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公開国:アメリカ
時 間:127分
監 督:ジェームス・マンゴールド
出 演:ウィノナ・ライダー、アンジェリーナ・ジョリー、クレア・デュバル、ブリタニー・マーフィー、エリザベス・モス、ジャレッド・レト、ジェフリー・タンバー、バネッサ・レッドグレーブ、ウーピー・ゴールドバーグ、アンジェラ・ベティス、ジェフリー・タンバー、ヴァネッサ・レッドグレーヴ、トラヴィス・ファイン、ケイディー・ストリックランド、レイ・ベイカー、ミシャ・コリンズ、ジリアン・アルメナンテ 他
受 賞:【1999年/第72回アカデミー賞】助演女優賞(アンジェリーナ・ジョリー)
【1999年/第57回ゴールデン・グローブ】助演女優賞(アンジェリーナ・ジョリー)
【1999年/第5回放送映画批評家協会賞】助演女優賞(アンジェリーナ・ジョリー)
コピー:探しに行こう、心にできた隙間を・・・・・・埋めてくれる何かを。
高校を卒業することになったスザンナ。同級生は全員大学に進学することになったが、自分は文筆業を目指すと主張し進学を拒否。世間体を気にする両親は、そんなスザンナの行動をまったく理解しようとしない。孤独感に苛まれたスザンナは、多量のアスピリンとウォッカを飲み、病院に搬送される。なんとか一命は取り留めたものの、精神的に不安定であるとして精神病院に入院させられる。そこには、顔に重度のやけどを負った者、鶏肉と下剤しか口にしない者、オズの魔法使の世界に浸ったままの者、虚言癖の者など、様々な症状の患者がいた。彼女たちは、厳しい監視の下に置かれていたが、リサという行動的な患者が中心となり、深夜に立ち入り禁止の遊戯施設で遊んだり、自分たちのカルテを盗み見たりと、病棟内を自由に歩きまわっていた。そんなある日、リサはスザンナに病院からの脱走を持ちかけ…というストーリー。
本作は原作者の体験談。主人公のスザンナは原作者の名前。いろんな症状の者…というだけでなく、色々な段階の者が混在する病棟内の様子が実にリアルだと思う。その症状の程度も、日によって軽重がある様子がうまく表現されていると思う。同じ精神病棟モノで有名なのは『カッコーの巣の上で』だが、そっちより本作のほうが数段好きである。『カッコーの巣の上で』だってしっかり取材はしていただろうけど、所詮はフィクションだ。本作の得体の知れぬ生々しさには、静かに圧倒される。
本作は、『アイデンティティー』の監督。精神を病んだ人を扱うのが好きなのかな。
冒頭に、「お金があるのに万引きしたり、落ち込んだり…」という台詞がある。後のウィノナ・ライダーの凋落を考えると、トホホな感じになってしまう。本人も、そんなことになろうとはこの時は思っていなかったか…、いや、無意識にこの作品にシンパシーを感じていたに違いない。そう思うほど、いい演技だった。
でも、映画賞をさらっていったのはアンジェリーナ・ジョリー。その後、彼女はいろんな作品に出たが、本作以上に演技がキレている作品はない。これがアンジーのベスト作品だと思う。反社会的行動をとるレズビアン役は、男っぽく演じていればできるというものではないと思う。感情の殺し方が絶妙で、他者への共感が欠如している人間を非常にウマく演じきった。
自ら惚れこんで、この作品に打ち込んできたのに、良いところはアンジーの持っていかれてしまったウィノナ・ライダー。まあ、実際に病んでしまうのもわからないではないが、あれはあまりにお粗末なスキャンダルだったな。
主人公は、境界性人格障害と診断されるのだが、現代ならば投薬治療でなんとでもなりそうなくらいの軽微な症状だと思う。そして、
夜中に部屋を抜け出して、ボーリングしたり、カルテを盗み見たりできるレベルの病院で、なんだけっこう軽めの病院なんだな…と思っていたのだが、どうしてどうして。
今の世の中、誰でも少しは病んでいる。むしろ青春映画として、もっと頻繁にTV放送されてもいいくらいなんだけど…、まあ、父親からの性的虐待が常態化した末に、首吊りしてしまう衝撃のシーンがそうさせないんだろう。
いや、でも私は、立派な青春映画だと思う。登場人物は女性ばかりな上、心の病んだ人たちばかりなのに、なぜか微かに共感できてしまうこの感じ。もしかすると私もすこしどこかを病んでいるのかもしれないけど、きっと多くの人も何かひっかりを見つけると思う。お薦め。
出張とか入ると、投稿は遅れてしまいますわ。
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