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公開年:2009年
公開国:イギリス、カナダ
時 間:124分
監 督:テリー・ギリアム
出 演:ヒース・レジャー、クリストファー・プラマー、ジョニー・デップ、ジュード・ロウ、コリン・ファレル、リリー・コール、アンドリュー・ガーフィールド、ヴァーン・トロイヤー、トム・ウェイツ 他
ノミネート:【2009年/第82回アカデミー賞】美術賞(デイヴ・ウォーレン、Anastasia Masaro、Caroline Smith)、衣装デザイン賞(モニク・プリュドム)
【2009年/第63回英国アカデミー賞】プロダクションデザイン賞(デイヴ・ウォーレン、Anastasia Masaro、Caroline Smith)、メイクアップ&ヘアー賞(Sarah Monzani)
コピー:鏡の中は、わがままな願望でいっぱい
この迷宮から、大切なひとを救えるのか──?
ロンドン。パルナサス博士率いる旅芸人一座の出し物は、自分の欲望を鏡の向こうの世界で見せてくれる装置“イマジナリウム”。しかし、そんな怪しい装置になど誰も興味を示さず、彼らは貧乏生活。近頃、何かに怯えているパルナサス博士だったが、その訳は、不老不死の体と引き合えに生まれてくる娘が16歳になったら悪魔に差し出すという契約をしていたからで、娘の16歳の誕生日が目前に迫っていたから。何も知らない娘ヴァレンティナは、偶然救い出した記憶喪失の男トニーに心奪われる。そのトニーは一座に加わり、彼の魅力で女性客はえ始めるのだが…。
ヒース・レジャーは本作の撮影途中で亡くなったので、『ダークナイト』じゃなくって正真正の遺作はこっち。代役3人(ジョニー・デップ、ジュード・ロウ、コリン・ファレル)は、まるで最初から出演することが決まっていたみたいに、ぴったりハマっていて効果的。もし、この3人が出ていなかったら?と想像すると、かなり印象が薄く、プロモーション的にも貧相なものになっていたと思われ、まさに怪我の功名といえるだろう。ヘタをすると、全国ロードショーどころか単館上映になっていたかも。
『ダークナイト』のラストでジョーカーとして吊られて終わり、本作では首吊り状態で登場。ヒース・レジャーって死の臭い漂う、いい役者だったんだと思う。
基本ストーリーはゲーテの“ファウスト”。『ブラザーズ・グリム』しかりドイツ系の話に造詣が深いのかしら。
精神世界の表現という意味では、『8 1/2』と似ている印象。CG技術の極まりによって、テリー・ギリアムお得意のイメージの具現化も極まった感すらある。しかし、CG自体が、比較的安易な手法になってしまったため、驚きも半減で逆効果になっているという皮肉。そのせいで、映像の中にいろんなものが詰め込まれているのに、あまり頭に残らない。いまとなっては、あえてCGを使わないで、これってどうやったの?って思わせるほうがよっぽど驚ける。そんな時代になった。便利だからって必ずしも人は幸せになるわけじゃないという一例ですな。
昨日の『アリス・イン・ワンダーランド』のティム・バートン然り、観ている側も成長するし、監督だって変化するのはあたりまえ。それは判っているんけれど、よかった時期の印象はなかなかぬぐえないし、期待することを止めるのも難しい。ワタシが好きなテリー・ギリアムはもういないのかな、と思うけれど、ラストシーンで、子供に「ハッピーエンドなの?」と訊かれて、「ゴメン、それは保証できないんだ」だなんて、ティム・バートンよりは、客観的に自分を見ることが出来ているようで、その点は救いがあるかも。
3人の客演のおかげで目には飽きないと思うので、『アリス・イン・ワンダーランド』よりはこちらを観ること軽くお薦めする。欲のない精神世界なんかおもしろくもなんともないものね。
出張とか入ると、投稿は遅れてしまいますわ。
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