[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。
公開年:1975年
公開国:アメリカ
時 間:185分
監 督:スタンリー・キューブリック
出 演:マリサ・ベレンソン、パトリック・マギー、ハーディ・クリューガー、ライアン・オニール、スティーヴン・バーコフ、マーレイ・メルヴィン、パトリック・マギー 他
受 賞:【1975年/第48回アカデミー賞】撮影賞(ジョン・オルコット)、音楽[編曲・歌曲]賞(レナード・ローゼンマン)、美術監督・装置(Roy Walker、Ken Adam、Vernon Dixon)、衣装デザイン賞(ミレーナ・カノネロ、ウルラ=ブリット・ショダールンド)
【1975年/第10回全米批評家協会賞】撮影賞(ジョン・オルコット)
【1975年/第1回LA批評家協会賞】撮影賞(ジョン・オルコット)
【1975年/第29回英国アカデミー賞】監督賞(スタンリー・キューブリック)、撮影賞(ジョン・オルコット)
コピー:《風雲児》バリーの華麗なる愛と冒険の大ロマン!
18世紀中頃のアイルランド。農家出身のレイモンド・バリーは、初恋相手の従姉が婚約したことに納得がいかず、相手のイギリス人に決闘を申し込む。裕福な婚約者の資産を無にするつもりなどさらさらない親族は、バリーの銃弾を麻弾にすりかえる。決闘の末に相手を殺害してしまったと思い込んだレイモンドは、罪に問われることを恐れ村を出る。母親から逃走資金を入手したものの、ダブリンへ向かう途中で盗賊に奪われてしまい、仕方なく英軍の兵員補充に志願、大陸へ渡り七年戦争に従軍する。軍の中で頭角をあらわしたレイモンドだったが、親友の死に直面し脱走。将校に化けて同盟国プロイセンに渡るが、プロイセンの将校ポツドルフ大尉に変装を見抜かれてしまい…というストーリー。
昨日に続いて長い作品。あらすじを語ろうにもとてもまとめ切れないほどで、大河ドラマのダイジェストくらいイベント盛りだくさん。アイルランド人の一兵卒が貴族階級にのしあがり、諸々あて没落してく過程を描いているなのだが、本当に長くて一回で観きることができなかったくらい。バリーの生い立ちが、成功と失敗を交互にくりかえす人間万事塞翁が馬的な展開で、且つすべてが“虚栄心”というテーマで貫かれている。
前半はわらしべ長者的なのほほんとした空気があるが、後半はイラっとくるほど、主人公の観方が変わるのも特徴か。
何の予備知識もないで鑑賞すると、観るべきポイントがわからず、ちょっとつらいかもしれない。ストーリーは原作あり作品なのでキューブリックらしさ満開というわけではない。他のキューブリック作品とは毛色こそ違えど、完璧主義者の彼らしい、病的ともいえる衣装・セット・小道具の数々なのだが、この話の世界観を興醒めすることなく、完璧に作りこんでやる!っていうそっちのほうにスイッチが入っちゃった作品だといえる。
その病的なスゴさは、ヘタなヨーロッパ文化史の教科書なんかよりも、すっと理解できるくらい。文化的な時代考証に穴がないのがすごい。当時の男性は白塗りでほくろをつけていて、公家も真っ青の風体。当時の決闘方法や戦争の仕方なんか、なんでそんな方法やねん?!と首を傾げたくなるのだが、それも史実。貴族階級のアホな暮らしっぷりも手にとるように判り、クレイジーな時代がよく表現されている。
この作品の逸話としては、NASA向けのレンズを使ってロウソクの光だけでで撮影したというのが有名。たしかに1975年の作品と考えれば、ものすごいズバ抜けた技術、映像美。黒澤明も敗けているかと思う。
ただ、毎度のことだが、映像美がウリの作品のくせに、吹き替え音声がなくて、画面に集中させてもらえないのが、非常に残念。ブルーレイ化のあかつきには何とかして欲しいものだ。
ただ、ヨーロッパ文化史にでも興味がない限り、あえて観なくてもいいかも。ものすごいけど薦めする気はおきないというめずらしい作品。
負けるな日本
出張とか入ると、投稿は遅れてしまいますわ。
10 | 2024/11 | 12 |
S | M | T | W | T | F | S |
---|---|---|---|---|---|---|
1 | 2 | |||||
3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 |
10 | 11 | 12 | 13 | 14 | 15 | 16 |
17 | 18 | 19 | 20 | 21 | 22 | 23 |
24 | 25 | 26 | 27 | 28 | 29 | 30 |