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公開年:2003年
公開国:アメリカ
時 間:126分
監 督:ヴァディム・パールマン
出 演:ジェニファー・コネリー、ベン・キングズレー、ロン・エルダード、ショーレ・アグダシュルー、フランシス・フィッシャー、ジョナサン・アードー、ナヴィ・ラワット、カルロス・ゴメス、キム・ディケンズ、レイ・アブルッツォ、マルコ・ロドリゲス、アキ・アレオン 他
受 賞:【2003年/第70回NY批評家協会賞】助演女優賞(ショーレ・アグダシュルー)
【2003年/第29回LA批評家協会賞】助演女優賞(ショーレ・アグダシュルー)
【2003年/第19回インディペンデント・スピリット賞】助演女優賞(ショーレ・アグダシュルー)
コピー:失って、初めて気付いた。求めていたのは、家<ハウス>ではなく家庭<ホーム>だったと…。
結婚生活が破綻して夫に去られ、仕事もせず悲しみに暮れていたキャシーは、小額の税金未納が原因で家を差し押さえられ追い出さてしまう。行政の手違いがあったと判明したものの、既に家は競売によって他人の所有となっていた。購入したのは、政変でイランを追われアメリカに亡命してきたベラーニ元大佐の一家。愛する妻ナディと息子のため、この家で人生をやり直そうとしていたのだが…というストーリー。
『真珠の耳飾りの少女(GIRL WITH A PEARL EARRING)』と同様に、直訳の邦題。“砂”が中東からの難民であるベラーニ一家なのはわかるが、キャシーがなんで“霧”なのか意味は良く判らない。
いやいや、こんなひどい話は久々である。脚本が悪いとかそういう質の問題ではなく、純粋にストーリーがヒドい。社会問題、家族問題、民族問題、宗教問題、色々な問題を絡みあわせて問いかける正統派ドラマだとは思う。しかし、ベラーニ大佐は善意の第三者であり落ち度はない。取得価格の4倍の値段で引き取れという主張を貪欲だと思う人がいるかもしれないが、正当な市場価格の範囲であり、それが証拠に買い手は訪れている。自由の国に亡命してきて、やっと幸運を掴みかけたところで、自堕落で無責任な連中に踏み潰されるのだ。やってられない。
それどころか、本来、ベラーニ一家はキャシーが自殺しようが知ったことではないのに、傷ついた小鳥に同情して転売を諦めようとまでする。ベラーニの過去や性格には色々難はあったのかもしれないが、他人の痛みを感じることができる善良な家族なのだ。こんな奴らの所業のために破滅するなんて、どんな悲劇的なシーンを見せられても、泣くに泣けない。腹立たしいだけである。この映画で涙したという人がいるのだが、神経がよくわからん。
特に、キャシーの性格には微塵も同情する部分が無い。父性をもとめるキャシーゆえに副保安官に惹かれる。しかし、この関係が自分と同じようなさみしい人間を作り出すことに気付いても、ベラーニにも父性があることに気付いても、時すでに遅し。
散々好き勝手やった人間やイジメをしていた人間は、往々にして「あの時はごめんね」で済むと思っているようだが、やられた方の傷がそんなもんで補われるわけがない。
映画なんだから、ブチ切れて、関係者を皆殺しにしたっていいと思ったくらいだが、そうはならなかった。まあ、そういう原作なんだろうからしかたないけ、。監督のヴァディム・パールマンもウクライナからの移民だったらしいので、本当のところはブチギレしたかったのではないか…と予想する。
とにかくこんな納得のいかないイライラストーリーにも関わらず観続けられたのは、ベン・キングズレーとショーレ・アグダシュルーの神懸りといっていいくらいの演技と眼力のおかげ。その点は評価したいが、やっぱり不快なストーリーが優ってしまうので、お薦めしない。
#めずらしく内務調査部が悪役ではない作品かな。
出張とか入ると、投稿は遅れてしまいますわ。
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