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image0636.png公開年:2002年 
公開国:アメリカ
時 間:143分  
監 督:ジョージ・ルーカス
出 演:ユアン・マクレガー、ナタリー・ポートマン、ヘイデン・クリステンセン、イアン・マクディアミッド、ペルニラ・アウグスト、アンソニー・ダニエルズ、サミュエル・L・ジャクソン、クリストファー・リー、ジミー・スミッツ、ケニー・ベイカー、テムエラ・モリソン、ダニエル・ローガン、ジャック・トンプソン、オリヴァー・フォード・デイヴィス、ローズ・バーン、アーメッド・ベスト、フランク・オズ 他
受 賞: 【2003年/第12回MTVムービー・アワード】格闘シーン賞(ヨーダ対クリストファー・リー)
【2002年/第23回ラジー賞】ワースト助演男優賞(ヘイデン・クリステンセン)、ワースト脚本賞(ジョージ・ルーカス、ジョナサン・ヘイルズ)
コピー:ジェダイは怒ってはならない。憎むことも。愛さえも。

Ⅰの10年後。青年へと成長したアナキンはオビ=ワン指導の下、ジェダイの修行に励む。その頃、元老院ではドゥークー伯爵の画策により、数百もの惑星が一斉に共和国から離脱。その中で、アミダラ元老院議員の暗殺未遂事件が発生したため、オビ=ワンとアナキンがボディーガードにあたり、彼女を狙った人物を捕らえ口を割らせようとするも殺害されてしまう。オビ=ワンはザムを殺した凶器から手掛かりを得て、惑星カミーノへ向かう。一方、アナキンはパドメの護衛としてナブーへ同行するも、二人は愛し合うようになり・・というストーリー。

前作の“Japan”“Japan”している部分はなりを潜め、シリーズの整合性のための謎解き的エピソードに溢れる。それがストーリー展開の流れの悪さに繋がってはいるが、まあ、やむを得まい。
たった3年後にも関わらず、CG技術が益々向上しているのがよくわかる。解りやすいいい例が、ヨーダの顔。1ではちょっと気持ちの悪いクリーチャーだったが、CGオンリーに変更され、いくらか柔らかく、逆に表情は豊かになっている。

改めてみると、一見お気楽なSF物に見えて、民主主義教育の副読書みたいな内容だ。ダース・シディアスの狙いは、カウンターバランスにて均衡している分立した権力を巧みに簒奪することで、民衆はもとより知恵物であるジェダイたちも騙されるわけである。そして、パルパティーンは緊急時であるとして、その善良な仮面の下で、大権を委任されるが、これはまさにヒトラーが全権委任法によって国家権力を掌握し、比較的民主的な憲法であったワイマール憲法の命のともし火を消し去った様子に酷似している。それをおこなうためのツールとして、愚かなドイツ国民に比されるのが、Ⅰにて狂言回しとして非常に評判の悪かったジャー・ジャー・ビンクスなのだが、“馬鹿は罪である”ということを痛烈に表現しているというわけである。

アナキンは端々のセリフで、政治家の無能ぶりを批判しつつ、全能なる権力者の出現こそがその解決策であることを主張しはじめるが、これも民主主義精神(というか成立のプロセス)の逆というか、民主主義が崩壊する思想そのもの。そしてそのとおり宇宙は皇帝に支配されるプロセスを辿るのだから、本当にスター・ウォーズは民主主義の初等教科書として最適。まさに民主主義言論の絵本だ。ルーカスの民主主義ラブと深い見識が見事に昇華している。
何度も観た人も多いだろうが、そういう目線でもう一度見直してはいかがだろう。感心すると思う。

#それにしても、前作でもそうだが、ラジー賞の的外れぶりには失笑を抑えられない。いい加減、使命は終わりましたと閉じてしまえばいいのに。センスのわるい批判ほど聞いていてイヤになるものはないな。

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出張とか入ると、投稿は遅れてしまいますわ。
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