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image1729.png公開年:2003年
公開国:ベルギー、オランダ
時 間:123分
監 督:エリク・ヴァン・ローイ
出 演:ヤン・デクレール、ケーン・デ・ボーウ、ウェルナー・デスメット、ヒルデ・デ・バールデマーカー、ヘールト・ヴァン・ランペルベルフ、ヨー・デ・メイエレ、ジーン・ベルヴォーツ、フィリップ・ペータース 他




ヴィンケ刑事は、12歳の娘に売春をさせていた父親を逮捕するために囮捜査で潜入していたが、正体バレたために警官隊が突入。抵抗したため父親は射殺さて、娘のビーケは保護される。一方、殺し屋のレダは、ベルギーに土地勘があったため、ベルギー内のとある殺人を依頼される。彼はアルツハイマーを煩っており、最近その進行が著しかったため辞退したが、強固に依頼され仕方なく受諾する。最初の標的だった都市開発局長カンプの殺害には難なく成功したが、次の標的が12歳の少女ビーケだったため、殺しを中止する。レダは標的が子どもだったために殺しを止めたことを伝えたが、依頼人は次の殺し屋を雇い…というストーリー。

2007年公開のアメリカ映画『ヒットマン』のDVDジャケットのパクリ…と思ったら、本作のほうが古いんだけどどゆこと?(DVD化は後ってことか?)なんじゃこりゃ…って、ジャケットを手に持て見ると“ヨーロッパ映画祭 大阪市賞”…なんじゃそりゃ。なんか大阪で開催された映画祭らしい。大阪人の心を打つ作品だったってこと?
#その映画祭以外は、日本未公開だったみたいだけどね。

長年ヒットマンをやっている男で、もうけっこうなジジイ。子供にヒドイことをするやつは許せなくて、アルツハイマーで…。アルツハイマーであることが主人公のキャラクター設定において重要な役割を占めているんだけど、本当にその要素がないと成立しないのか?ストーリー構成の面から改めて考えてみると、必ずしもそうではない。
悪者側からハメられて犯人とみなされてしまうというのは、昨日の『グリマーマン』と同じ流れ。その悪者達からも追われるが警察からも追われるという流れは悪くない。ただ、
①子供を食いものにする奴らのことは許せないが、敵の敵は味方だからね…と警察に協力してホイホイと証拠を渡すわけにもいかない。
②証拠を渡したくてもアルツハイマーで思い出せなくて、脳が通常だったころの彼が残したであろうヒントを元に、証拠物件を探してまわることになる。
この①と②の親和性がいまいちよろしくない。まず、①と②のどちらか一方だけでもストーリーは成立する。むしろ、どちらかに比重を寄せたて膨らませたほうが味が出ただろう。
急激にアルツハイマーが進行したわけでもないだろうし、普通に考えれば記憶能力に欠陥のあるヒットマンなどというのは有り得ないのだから、なんでそこまでして仕事をする必要があるのか…という部分に説得力が欠けているのは問題。ここをしっかりと設定した上で、②をメインに展開すればよかったと思う。ヒットマンとして警察と協力することなんか論外と考えており、自分で始末を付けることしか考えていない。しかし、終盤はだんだん病状が進行し自分でも何がなんだかわからなくなってくる。警察に確保された時には、かなり記憶の退行が進んでいて、警察は少ない証拠から、謎解きをせざるを得ない…、こんな感じ。
やっぱり、警察とヒットマンが歩み寄って、悪者を法廷で裁こうとするところが、興醒めするんだろうな。この①と②は、両方のいいところを阻害していると思う。ここは、原作を多少無視してでも、ブラッシュアップすべきだった。

まあ、ベルギーでこういう作品が頻繁に製作されているのかどうかよく知らないが、あまり小馴れていない感じ。良く言えば粗削り、悪く言えば洗練されていない。そんなに悪い作品ではないが、お薦めできるレベルには遥かに及ばない作品。
ただ、別に、こんなパクリジャケットにする必要なんかあったかね…。充分にオリジナルな作品として成立してるし、こんなパロディ作品みたいな扱いって失礼なのではなかろうか。『ヒットマン』とまちがって借りても憤慨モノだし、いずれにしても、日本のDVD製作会社の失礼さが鼻に付く。



負けるな日本

 

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出張とか入ると、投稿は遅れてしまいますわ。
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