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公開年:1989年
公開国:アメリカ
時 間:171分
監 督:ジェームズ・キャメロン
出 演:エド・ハリス、メアリー・エリザベス・マストラントニオ、マイケル・ビーン、レオ・ハーメスター、アダム・ネルソン、キャプテン・キッド・ブリューワー・Jr、トッド・グラフ、ジョージ・ロバート・クレック、ジョン・ベッドフォード・ロイド、クリストファー・マーフィ、J・C・クイン、キンバリー・スコット、マイケル・ビーチ 他
受 賞:【1989年/第62回アカデミー賞】視覚効果賞(デニス・スコタック、ホイト・イートマン、デニス・ミューレン、ジョン・ブルーノ)
コピー:「ターミネーター」「エイリアン2」のジェームズ・キャメロン監督が送る人類が初めて遭遇する愛と感動のスペクタクル・アドベンチャー!
海底油田の発掘基地で作業していたバッドたちは、近くの海域で原子力潜水艦が行方不明となったため捜索に加わるように指示を受ける。いやいやながらも、会社の厳命と多額の報酬に参加する。海溝で発見した原潜を発見し生存者の捜索にあたるが成果なし。その時、一部のクルーが生命体らしき謎の発光体に遭遇する。しかし、原潜沈没の原因がソ連の攻撃だと考える軍から派遣されたコフィは未知の生命体の存在を信じず、密かに沈没した原潜から核弾頭を回収する。そんな中、ハリケーンの影響により海上と発掘基地は断絶し、酸素の残量も半日程度となってしまう。コフィは不慣れな海底活動でのストレスと重責へのプレッシャーから徐々に正気を失い、核弾頭を海溝深くで爆破させようと考え…というストーリー。
大昔に鑑賞したが、今回は明らかに避暑目的でチョイス。171分の完全版というやつだが、確かに長い。当時、『ザ・デプス』『スフィア』『リバイアサン』と本作という、海洋SF系の作品がずらっとレンタルビデオ屋に並んでいたのを思い出す。同じテイストの作品が全部1989年製作で、何とも不思議だった。SFX技術の発達過程としては当然の流れだったのだろうか。
#正直、本作も観終わるまでは、他の作品と記憶が混同していたね。
後に『タイタニック』を製作することで判るように、好きこそ物の上手なれというか、海洋へのこだわりは半端ないキャメロン監督。プールなどで撮影されたと思われる海底シーンは非常にリアルで、海底基地などの設備も実に本物らしい良いデキ。13年前の作品とは思えないほど、映像的な完成度は高いと思う(まあ、本当にそんな装備で数百メートルオーダーの海底で活動可能なの?と思うシーンは多々あるがご愛嬌)。
1990年前後は、民生のサラウンド機材が安価に手に入るようになった頃で、この時期の作品は結構わかりやすいサラウンド音声が盛り込まれていたりする。リアスピーカーを左から右に何かが通る…とかね(『星の王子ニューヨークへ行く』なんかは、後ろを象が通るのが楽しかった)。本作も音声は凝っているので、サラウンドはONにしておこう。
その反面、ストーリーは大味。未知の生命体の扱いも取ってつけたように感じるし、人間ドラマの部分はオマケ感が否めない。そしてひたすら閉塞感の中、展開する。これは、キャメロン監督作品には多い、緊張と緩和が何度か繰り返されるのではなく、ずーーーっと緊張を重ねて、最後に緩和がくるパターン。かといって、大きなカタルシスが得られないのも特徴で、お祭りの見世物に近い感覚かもしれない(良くも悪くも)。
キャメロン監督は、“こういうすごい画を撮りたい!”という欲求が先に湧き上がって、そこからストーリーを肉付けしていくタイプなんだと思う。今回も深海底で作業する緊張感や、そこで光る生命体と接触するシーンが浮かんだんだろう。だから、あの後、宇宙人さんと人間がどういう関わりを持つとか、何でいままで海底に潜んでいたのか?とか、そういう前後の整合性なんかはどうでもいいのである。考えずに、その場その場を愉しめ!それだけの作品である。否定しているわけではなく、そういう映画というのもアリだからね。
考えなくていいストーリーというのは、やはり避暑目的に合っていると思うよ。団扇とビール片手にどうぞ。途中で寝ちゃったとしても、実害なし。季節限定で軽くお薦め。
#でも、津波シーンがアレなんで、しばらくTV放送はありえない作品だな。
負けるな日本
出張とか入ると、投稿は遅れてしまいますわ。
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