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公開国:アメリカ
時 間:96分
監 督:フランク・A・カペロ
出 演:クリスチャン・スレイター、エリシャ・カスバート、ウィリアム・H・メイシー、ジョン・ギャラガー、マイケル・デルイーズ、サッシャ・ノップ、デヴィッド・ウェルズ、ランドルフ・マントゥース、フランキー・ソーン、ジェイミソン・ジョーンズ 他
冴えない会社員のボブは、同僚たちをいつか殺してやろうと、デスクに銃と銃弾を潜ませていたが、実行に移すことはできず、乱射することやビルを爆破することを夢想するだけの日々をおくっていた。しかし、とうとう堪忍袋の緒が切れて、銃を撃とうと決心したそのとき、一発の弾丸をデスクの下にころがしてしまう。それを拾おうとデスクの下に潜り込むと、突然銃声が。起き上がると、そこにはボブと同じように会社で馬鹿にされていたコールマンが無差別に銃を乱射しているではないか。そして撃たれた人の中には、ボブが密かに心をよせていたバネッサも。瀕死のバネッサの息の根を止めようとするコールマンを、ボブは射殺する。次の日、ボブは社員を救ったヒーローとして一躍有名になり、副社長の昇進を命ぜられるのだったが…というストーリー。
ストレスを極限まで募らせているハゲのおっさん。家に帰れば帰ったで、金魚の会話を妄想するような、ヤバイ男。そんなサイコぎみのヘタレ中年が、ただただキレまくる作品かと思いきや、まさか別の社員が乱射。ほんの一瞬の差で、凶悪犯の道とヒーローの道が分かれてしまう。予測の一枚上をいく展開と、スピード感。寝ながら観ていたのだが、思わず起き上がってしまうぐらい、惹き込まれた。
(ネタバレ注意)
お気に入りの女性を助けたのはいいが、半身不随になってしまい、何で殺さなかった!と罵られる始末。そんな余生が耐えられない彼女は、ボブに殺してくれと懇願する。いつも周囲のいいなりの彼が、それを正面きって断ることができるはずもなく、ましてや彼女に人生の尊さを説くなんてことができるわけもない。
なんだかんだで、半身不随にならなければ、関係などできるはずもなかった二人。ボブは献身的にバネッサの世話をし、バネッサもボブに感謝とも愛情ともつかない感情を抱き始める。でも、一歩間違えれば、自分が乱射犯人となって、彼女を誤射していたかもしれない。それに、こんなことでも無い限り、彼女が自分を頼りにしてくれるなんてことはあり得ないわけで、この関係を素直に受け入れていいのかどうか。彼女の気持ちを本物なのか?と、彼はずっと疑念を抱き続けるのだ。
一方、会社では幹部に昇進。なにか創造的な仕事が待っているのかと思いきや、仕事なんだかどうだかわからない業務ばかりなのに、なぜかリッチな待遇が与えられる。確かに夢のような生活。しっくりこないにせよ、彼はそんな夢のような展開に満足できるのか、馴染めるのか…。
なかなか魅力的なプロットなのに、本作は日本未公開。なぜか。それはひとえにラストの内容による。
(さらにネタバレ注意)
すべてボブの妄想でした…というオチがわかりにくのだ。妄想でした…というオチが悪いわけではない。あの、一発の銃弾を落としたところから、すべて彼の妄想だったという演出らしいのだが、社長がバネッサの家から出て行った後、自分の家に戻り、次の日になって元の服を着て会社に乗り込んだ…と解釈すれば、別に時系列的におかしくないんだもの。
突然、オフィスの飾りつけは無くなるし、弾丸が転がっている。そしてバネッサは生きている。ただ、あれ?それはバネッサ?似た人?投影?とか色々な可能性は浮かんできて、妄想だったんだ…とスッと入ってこないんだもん。妄想ってことでいいんだよね?ね?と、私は15分くらう戻して観なおすのを2回繰り返したわ。
途中に出てくる、精神科医が差し出したメモとかもよくわからない。そんなメモどっかに出てた?と、そっちは頭から早送り観なおしたけど、出てこなかった(と思う)。わかったのはボブの筆跡だってことだけ。
また、半身不随になった彼女とのストーリーが魅力的だった分、そっちはそっちで観てみたかったという思いが残るのが、妄想じゃないという可能性を無意識に探ったようだ。
最後の15分の演出だけ整理すれば、「ユーリカ!」って感じで、すべての糸がほぐれていくような快感を、観客に感じさせることができたと思う。作り直してくれないかな。
出張とか入ると、投稿は遅れてしまいますわ。
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