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公開年:1987年
公開国:アメリカ
時 間:120分
監 督:バリー・レヴィンソン
出 演:ロビン・ウィリアムズ、フォレスト・ウィッテカー、チンタラー・スカパット、ブルーノ・カービイ、ロバート・ウール、J・T・ウォルシュ、リチャード・エドソン 他
受 賞:【1987年/第45回ゴールデン・グローブ】男優賞[コメディ/ミュージカル](ロビン・ウィリアムズ)
1965年。アメリカは南ベトナムを反共の砦とするために兵を送り込み続ける。その結果、サイゴン市内でもベトコンによるテロが頻発ほど戦争は拡大を続けていた。そんな中、軍サイゴン放送局は、兵士の戦意高揚のために、クレタ島から一人の人気DJエイドリアン・クロンナウアを呼び寄せる。到着した彼は、局に向かう途中で、さっそく現地のアオザイの女性に目を奪われるほど、陽気な性格。局へ着くと、「グッドモーニング,ベトナム」と絶叫して番組をスタート。マシンガントークに加え、軍指定の推薦曲を無視してロックンロールを流すなど、戦場の兵達から熱烈な支持を受ける。しかし、軍内の規律を重視するディッカーソン上級曹長とホーク少尉は、彼の放送を不快に感じ…というストーリー。
ロビン・ウィリアムスは演技が過多ぎみな人ので、いわゆる“普通の役”を演じると興ざめする場合が多いのだが、本作のDJはエキセントリックの極みでマシンガントーク炸裂という役柄なので、スタンダップ・コメデイアン出身の彼にとては適役。
前線の様子はラジオを聴いてくつろぐ兵士の姿がほとんどで、戦闘シーンがほとんどないのも特徴的。ベトナム戦争映画は多々あるが、このようなノリの作品は本作くらいだと思うが、立派に反戦映画としての役割は果たしているのが興味深い。
結局、クロンナウアとトリンの間の距離が縮まることのないまま、クロンナウアが帰還するところが、まだ遠い平和をうまく表現できていてよい。
日本をWW2で倒し占領下に置き、日本の民主化を推進したアメリカが、報道を検閲し自国の兵士に事実を知らされないまま戦闘に向かわせるという、旧日本軍と同じことをやっている皮肉。グッド・モーニング・ベトナムの“グッド・モーニング”が“目を醒ませ”って意味なら、いいところを衝いているなと思う。
ひとつの戦争による勝利は、一過性の勝利でしかなくて、本当の勝利は別の次元にあるということ。
そして、アメリカは今でも目を醒ましていないという状況を鑑みると、WW2で敗戦してよかったのではないかと思えてくるほど(負け惜しみじゃなくてね)。
これは傑作だと思うなぁ。
実は公開当時に劇場で観ているのだが(年齢がわかるな)、その時は国際情勢なんかトンチンカンチンだったので、裏に潜んでいる意味とか全然読み取れなかったんだよね。24年ぶりに観て、クロンナウアは上官のいやがらせに抵抗しているように見えて、実はアメリカの姿勢に対して抵抗しているという構図が見えて、ああ自分も成長したな…となかなか感慨深い作品だ。
これを観てピンとこない人やアメリカ目線の都合のいい作品だと批判している人をを攻める気はない。また10年後にでも観なおしてくれればそれでよい。そんな人達も、いつか“グッド・モーニング”を迎えることを祈って、超おすすめの一作。
負けるな日本
出張とか入ると、投稿は遅れてしまいますわ。
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