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公開年:2012年
公開国:アメリカ
時 間:92分
監 督:ゲンディ・タルタコフスキー
出 演:アダム・サンドラー、アンディ・サムバーグ、セレーナ・ゴメス、ケヴィン・ジェームズ、フラン・ドレシャー、スティーヴ・ブシェミ、モリー・シャノン、デヴィッド・スペード、シーロー・グリーン、ジョン・ロヴィッツ 他
ノミネート:【2012年/第70回ゴールデン・グローブ】アニメーション作品賞
コピー:伝統と格式を誇るドラキュラのホテル。創業以来の大事件!
人間が紛れ込み、かわいい娘と恋に落ちた!?
人々を恐怖に陥れると考えられているモンスターたちは、実は人間のことを恐れていた。そんなモンスターたちが、怖い人間たちを避けて、安心してくつろげる場所を提供しようと、ドラキュラがトランシルバニアに作ったのが“モンスター・ホテル”だ。ドラキュラには、最愛の一人娘メイヴィスがいるが、明日は彼女の118歳の誕生日。そのお祝いに世界中からモンスターたちが集まってきた。これまで、人間と接触しないようにホテルの中から出してもらえなかったメイヴィスだったが、118歳になったら外の世界を見に行ってもよいという約束をしており、わくわくしていた。とはいえ、やはり人間世界と関わって欲しくないドラキュラは、ホテルから少し離れた場所に、人間の町のセットを作り、ホテルの従業員たちにメイヴィスを脅かすように命じるのだった。そして、すっかり人間のことがいイヤになって彼女は戻ってきてしまう。そんな中、世界旅行中の陽気な人間の若者ジョニーがモンスター・ホテルに迷い込んできてしまい…というストーリー。
いかにもつまらなそうな感じの絵柄で、まったく期待していなかったのだが、これが意外と巧みなシナリオで結構たのしめてしまった。
まず、モンスターが実は人間を恐れているという設定。そして、特にドラキュラが人間を恐れ、娘を完全な箱入りにしてしまった理由。そこに人間の若者が紛れ込んでくるのだが、本当は一番人間がくるのを恐れている存在なのに、他のモンスターにそれがばれてしまうとホテルの存続問題になってしまうため隠す側に廻らねばならないというシチュエーション。加えて、若者ジョニーが、娘メイヴィスを良さげな関係に発展するだけでなく、モンスターたちともうまくやってしまうという、ドラキュラにとってはなんとも複雑な展開に。チャラ男のジョニーとドラキュラが、打ち解けていく過程も、なかなか微笑ましかったりする。
これらの複数要素が絶妙にミックスされた、非常におもしろいシナリオだった。
ところが、最後の大団円に向かうストーリーの流れだけが、あまりにも稚拙。出ていたジョニーを連れ戻すために、怖がっていた人間の町に向かうドラキュラ一行。偶然、モンスターフェスティバルが開かれていたという流れは、まあ許すとする。しかし、そこで自分達がモンスターであることを告白したら、そこにいた人間たちが、何の躊躇もなくあっさり協力して、めでたしめでたしという展開は、いくらなんでもいい加減すぎる。画竜点睛を欠くとは、まさにこのことか。
この部分だけを作り直せばなかなかの名作になったであろう。非常に残念。
ちなみに、ジョニー役の吹き替えは、オリエンタルラジオの藤森がやっているが、意外や意外ウマかった。単におちゃらけキャラってことで安易にキャスティングされただけだとは思うのだが、芸人としてのフレーズを差し込まなけりゃ彼だと気付かない人がいたかも…と思うくらいいい出来。もっと評価されてよいのでは?
出張とか入ると、投稿は遅れてしまいますわ。
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