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公開年:1977年
公開国:アメリカ
時 間:99分
監 督:カール・ライナー
出 演:ジョージ・バーンズ、ジョン・デンヴァー、テリー・ガー、ドナルド・プレザンス、ラルフ・ベラミー、ダイナ・ショア、バリー・サリヴァン、ウィリアム・ダニエルズ、バーナード・ヒューズ、ポール・ソルヴィノ、ジェフ・コーリイ、ジョン・アシュトン 他
ノミネート:【1977年/第50回アカデミー賞】脚色賞(ラリー・ゲルバート)
スーパーマーケットの副店長ジェリーは、まじめな勤務ぶりで、私生活では妻ボビーと息子・娘と平凡ならがらも幸せに暮らしている極めて善良な男である。そんなある日、とあるホテルの2700号室に来いという内容の手紙が届く。はじめは友人のいたずらだと思い手紙を破棄したのだが、枕元や売り場の野菜の中から、手紙が出てきてしまう。やがて、神と名乗る男性の声まで聞こえるようになり、半信半疑ながらも手紙の通りホテルに行くことに。ところが、そのホテルには27階などない。しかし、ジェリーがエレベータを降りるとそこには2700号室が。すると、突然、老人の姿をした神が現れ…というストーリー。
『処刑人』同様に神の啓示を受けた男のお話。でも、『処刑人』なんかよりは直接的だし、使命を果たすために極端な行動をするわけではない。ただ、神のいうように行動することを求められる。そして、主人公は元々信心深くないというところがポイント。本作はコメディタッチにつづられているが、実は、聖書に綴られているエレミヤなど預言者の様子を現代に置き換えただけである。
神が預言者を選定するときに、その人の信心深さを考慮しない。そして、預言者はそれが理不尽だろうが納得いかなかろうが、ひたすら神の言葉に従って行動することを求められるのである。人々が神を信じるようにしろ、それが人間を破滅に救う道だ!と。
本人だって率先してやりたくはないのに、頭の中に響く神の声に従っている。周囲の人には神の声も姿もわからないので、預言者は狂人に見えるわけだ。
もう一つのポイントは、現世で人々の耳目を集めている聖職者といわれる人を偽物と糾弾し対峙するという構図である。やがてその対決は裁判という形まで発展し、水戸黄門よろしく、最後で神が奇蹟を見せるわけである。これも聖書によく見られるパターンである。
神は時にはベルボーイ、時にはタクシー運転手の姿であらわれる。コメディーチックだけど、神の遍在性をしっかりと表現している。万能だけど、ヒョヒョヒョイとは解決しない。神のお考えなど、民草なんぞにはわかる由もなし。ただただ信じるのみである…という結論から外れない。
ということで、完全な聖書の教材みたいな作品なのだが、聖書の文化にいない我々でも、それなりに愉しめるのはスゴいところ。
“神の性格”は聖書の中でも、登場する場所によって結構異なるのだけれど、本作は特に人間臭く、そして人懐っこいおとぼけキャラに描かれているのが功を奏して、説教臭さを緩和することに成功している。また、家族がのっぴきならないピンチに陥ったりしないのもね(聖書の中じゃ、家族を殺さないといけなかったりする預言者もいるので…)。
#字幕が画像貼り付け。
出張とか入ると、投稿は遅れてしまいますわ。
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