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公開年:2001年
公開国:イタリア
時 間:99分
監 督:ナンニ・モレッティ
出 演:ナンニ・モレッティ、ラウラ・モランテ、ジャスミン・トリンカ、ジュゼッペ・サンフェリーチェ、シルヴィオ・オルランド、クラウディア・デラ・セタ、ステファノ・アコルシ、ソフィア・ヴィジリア 他
受 賞:【2001年/第54回カンヌ国際映画祭】パルム・ドール(ナンニ・モレッティ)
コピー:生きているときは、開けてはいけないドアでした。
神科医のジョバンニは、妻パオラ、娘のイレーネ、息子のアンドレアと4人暮らし。ある日、アンドレアが海の事故で亡くなってしまう。ジョバンニは、事故の日、息子とジョギングをしようとしたところを急患の往診に出てしまったことを悔やみ、自分を責め、遂には仕事もやめてしまう。家族はいつまでも悲しみに沈み続け、崩壊寸前に。そんなある日、息子のガールフレンドから、息子宛にの手紙が届く。パオラはそのガールフレンドとの接触を試みるが…というストーリー。
なにやら妙に意味深なコピーだが、別に息子の部屋にはたいした秘密はない。それどころか映画の見所とはまったく無関係で、集客のためだけに奇を衒っているという、実にタチの悪いコピー。非常に不快。
ご覧のとおりパルム・ドール作品で、ネット上の感想を読めば、そりゃあ高い評価ばかり。でもあえて言わせてもらう。つまんないよ。これは。なんの予備情報も無しに本作を観ることがでいるならば、アリなのかもしれないけれど、DVDのパッケージを見れば、息子が死ぬことは丸わかりなので、死ぬまでが長い長い。本当に才能のある監督ならば、この程度のあらすじがわかったとしても、それなりに飽きさせない+αがあるはず。ワタシは耐えられずに一度、観るのをやめてしまったくらい。この監督の才能を評価する声が多いけれど、緻密な計算の結果、この雰囲気ができあがっているようには見えない。ラッキーパンチのポテンヒットに、ワタシには見えるけれど。
百歩譲って好意的に観るとしよう。
かけがえのないものを失ったことに対して、どんなにつらくても前に進まなければいけないことは、実は、家族全員が理解している。理解はしているけれど、この喪失感を乗り越えるためには、一つ何かが必要。それはなにか。喪失したのは形のある息子だけではない。息子に何かをしてあげる自分達の姿も喪失したのだ。でももう、葬られた息子には何もしてあげようがない。息子に死やその理由にいくら執着しても、息子の部屋を整理しても。そこに息子に関わりのあった人物が。彼女にできるだけ施すことで、前へ歩みだすためのエンジンの種火になる…。そういう感じかな。
だけど、感性が合わないとしか言いようがない。世の評判は高いが、ワタシはお薦めしない。
出張とか入ると、投稿は遅れてしまいますわ。
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