忍者ブログ
[303]  [302]  [301]  [300]  [299]  [298]  [297]  [296]  [295]  [294]  [293
×

[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。

image0614.png公開年:2003年 
公開国:イギリス
時 間:100分
監 督:ピーター・ウェーバー
出 演:スカーレット・ヨハンソン、コリン・ファース、トム・ウィルキンソン、キリアン・マーフィー、エシー・デイヴィス、ジュディ・パーフィット、アラキーナ・マン、アナ・ポップルウェル 他
受 賞:【2003年/第29回LA批評家協会賞】撮影賞(エドゥアルド・セラ)
【2004年/第17回ヨーロッパ映画賞】撮影賞(エドゥアルド・セラ)
コピー:謎の天才画家フェルメールの名画に秘められた物語が 今、解き明かされる。

1665年、オランダ。タイル職人であったグリートの父が事故で失明。彼女は家計を支えるため画家フェルメールの家で奉公をすることに。フェルメール家は、家庭内不和状態ながらも子沢山で、その喧騒の中、彼女は日夜働き続ける。ある日、アトリエの窓拭きをするグリートの容姿から、フェルメールはに新作を描く意欲が沸く。さらに、彼女の色彩感覚に着目し、顔料の調合を手伝わせるようになる。しかし、周囲はフェルメールとグリートの関係を誤解しはじめ…というストーリー。

『宮廷画家ゴヤは見た』に続いての画家モノ。ただし、こちらは歴史劇要素は薄い。フェルメール自体が結構ナゾの人物だし、モデルもよくわかっていないし、それを逆手にとっておもしろく膨らませる着想が、たいへんすばらしい(原作がね)。このような、史実を捻じ曲げることなく、最大限にフィクションを展開させた作品は好みである(小氷期で運河が凍りに覆われる様など、よく研究されていると思う)。実話かと錯覚するほどの出来栄え。インスパイアの極み。

とはいえ、ストーリーがいささか単調であることは否めない。しかし、本作の見所はそこだけではない。映像美である。技術上のポイントは、フェルメール作品の色彩や構図を映像で表現している点。絵画を切り取ったようなカットが随所にちりばめられており、いくら鈍感な人でも気付くに違いない。衣装、セット、メイク、ライティングの究極的なこだわりが渾然一体となった技術である。米アカデミー賞では、撮影賞、美術賞、衣装デザイン賞の3つにノミネートされているが受賞にいたらず。合わせ技一本で、なんらかの賞を受賞させるべきなのだが、適当な枠の賞が無かったという極めて不幸な例だろう(さすがに特別賞を与えるほどではないのだが)。

未見の方には、お薦めしたい作品である。

以前、『ママの遺したラヴソング』のレビュで、スカーレット・ヨハンソンの半開きの口がアホっぽいと書いたことがあったが、真珠の耳飾りの少女自体が半開きの口だからね。面白いキャスティングだとおもったし、同じポイントに着目する人はいるんだなと。まあ、絵と少女とスカーレット・ヨハンソンは全然にてないけどね。

#スカーレット・ヨハンソンの吹替えが、あまりよろしくない。かといって字幕を追うとステキな画に集中できないという、本作もこのジレンマを抱えた作品である(っていうか、吹替え声優、もうちょっとしっかりしろってハナシなんだけど)。

拍手[0回]

PR
この記事にコメントする
お名前
タイトル
文字色
メールアドレス
URL
コメント
パスワード   Vodafone絵文字 i-mode絵文字 Ezweb絵文字
この記事へのトラックバック
この記事にトラックバックする:
プロフィール
HN:
クボタカユキ
性別:
男性
趣味:
映画(DVD)鑑賞・特撮フィギュア(食玩/ガシャポン)集め
自己紹介:
一日一シネマ。読んだら拍手ボタンを押してくだされ。
出張とか入ると、投稿は遅れてしまいますわ。
リンク
カウンター
カレンダー
10 2024/11 12
S M T W T F S
1 2
3 4 5 6 7 8 9
10 11 12 13 14 15 16
17 18 19 20 21 22 23
24 25 26 27 28 29 30
ブログ内検索
最新コメント
[06/03 離脱ラバ]
[06/03 離脱ラバ]
[06/03 離脱ラバ]
[04/28 ETCマンツーマン英会話]
[10/07 絶太]
最新トラックバック
Copyright © 2009-2014 クボタカユキ All rights reserved.
忍者ブログ [PR]