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image0130.png公開年:1973/2000年 
公開国:アメリカ
時 間:132分  
監 督:ウィリアム・フリードキン
出 演:エレン・バースティン、マックス・フォン・シドー、リー・J・コッブ、ジェイソン・ミラー、リンダ・ブレア、キティ・ウィン、ジャック・マッゴーラン、ウィリアム・オマリー、ルドルフ・シュントラー、バートン・ヘイマン、ピーター・マスターソン、マーセデス・マッケンブリッジ 他
受 賞:【1973年/第46回アカデミー賞】脚色賞(ウィリアム・ピーター・ブラッティ)、音響賞(Chris Newman、Robert Knudson)
【1973年/第31回ゴールデン・グローブ】作品賞[ドラマ]、助演女優賞(リンダ・ブレア)、監督賞(ウィリアム・フリードキン)、脚本賞(ウィリアム・ピーター・ブラッティ)
コピー:この家の少女に 想像を絶する何かが起きている! すべてを託された男 《エクソシスト》の生命を賭けた闘いが--いま始る!
この恐怖を越えた映画はいまだ存在しない。禁じられた15分の未公開映像、挿入

学者でもあるメリン神父は、イラクの古代遺跡の中から悪魔パズズの偶像を発見し、不吉な予感に襲われた。一方、ワシントンに住む女優クリスの一人娘リーガンが、奇妙な声色で卑猥な言動を発し、表情も変貌していった。医学的検査では何ひとつ解明されず、症状は日増しに悪化。苦しむクリスは、カラス神父に救いを求めた。悪魔が取り憑いたとしか思えないカラス神父は、教会に悪魔払いを要請。到着したメリン神父と共に壮絶な悪魔払いが始まる…というストーリー。

私、映画が好きという割りには、結構、金字塔的作品を観ていない。本作もそのひとつ。さらに、何を考えていたのか『エクソシスト ビギニング』を先に見てしまい、何が何やら。改めて今回観てみたわけだが、初見なので、ディレクターズ・カット版だが、元とどう違うのかはわからないので、その点は解説できない。

本作といえば、女の子の首が回ったり、ブリッジ状態で階段下りたりとか、コントでパロディされるようなイメージしかなかったので、そういうシーンばっかりの映画かと思ったが全然違う。
ホラー系ではありがちな、ためてためてドーンみたいな演出は少ない。昨日の『ゲッタウェイ』と共通して、変に説明的な部分が無く淡々としているのだが、実に現実離れしている内容にもかかわらず、実社会の1シーンを切り取ったような印象を与えてくれる。ドキュメンタリータッチといってもいいくらいなのだが、これこそフリードキン監督の力か。

当時、欧米ではR指定されていたらしいが、それは反キリスト教(というかカトリック)な要素を含んでいるように見えるからだろう。ラストも、自己犠牲によって信仰を取り戻したとも取れるし、取りかたによっては悪魔が勝利したといえなくも無い。フリードキンもユダヤ人のようだし、話が中東からスタートするところからも深読みしたくなるのだが、純粋に内容だけをみれば、あからさまな批判の意図は感じられない。
それに、なによりホラーとカテゴライズされているくせに全然怖くない。公開から30年以上。宗教的にも恐怖への耐性的にも、世の中は変わった…ということなのだろう。

ホラーの金字塔といわれているが、ホラー的要素以外の部分が非常に評価できる名作だと思う。この緊張感は他のジャンルの映画作りにおいても参考にできるはず。未見の人は(少ないと思うが)観ることを薦める。ドッキリ&スプラッタ要素ばかりのホラーに慣れてしまった若い人は、そのノリで観ると不満に感じるかもしれないが、純粋に一つの映画として納得できると思う。

ちなみに、フリードキンが作った『エクソシスト2』、さらに原作者が『2』の出来栄えに不満を唱えて制作した『3』があるようで、そちらも観てみたくなった(たぶん、こいつらは経緯を考えるとイマイチに違いないはずだが(笑))。とりあえず、『ビギニング』のほうも再度、観てみよう。前より少しは意味がわかるだろう。

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