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公開年:1960年
公開国:アメリカ
時 間:109分
監 督:アルフレッド・ヒッチコック
出 演:アンソニー・パーキンス、ジャネット・リー、ジョン・ギャヴィン、ヴェラ・マイルズ、マーティン・バルサム、サイモン・オークランド、ジョン・マッキンタイア、ジョン・アンダーソン、パトリシア・ヒッチコック 他
受 賞:【1960年/第18回ゴールデン・グローブ賞】助演女優賞 ジャネット・リー
【1992年/アメリカ国立フィルム登録簿】 新規登録作品
アリゾナに住むマリオンとサムは昼間から密会。結婚をねだるマリオンだが、サムは経済的な理由をつけてはぐらかす。その後出勤したマリオンは銀行に預けるようにいわれた大金を出来心から横領してしまう。逃避行の末、あるモーテルにたどり着いた彼女はそこの経営者ノーマンと会話を重ねるうち、自首しようと心に決める。しかし、部屋でシャワーを浴びるマリオンに、突然侵入してきた影が襲いかかり…というストーリー。
実は、以前に98年のリメイク版を誤って借りてしまい冒頭だけ観たのだが、名作なのにリメイクを先に観ちゃうのってどうなの?と思い、途中で止めてしまったことがあった。しかし、その後すぐにオリジナルを借りたか?というと、別の作品に浮気してそのまま観ずじまい。先日、BSで本作が放送されたので、チャンス!とばかりに録画して、この度、鑑賞に至ったわけである。明日は続けてリメイク版を観ることにする。長年の宿題をやっと達成である。
往年の名作なのでネタバレしても問題ないだろうが、未見の人は以下読まないでね。
はじめの横領の展開と、タイトルの“サイコ”が結びつかなかったが、30分経過したくらいから、それまでタブーとされていた精神異常犯罪にスポットを当てた問題作に変貌。
時間も適当で、内容も複雑ではないし、テンポも良く飽きさせない。引きの画が少なく、漫画のようなアップショットの連続が多いが、それが妙な閉塞感と緊張感を醸し出している。全編にわたってこのテンションの張りが維持されているのは、実に秀逸。アンソニー・パーキンスの個性的な表情と演技力も目を惹く。
しかし、なんといっても、この人が主人公として展開していくのだろうな…と疑いもしなかったのを裏切ってくれただけでも、私にとっては充分衝撃である。
条理も救いも一切ないラストというのは、当時としてはかなり新しく感じられたことだろう(あまりヒッチコック作品は観たことが無いのだが、ラインナップ中、毛色が違う一作なのではなかろうか)。アメリカ国立フィルム登録簿に登録されているが、純粋に名作というよりも、現在まで脈々と続く“サイコ”物のパイオニアとしての評価が大きいのだと私は考える(実際に、こういう症例があるかどうかなんて、どうでもいいレベル)。
#パート4まであるらしいのだが、これらはレンタル可能なのだろうか。出会ったら、借りてみたいかも(まあ、他はヒッチコック作品ではないから、微妙なのかもしれないけど)。
出張とか入ると、投稿は遅れてしまいますわ。
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