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公開国:アメリカ
時 間:170分
監 督:ブライアン・デ・パルマ
出 演:アル・パチーノ、スティーヴン・バウアー、ミシェル・ファイファー、ポール・シェナー、ロバート・ロジア、メアリー・エリザベス・マストラントニオ、F・マーレイ・エイブラハム、ミリアム・コロン、ラナ・クラークソン、ハリス・ユーリン、リチャード・ベルザー 他
ノミネート:【1983年/第41回ゴールデン・グローブ】男優賞[ドラマ](アル・パチーノ)、助演男優賞(スティーヴン・バウアー)、音楽賞(ジョルジオ・モロダー)
【1983年/第4回ラジー賞】ワースト監督賞(ブライアン・デ・パルマ)
1980年。キューバは政府に反抗する者をアメリカに追放したが、収監されている犯罪者も一緒にアメリカに送致した。トニー・モンタナ、マニー・リベラも刑務所からアメリカに送られた者で、彼らはマイアミの移民キャンプに押し込められた。キャンプ生活にうんざりしたトニーは、多くのキューバ人に恨まれていた政治犯レバンガの殺しを請け負い実行。その後、麻薬取引で財を成したフランクの依頼で、コカインの取引に向かうと、金を横取りされそうになり、殺されかけるが、一瞬の隙をついて反撃し皆殺しにする。それをきっかけに、フランクの部下となるが、トニーはフランクの情婦エルヴィラに惹かれてしまう。数ヵ月後、トニーは独断でボリビアの黒幕ソーサと高額の麻薬取引を成立させるが、フランクの勝手な行動が気に喰わないフランクは、トニーの殺害を命じ…というストーリー。
『暗黒街の顔役』という作品があって、それのリメイクらしいが、もちろん知らず。冷戦のさなか、キューバからの移民受け入れという異常なシチュエーションから始まる。
あたり構わず噛み付いて、ちょっとでも見下していると感じたら容赦しない狂犬トニーをアル・パチーノが見事に演じきっている。かなりのピンチに陥ってもその目は怯えることがなく、それゆえに裏の世界でのし上がっていき、悪行を尽くしながらも見事に望みどおり成功していく。チェーンソーのインパクトはすごい。さすがデ・パルマってところ。あのシーンでトニーという男の性質を一発で描ききった。
その強引さで財を成していくが、学の無さや、志の低さ故に、すぐにほころびが出てくる。満たされない、というか強大な不安が彼を襲い続ける。でも、止まれない。その様子を観ていると、いったいトニーは何を目的に行動しているのか。どういう衝動が彼を突き上げているのか、すごく疑問に感じる。私は結局その彼の裏側みたいなものを見つけることができなかった。
このような悪徳な組織がぬくぬくと大きくなれるのは、かならず公権力のなんらかの助力があるからだ…という本作の切り口は正しいと思う。スケールは違うが、日本のパチンコ業界がぬくぬくと商売できるのも公権力の下支えがあるからである。
技術的に残念なのは、音楽のダサさ。即物的で薄っぺらな裏ビジネスでのしあがっていった様子をダイジェストで描いているシーンの音楽が一番ダサいが、それ以外もかなり格好わるい。
そして、本作は異様に長い。もうちょっとスマートに短くできなかったものか。その長さの末には、大逆転でもなく玉砕でもなくカタルシスもない。自滅の様子をみじめに描いている。このラストは好みの分かれるところだろう。
個人的にはあまり好きではない。アル・パチーノの演技がすべて。
出張とか入ると、投稿は遅れてしまいますわ。
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