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image1091.png公開年:2003年 
公開国:イタリア
時 間:109分
監 督:ガブリエレ・サルヴァトレス
出 演:アイタナ・サンチェス・ギヨン アドリアーナ・コンセルヴァ ジュゼッペ・クリスティアーノ ジュゼッペ・ボッキーノ ジョルジオ・カレッチア ステファーノ・ビアゼ ディーノ・アッブレーシャ ディエゴ・アバタントゥオーノ ファビオ・アントナッチ マッティア・ディ・ピエッロ 他
コピー:
その夏、少年は大人への扉を開けた


1978年、南イタリア。小さな地方の村に住む10歳の少年ミケーレは、廃屋の裏の穴の中に、鎖に繋がた少年を発見。恐ろしさのあまり誰にもその存在を打ち明けることはできなかったが、どうしても気になって何度も穴に通う。やがて、穴の中にいた少年フィリッポに水や食料を運ぶうちに、だんだんと友情を感じ始める。しかしある時、ミケーレ父や父の友人と称する大人たちが交わす、フィリッポにまつわる会話を聞いてしまい…というストーリー。

(いきなりネタバレなんだけど)

綺麗な田園風景と少年たちのさわやかなストーリで始まり、監禁された少年の秘密でナゾは深まり、最後は劇的な冒険譚に…と、褒めたかったのだが、残念ながらそうはならなかった。

父親は金持ちの息子の誘拐に関わって、村で監禁し、自分の子供がそれを見つけて…というプロットはとても良いと思う。しかしその後は、子供が子供なりの正義感で勇気をもってムチャしてくれたりしないと、全然盛り上がれない。さらに、その犯罪もチンケで面白みがない。それなりにハラハラドキドキの演出といえばそうかもしれないけれど、勇気、友情、正義感なんかをクローズアップして盛り上げることができる場面は多々あった。それなのに、わざとかと思うほど、その期待を削いでくれる。後半1時間くらいは、くしゃみが出そうなのに出ない状態がずっとつづくような、モヤモヤした時間が続く。まったくもってすっきりしない。最後にカタルシスを感じる終わりにすることはいくらでもできるたのに、全然である。最後、“グッジョブ!”って感じでミケーレは微笑むけど、映画全体は全然グッジョブで終わっていない。

フィリッポが見つかるまでと、友情を育むあたりがモタモタと長いのだが、そう考えると、正味楽しめる部分の時間は非常に短い。もうすこし別の傍線のストーリーがあって、並行して進めてもいいくらいである。誘拐された親のくだりとか、誘拐にいたった馬鹿大人たちのすったもんだとか、、、盛り込める要素はいくらでもあったのに。誘拐仲間の若者に見つかって車に乗せられたところとか、その若者に母親が食ってかかったところとか。

]悪くないと評する人もいるのを承知の上で、あえて厳しいことを言わせてもらうと、これは、きちんと完成しているとはいえない作品である。感動もカタルシスもない、観ている側にどういう気持ちになってほしいのか、まったく伝わってこない作品である。特段、観る必要のない作品である。お薦めしない。

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出張とか入ると、投稿は遅れてしまいますわ。
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