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公開年:1969年
公開国:アメリカ
時 間:111分
監 督:ジョージ・ロイ・ヒル
出 演:ポール・ニューマン、ロバート・レッドフォード、キャサリン・ロス、ストローザー・マーティン、ジェフ・コーリー、ジョージ・ファース、クロリス・リーチマン、ドネリー・ローズ、ケネス・マース、ヘンリー・ジョーンズ 他
受 賞:【1969年/第42回アカデミー賞】脚本賞(ウィリアム・ゴールドマン)、撮影賞(コンラッド・L・ホール)、作曲賞(バート・バカラック)、歌曲賞(バート・バカラック:作曲、ハル・デヴィッド:作詞/『雨にぬれても』 Raindrops Keep Fallin'on My Head)
【1969年/第27回ゴールデン・グローブ】音楽賞(バート・バカラック)
【1970年/第24回英国アカデミー賞】作品賞、主演男優賞(ロバート・レッドフォード、ポール・ニューマン)、主演女優賞(キャサリン・ロス)、監督賞(ジョージ・ロイ・ヒル)、脚本賞(ウィリアム・ゴールドマン)、作曲賞[アンソニー・アスクィス映画音楽賞](バート・バカラック)、撮影賞(コンラッド・L・ホール)、編集賞、音響賞
【2003年/アメリカ国立フィルム登録簿】新規登録作品
コピー:史上名高い列車銀行強盗ブッチとサンダンス! 鮮烈に生きた無法者の明日を知らない決闘のさすらい!
新しい時代の新しい西部劇! 鮮やかなテクニックで現代によみがえったこの3人の壮烈な青春!
アメリカ西部。ブッチとサンダンス一味は数々の銀行強盗や列車強盗を繰り返し、お尋ね者となる。鉄道会社は全国から最強の刺客を集め、彼らの追撃を開始。命からがら逃げのびたものの、仲間は殺されブッチとサンダンスの二人だけに。追撃の手は緩むことなく、逃げ切ることが困難と考えた彼らは、サンダンスの恋人エッタとともに南米ボリビアへと逃亡するが…というストーリー。
前半は、若さと疾走感がたっぷりで、犯罪者のお話ながら青春映画のようなさわやかさすら漂う。しかしボリビアに行ってからは、中年の悲哀のようなものを感じるように。だって、状況の変化に合わせて自分の生き方を変えることができない、つぶしのきかないおっさんみたいなんだもの。観ていてせつなさを感じるとともに、中年に差し掛かる男性ならだれしも経験するプロセスだと思うので、共感できる人が多いのではなかろうか。
じゃあ、夢もロマンもないのか?というと、そうではなくて、二人は徐々に追い詰められていくのだが、なぜか追い詰められれば追い詰められるほど、輝きが戻ってくる。自分達がまっとうな生き方に方向転換できないことをドシっと実感してしまったからなのか、この方が自分らしいと思ったのか、もうダメなのは薄々わかってるのに腹をくくった感じが実に心地よい。
私は“ニューシネマ”というのが具体的に何を指すのかよくわかっていない。しかし、ニューシネマの代表とされる本作を観る限り、道徳や条理や勧善懲悪などから反するような内容でも、予定調和することなくそのままの流れで表現すること…と理解した。だとすると、それは、俳句や和歌などで空気感を愉しむことに似ていると思う。ニューシネマとはわびさび也。この空気感を感じられた人はおもしろいと思うし、そうでない人は映画の体すら成していないように見えるだろう。そのくらい評価が分かれる作品だと思う。
技術的には、写真などの静止ショットが多用されているのが印象的。特に、ラストシーンは映画史に輝く有名なシーンだけど、本当にオシャレだと思う。傷ついた二人が、覚悟して飛び出していくところで画像停止。停止したところからシームレスに引きの映像に。でも、これははどういうテクニックをつかっているのかな。色々考えたけど私にはわからない。誰か教えてほしい。地味に難しいと思うんだけど。
邦題のセンスが冴え渡っているし、画質もストーリー運びも40年以上も前の作品とは思えない。古さを感じさせないという点では、今まで観たどんな作品よりも、間違いなく長けている。古典を見るつもりで鑑賞しはじめたが、どうしてどうして。今となっては未見の人も多いだろうが、とても愉しめたのでお薦めしたい。
#ブッチはモルモン教だったらしいのだが、本作ではビール飲んでましたな。
出張とか入ると、投稿は遅れてしまいますわ。
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