛れ込むためだった。夫の知らないところで熱心に自分を売り込んだスザーンは、ハネムーンから戻るやいなや、フロリダで得たアドバイスを元にTV局にごり押しで就職。雑用係での採用のはずが、グイグイと自分をアピールし、ついにお天気キャスターの地位を得る。ラリーは、そんな向上心の強い妻を誇りに思い応援するのだった。お天気キャスターを足がかりにメジャーになろうという野望を持っているスザーンは、高校生たちの実態を描くドキュメンタリーを制作し、それを売り込もうと考えた。彼女は地元の高校に乗り込み、ジミー、ラッセル、リディアの落ちこぼれの3人組に着目し、彼らに焦点を当てることにするのだったが…というストーリー。
冒頭で、ニコール・キッドマン演じるスーザンが逮捕される新聞記事の紹介ではじまるが、その後、スーザンの語りが始まり「おや?」と。逮捕されたはずの彼女の、前向きな語り。これは何?その後、冒頭で頭を撃ち抜かれていた夫と、スーザンの馴れ初めからはじまる。
途中途中で、関係者のインタビューを挟みながら進む。その中には、明らかにTV番組のスタジオにいる両親のものもある。このインタビューは何?さて、彼女は今どうなっているのか?どうしてそうなったのか?という点にグっと着目させる、おもしろい構成である。
本作は、少年をたぶらかして夫を殺させたという実際の事件が元となっているらしい。厳密にその事件を再現するつもりはないだろうが、ある程度の流れはわかってしまうので、色々な仕掛けを施しているというわけだ。
サイコパスの定義は、知識はあるけれど他者への共感がない人間を指すようだが、スーザンは、自己顕示欲と実行力はあるが、それに沿わないものは容赦なく切り捨てるタイプで、非常に近いが、微妙に異なるような気もする。これに巧みさが加わると怖い!って感じになるんだけど、行き当たりばったり感満載なのが特徴か。ニコール・キッドマンは、この浅はかなキャラクターがそれなりに目的に邁進してしまうことに、説得力を持たせるに充分な美貌なのだ。
私は、本作の中で一言も喋らないスザーンの姉の存在が気になった。スザーンの性格形成を考えた上で意図的に配置したならば、これはなかなか秀逸な設定だと思う。
スザーン以上に説得力を発揮しているのが、ホアキン・フェニックスの演技。年上の女に翻弄されつつも、ギラギラとした狂気の渦に身を任せてしまう若者を見事に演じている。
妙に夫の家がイタリア系であることを、ことあるごとに差し込んでくるなと思っていたら、最期は『ゴッドファーザー』的展開。もちろん実際の事件とは違う展開だろう。ギラっと目を輝かせる、ラリーの両親の表情は、なかなか良かった。
正直、この映画自体も浅はかな企画だと思うんだけど、ニコール・キッドマンとホアキン・フェニックスをキャスティングしたことで、成功した作品。他のシリアルキラー物や、猟奇殺人物とは一線を画するユニークな作品に仕上がっている。軽くお薦め。
出張とか入ると、投稿は遅れてしまいますわ。
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