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image0299.png公開年:2006年 
公開国:アメリカ、イギリス
時 間:123分
監 督:ケヴィン・マクドナルド
出 演:フォレスト・ウィテカー、ジェームズ・マカヴォイ、ケリー・ワシントン、サイモン・マクバーニー、ジリアン・アンダーソン、フォレスト・ウィッテカー、ケリー・ワシントン、ジリアン・アンダーソン 他
受 賞:【2006年/第79回アカデミー賞】主演男優賞(フォレスト・ウィテカー)
【2006年/第41回全米批評家協会賞】主演男優賞(フォレスト・ウィテカー)
【2006年/第73回NY批評家協会賞】男優賞(フォレスト・ウィテカー)
【2006年/第32回LA批評家協会賞】男優賞(フォレスト・ウィテカー)
【2006年/第64回ゴールデン・グローブ】男優賞[ドラマ](フォレスト・ウィテカー)
【2006年/第60回英国アカデミー賞】主演男優賞(フォレスト・ウィッテカー)、脚色賞(ジェレミー・ブロック、ピーター・モーガン)、英国作品賞[アレキサンダー・コルダ賞]
【2006年/第12回放送映画批評家協会賞】主演男優賞(フォレスト・ウィッテカー)
コピー:何よりも恐ろしいのは、人間の本性

スコットランドの医学校を卒業したニコラスは、冒険心からウガンダの診療所へとやって来る。当時のウガンダでは、軍事クーデターによってアミン大統領が誕生。ニコラスはアミンの演説を聞いて、彼のカリスマ性に魅力を感じるが、偶然にもケガをしたアミンを救ったことからアミンの主治医に抜擢される。アミンは単なる主治医以上の信頼をニコラスに寄せ、次第に“友人”として地位が向上していくのだが…というストーリー。

あのブラッディー・アミンである。あの30万人以上を虐殺したと言われる悪魔である。私が彼のことを始めて知ったのは、意外にもプロレス漫画(プロレススーパースター列伝かな?失念)。その中でアントニオ猪木との対戦が決まったものの、お流れになった件が紹介されていた。1979年のことというから、そのころにはすっかり“ブラッディー”で殺すに殺しまくっている。それも、反体制派クーデターが起こっていなければ、その対戦は実現されていたというのだから驚きである。
そのマッチメイクをしたのは、20世紀少年の万丈目のモデルともいわれる“呼び屋”の康芳夫(モハメド・アリ戦をコーディネイトしたのも、チンパンジーのオリバー君をチンパンジーと人間の中間にあたる未知の生物として触れ込んだも彼)。ウガンダ情勢もクレイジーだったかもしれないが、当時の日本も相当狂っていたことは間違いない。

R-15なのだが、個人的にはR-18でもいいかなと思うくらいなので、家族で見る場合は要注意だろう。

人間の歴史の中には、大量虐殺を行った例が多々あるが、あまりその研究は進んでいないように見える。個々の虐殺の研究は進んでいるかもしれないが、ここまで繰り返し大量虐殺が発生する以上、なにか発生のための条件があるように思われて仕方がない。人間は社会性の生き物であって、その体制のキャパを超えた場合に、無意識に虐殺因子が生み出される…とか。こういうとなにやらオカルトめいて聞こえてしまうかもしれないし、まるでその虐殺の発動条件が人数みたいに聞こえるかもしれないが、そうではない。おそらく、なにか、社会学的な条件があるはずである。人間は自分の行動に、後付でもっともらしい理由をつける生物である。自分でもその理由を信じ込んでしまうため、ますます真の原因がわからなくなって、やっかい極まりない…。
そのような研究が進むことは非常に重要だと思うのだが、そういうアプローチで活発に研究が行われていると聞いたことはない(もちろん私が知らないだけかもしれないが)。
「何よりも恐ろしいのは、人間の本性」というコピーからは、人間ならば誰しもがそういう本性を持っているといわんばかりだか、おそらくその見識はハズレである。おそらく人間という種に備わっている何かである。

フォレスト・ウィテカーは、本作で各男優賞を総ざらい状態だが、吹替え版でみたせいか、それほど彼の演技に感銘を受けなかった。たしかに、アミン本人に体格も顔立ちも似ているのは事実だが、それだけで演技賞をもらえるわけではあるまい。
彼の演技の価値を体感するためには、字幕版で見るのがよいのかもしれない。

先日、映画が“実話”である意味を問うてみたが、本作については、重みに繋がっている。ただ、その重みは映画の質に繋がっているのではなく、人類の闇歴史という意味で。色々脚色はされているだろうが、映画作品というよりも極上の再現ドラマという価値が高いかと。非常に閉塞感を感じる内容だが、種としての人類が持つ“業”を見つめるつもりで鑑賞してほしい。きびしいことを承知でお薦めする。

#今の日本ではこういう大量虐殺はおこらないけれど、穏便な手段によって人口が減っていくという、別の何かが発動されているのかな…なんて。

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