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公開年:2004年
公開国:アメリカ
時 間:112分
監 督:ポール・ハギス
出 演:サンドラ・ブロック、ドン・チードル、マット・ディロン、ジェニファー・エスポジート、ウィリアム・フィクトナー、ブレンダン・フレイザー、テレンス・ハワード、クリス・“リュダクリス”・ブリッジス、タンディ・ニュートン、ライアン・フィリップ、ラレンズ・テイト、ノーナ・ゲイ、マイケル・ペーニャ、ロレッタ・ディヴァイン、ショーン・トーブ、ビヴァリー・トッド、キース・デヴィッド、バハー・スーメク、トニー・ダンザ、カリーナ・アロヤヴ、ダニエル・デイ・キム 他
受 賞:【2005年/第78回アカデミー賞】作品賞、脚本賞(ボビー・モレスコ)、編集賞(ヒューズ・ウィンボーン)
【2005年/第59回英国アカデミー賞】助演女優賞(タンディ・ニュートン)、オリジナル脚本賞(ポール・ハギス、ボビー・モレスコ)
【2005年/第21回インディペンデント・スピリット賞】助演男優賞(マット・ディロン)、新人作品賞
【2005年/第11回放送映画批評家協会賞】アンサンブル演技賞、脚本賞(ポール・ハギス、ボビー・モレスコ)
コピー:それはあなたも流したことのある、あたたかい涙。
クリスマスが近づくロサンゼルス。白人に敵意を抱く黒人青年二人組みアンソニーとピーターは地方検事のリック夫妻の車を強奪。リックの妻ジーンは、それ以降、人種差別的な態度に拍車がかかる。人種差別主義者の白人警官ライアンは、黒人のTVディレクター・キャメロン夫妻の車を理由もなく停車させ、権力を傘にきて屈辱を味あわせた。そのときの夫の態度に不満を覚えた妻は夫を責め、それ以来夫婦の間には溝ができてしまう。ライアンの相棒の若い警官ハンセンは、そんなライアンに嫌悪感を抱き、異動を願い出る。一方、銃砲店での不当な差別に憤慨する雑貨屋を経営するペルシャ人ファハドは、黒人ダニエルに店の鍵を修理させるが、ドアごと替える必要があるといわれ口論になってしまい…というストーリー。
他民族国家アメリカならではの作品。自分の生活空間に、生活様式やエトスの違う人が多数存在する状況に馴れていないので、映画を観ているだけなのに疲れてしまう。
理解できない人がいるから身構えたら、それだけで「差別だ!」ってバッシングされる社会。子供のころに犬に噛まれりゃ犬嫌いになる。同じように他人種にいやな思いをさせられりゃ警戒もするだろうさ。マイノリティの暴走というか、マイノリティがマイノリティだというだけで、無条件に優遇される社会は、もっともらしいけど異常。
#“人種”という表現が正しいかは脇に置くとして…
ただ、人種の坩堝がどうしたこうしたというよりも、自分の気に入らない状況がなぜ生じているのか、その正確な理由を突き止めるのを放棄して、表面的にわかりやすい人種の差を理由にしちゃってるだけなんだと思う。
判事の妻なんか、更年期障害のイライラを他人種のせいにしているだけ。ペルシャ人の親父だって、論理的思考のできない馬鹿以外の何者でもないし。
それ以上に、アメリカにいるどの人種の方々も、臆病で且つ怒りっぽい。そして絶対、自分の民族的なスタイルを崩すさないで、お世話になってる国に溶け込もうとしない。そしてさせない。これがTHEアメリカなのかね。それなりにうまいこと織り重なっていてこその他民族国家だと思うんだけど、ただ、同じ土地に他民族がいるだけだもんな。
2004年のアメリカでこのカオス状態。アメリカだけじゃなく、ヨーロッパで移民政策が成功しているところなんか一つもない。他の国は同じ失敗すんなよ! っていってるのに、移民政策を検討しようなんてお花畑なことを言ってる日本の民主党って、やっぱ頭おかしいよな。
夢を求めて! っていったって、誤解を恐れずに言うならば、他人が築いた社会基盤にタダのりしようとする人間でしょう。テイクだけでギブする気が無い人間を共同体にいれちゃあ、そりゃウマくいくわけがないじゃん。
最後の方になると、人種云々じゃなく人と人として心を通わせることこそ、安らぎだ…みたいな流れになるけど、でも、衣食足りて礼節知る…だと私は思うんよ。どんなに貧しくても、力と運のあるやつは幸せになれる…って、そういう価値観オンリーだと、一部が幸せになっても社会全体が幸せになることはなく、結局は自分も不幸になる。自分は今くるしいけど、自分だけじゃなく周りも幸せにならないとね…、そう思える人が、そこそこの割合で存在しないと、社会は良くならんわな。
登場人物全員が全員、生きていても楽しくなさそうなんだもん。アメリカンドリーム=ナイトメアなんだろうね。
等々…、淡々とした切り口ながら、ふっと考えさせる作品。今の社会をいろんな切り口で巧みに観せている。並行して進んでいたキャラが絡み合う様子は、いささか強引ではあるが、映画としては許容範囲。さて、この映画は、何の答えも道筋も提示していない。「で、観客の皆さん、どうするのさ」こういう問いかけで終わるのを、良しとするか否か。
私は、これでオスカー作品賞ってのはどうかと思うよ。かといって『ブロークバック・マウンテン』かといわれるとそれも違う…。その他のノミネートは『カポーティ』『グッドナイト&グッドラック』『ミュンヘン』だもんな。個人的には地味に不作の年だったなと。
オスカー文句なしとは思わないけど、良作ではある。
#皆保険制度って大事だと思うよ。日本の保険制度が苦しいっていっても、他国よりはマシだわ。
公開国:アメリカ
時 間:112分
監 督:ポール・ハギス
出 演:サンドラ・ブロック、ドン・チードル、マット・ディロン、ジェニファー・エスポジート、ウィリアム・フィクトナー、ブレンダン・フレイザー、テレンス・ハワード、クリス・“リュダクリス”・ブリッジス、タンディ・ニュートン、ライアン・フィリップ、ラレンズ・テイト、ノーナ・ゲイ、マイケル・ペーニャ、ロレッタ・ディヴァイン、ショーン・トーブ、ビヴァリー・トッド、キース・デヴィッド、バハー・スーメク、トニー・ダンザ、カリーナ・アロヤヴ、ダニエル・デイ・キム 他
受 賞:【2005年/第78回アカデミー賞】作品賞、脚本賞(ボビー・モレスコ)、編集賞(ヒューズ・ウィンボーン)
【2005年/第59回英国アカデミー賞】助演女優賞(タンディ・ニュートン)、オリジナル脚本賞(ポール・ハギス、ボビー・モレスコ)
【2005年/第21回インディペンデント・スピリット賞】助演男優賞(マット・ディロン)、新人作品賞
【2005年/第11回放送映画批評家協会賞】アンサンブル演技賞、脚本賞(ポール・ハギス、ボビー・モレスコ)
コピー:それはあなたも流したことのある、あたたかい涙。
クリスマスが近づくロサンゼルス。白人に敵意を抱く黒人青年二人組みアンソニーとピーターは地方検事のリック夫妻の車を強奪。リックの妻ジーンは、それ以降、人種差別的な態度に拍車がかかる。人種差別主義者の白人警官ライアンは、黒人のTVディレクター・キャメロン夫妻の車を理由もなく停車させ、権力を傘にきて屈辱を味あわせた。そのときの夫の態度に不満を覚えた妻は夫を責め、それ以来夫婦の間には溝ができてしまう。ライアンの相棒の若い警官ハンセンは、そんなライアンに嫌悪感を抱き、異動を願い出る。一方、銃砲店での不当な差別に憤慨する雑貨屋を経営するペルシャ人ファハドは、黒人ダニエルに店の鍵を修理させるが、ドアごと替える必要があるといわれ口論になってしまい…というストーリー。
他民族国家アメリカならではの作品。自分の生活空間に、生活様式やエトスの違う人が多数存在する状況に馴れていないので、映画を観ているだけなのに疲れてしまう。
理解できない人がいるから身構えたら、それだけで「差別だ!」ってバッシングされる社会。子供のころに犬に噛まれりゃ犬嫌いになる。同じように他人種にいやな思いをさせられりゃ警戒もするだろうさ。マイノリティの暴走というか、マイノリティがマイノリティだというだけで、無条件に優遇される社会は、もっともらしいけど異常。
#“人種”という表現が正しいかは脇に置くとして…
ただ、人種の坩堝がどうしたこうしたというよりも、自分の気に入らない状況がなぜ生じているのか、その正確な理由を突き止めるのを放棄して、表面的にわかりやすい人種の差を理由にしちゃってるだけなんだと思う。
判事の妻なんか、更年期障害のイライラを他人種のせいにしているだけ。ペルシャ人の親父だって、論理的思考のできない馬鹿以外の何者でもないし。
それ以上に、アメリカにいるどの人種の方々も、臆病で且つ怒りっぽい。そして絶対、自分の民族的なスタイルを崩すさないで、お世話になってる国に溶け込もうとしない。そしてさせない。これがTHEアメリカなのかね。それなりにうまいこと織り重なっていてこその他民族国家だと思うんだけど、ただ、同じ土地に他民族がいるだけだもんな。
2004年のアメリカでこのカオス状態。アメリカだけじゃなく、ヨーロッパで移民政策が成功しているところなんか一つもない。他の国は同じ失敗すんなよ! っていってるのに、移民政策を検討しようなんてお花畑なことを言ってる日本の民主党って、やっぱ頭おかしいよな。
夢を求めて! っていったって、誤解を恐れずに言うならば、他人が築いた社会基盤にタダのりしようとする人間でしょう。テイクだけでギブする気が無い人間を共同体にいれちゃあ、そりゃウマくいくわけがないじゃん。
最後の方になると、人種云々じゃなく人と人として心を通わせることこそ、安らぎだ…みたいな流れになるけど、でも、衣食足りて礼節知る…だと私は思うんよ。どんなに貧しくても、力と運のあるやつは幸せになれる…って、そういう価値観オンリーだと、一部が幸せになっても社会全体が幸せになることはなく、結局は自分も不幸になる。自分は今くるしいけど、自分だけじゃなく周りも幸せにならないとね…、そう思える人が、そこそこの割合で存在しないと、社会は良くならんわな。
登場人物全員が全員、生きていても楽しくなさそうなんだもん。アメリカンドリーム=ナイトメアなんだろうね。
等々…、淡々とした切り口ながら、ふっと考えさせる作品。今の社会をいろんな切り口で巧みに観せている。並行して進んでいたキャラが絡み合う様子は、いささか強引ではあるが、映画としては許容範囲。さて、この映画は、何の答えも道筋も提示していない。「で、観客の皆さん、どうするのさ」こういう問いかけで終わるのを、良しとするか否か。
私は、これでオスカー作品賞ってのはどうかと思うよ。かといって『ブロークバック・マウンテン』かといわれるとそれも違う…。その他のノミネートは『カポーティ』『グッドナイト&グッドラック』『ミュンヘン』だもんな。個人的には地味に不作の年だったなと。
オスカー文句なしとは思わないけど、良作ではある。
#皆保険制度って大事だと思うよ。日本の保険制度が苦しいっていっても、他国よりはマシだわ。
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プロフィール
HN:
クボタカユキ
性別:
男性
趣味:
映画(DVD)鑑賞・特撮フィギュア(食玩/ガシャポン)集め
自己紹介:
一日一シネマ。読んだら拍手ボタンを押してくだされ。
出張とか入ると、投稿は遅れてしまいますわ。
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