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image1291.png公開年:2003年 
公開国:イギリス、アメリカ、ドイツ、アルゼンチン、ペルー
時 間:127分  
監 督:ウォルター・サレス
出 演:ガエル・ガルシア・ベルナ、ロドリゴ・デ・ラ・セルナ、ミア・マエストロ、メルセデス・モラーン、ジャン・ピエール・ノエル、グスターヴォ・ブエノ 他
受 賞:【2004年/第77回アカデミー賞】歌曲賞(Jorge Drexler:曲/詞“Al Otro Lado Del Rio”)
【2004年/第58回英国アカデミー賞】外国語映画賞、作曲賞[アンソニー・アスクィス映画音楽賞](グスターボ・サンタオラヤ)
【2004年/第20回インディペンデント・スピリット賞】撮影賞(エリック・ゴーティエ)、新人俳優賞(ロドリゴ・デ・ラ・セルナ)
コピー:遠い空の下、僕は世界がめざめる音を聞いた

1952年、アルゼンチン。喘息持ちの23歳の医学生エルネストは7歳年上の友人アルベルトと南米大陸縦断の旅に出る。アルベルト所有のバイクを移動手段に、わずかな所持金だけという無謀な計画で、彼らの行く手には様々な困難が待ち受けていたが、南米各地の住民達の過酷な状況を見ることで、エルネストの中で何かが変わっていく…というストーリー。

先日、『チェ 28歳の革命』『チェ 39歳別れの手紙』を連続で観たわけだが、それよりも前のエピソードである。
まあ、事実なのでどうこう言っても仕方ないのだろうが、バイクで男二人がニケツで南米縦断って、いくら冒険旅行っていったって無謀極まりない。当然のごとく、映画の半分にも到達しないところで“モーターサイクル”は壊れてしまい、タイトルすら成立しなくなるのだが(逆に狙いなのか?)

『チェ 28歳の革命』『チェ 39歳別れの手紙』を観て、なぜ彼が革命戦士になったのか?という経緯が希薄だったのが不満だった。本作でそれが垣間見れるのかと期待していたが、裏切られた。二作の批評でも書いたが、チェの行動を理解するためには、キューバ革命後に世界を見て回って彼が感じたことや、本作で語られる青年期に南米各地を観て何を感じたか、という点は不可欠だと私は思う。後者が語られるべき本作なのだが、あの苛烈なまでの革命戦士に変貌する理由が説明できているとは、とても思えない。

若い青年が旅で何かを感じ、成長していく様が見事…というような批評を読んだが、普通の人間の話だったら、それでもかまわないが、あのチェ・ゲバラの青年期の話が、これでかたづけられたのでは困ってしまうかなと。ちょっと見識不足な批評だと思う。
とにかく、この旅が革命家チェ・ゲバラを造り上げたのだ…という説得力は皆無である。贔屓目で見ても、“小さな小さなきっかけ”程度しか伺えない。単なる青年のロードームービーとしては、とてもさわやかだし、“映画”としては質のよい作品なのは間違いない。だから、様々な受賞歴やノミネート歴も妥当だと思う。でも、エルネスト・ゲバラを扱った以上、それでは済まされない。

やはり、私はひっかかってしまう。本作のエルネストがあのチェだというならば、チェという男は1を見て10を知った気になった、、、とまでは言わないが、3を見て10判った気になった程度の思い込み男だと、私には映る。別にゲバラを尊敬しているわけではないので、それでも構わないのだが、それでも実際にはもうちょっと何かがあったのではないかと思うのだが。

これまで観た3つのゲバラ作品を観る限り、実際のところチェ・ゲバラ研究というのは、あまり深まっていないのかな…という気がする。いや、それほど研究する価値があると思われていないのかしれない。申し訳ないが、本作に対する高い評価を読んでも、提灯ネタにしか思えないかな。逆にチェを知らない人は楽しめるのかもしれないが、基本的にはやはりお薦めしない。
 

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