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image0188.png公開年:1939年 
公開国:アメリカ
時 間:211分
監 督:ビクター・フレミング
出 演:ヴィヴィアン・リー、クラーク・ゲイブル、レスリー・ハワード、オリヴィア・デ・ハヴィランド、トーマス・ミッチェル、バーバラ・オニール、ハティ・マクダニエル、ジェーン・ダーウェル、ウォード・ボンド 他
受 賞:【1939年/第12回アカデミー賞】作品賞、主演女優賞(ヴィヴィアン・リー)、助演女優賞(ハティ・マクダニエル、オリヴィア・デ・ハヴィランド)、監督賞(ヴィクター・フレミング)、脚色賞(シドニー・ハワード)、撮影賞[カラー](アーネスト・ホーラー、レイ・レナハン)、室内装置賞(Lyle Wheeler)、編集賞(James E.Newcom、ハル・C・カーン)
【1939年/第5回NY批評家協会賞】女優賞(ヴィヴィアン・リー)
【1989年/アメリカ国立フィルム登録簿】新規登録作品

1861年、南部と北部の軋轢が強まるアメリカ。ジョージア州タラの大地主ジェラルド・オハラの長女スカーレットは、その奔放な性格と美しさで、当地の青年達の間で憧れの的であり、社交界の華。そんな彼女がひそかに恋心を寄せるのは、同じ大地主ウィルクス家の長男である幼馴染みのアシュリー。心の中ではアシュリーとの結婚を強く決意していたが、彼がその従妹メラニーと婚約するいう噂を聞き大きく心を乱する。婚約が発表された宴会において彼に告白するも、アシュリーはメラニーを選択する。そんな中、突然戦争の開始が伝えられる。戦地に向かうアシュリーとメラニーの抱擁を見て、嫉妬に狂い自暴自棄となったスカーレットは、メラニーの兄チャールズの求婚を受け入れ結婚してしまう…というストーリー。

スカーレットはじゃじゃ馬を通り越して、かなりクレイジーなキャラクター。これを女の強さと捉えらえて共感できるか否かで、大きく印象は変わるだろう。なんだこのクソ女は!?という感情が頭を占めてしまったら、おもしろくは感じられないだろう。
でも、案外、こういう激烈なクレイジーさが世の中を動かすのも事実。まさに憎まれっ子世にはばかるを地でいく女。私はそこに興味を抱けたのでOKである。他のキャラクターも彼女ほどではないけれど、良くいえばメリハリのあるキャラ、悪くいえば若干現実離れしたマンガみたいなキャラで、その部分も愉しい。
それに加えて、アメリカ史上最大の内戦であり、その方向性を決定付けたターニングポイントである南部戦争が舞台というのが、またグッとくるところ。

また、色々な対比が重層的になっているのが、本作の魅力だろう。
南部の価値観が風となって去っていき(実際に多くの男が死に、精神的にも死ぬ)、そんなアノミー状態の中、立ち上がるのが、南部タラに執着する女という対比。
自分の身の丈とほどほどさというものを理解しているアシュリーと、善良で控え目なメアリーの、ある意味賢い生き方をしている二人と、見栄と自己欲に溢れ、その奔放さゆえに、うまく生きられない女スカーレットとの対比。
状況をわきまえているが故に煮え切らない態度のアシュリーと、酸いも甘いも知り尽くしていて、明確に態度を表すバトラーとの対比。
経済的な困窮から立ち上がる男性的な立身話と、執拗なまでの横恋慕という女性的な恋愛話との対比。
はじめは土地よりも愛に生きるという行動パターンだったのに、経験を重ねるごとに土地に執着するようになるという対比。
etc…。

古い時代の恋愛物作品だし、とにかく長いので、これまで忌避してきたが、エイヤーで観てよかったと本気で思う。1939年製作で、このクオリティは手放しで素晴らしいといえる(焼け落ちる建物のシーンは圧巻)。長さはさほど苦ではなかった。私と同じように食指の動かない人は多々いると思うが、お薦めしたい。

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出張とか入ると、投稿は遅れてしまいますわ。
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