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image1651.png公開年:2010年 
公開国:日本
時 間:100分
監 督:アベ ユーイチ
出 演:小柳友、濱田龍臣、土屋太鳳、石橋保、さとうやすえ、ベンガル、きたろう、平泉成、宮野真守、緑川光、神谷浩史、関智一、西岡徳馬、若本規夫、川下大洋、宮迫博之、黒部進、森次晃嗣、団時朗、高峰圭二、石丸博也、田中秀幸、長谷川初範、萩原佐代子、石田信之、石坂浩二 他
コピー:皇帝(カイザー)ベリアル、降臨。ゼロ、光とともに立ち向かえ!


突如、M78星雲・光の国が、謎の敵から攻撃される。辛くも撃退するが敵の本体は不明。どうやら別次元の宇宙から、刺客を送り込んだ模様。別次元に送り込めるのは、ウルトラの星の力を結集しても1名がやっと。若き戦士ウルトラマンゼロはその役に自ら志願し、単身旅立つ。やがて、助けを求める声に応え、とある惑星に到達。そこで人間の兄弟と出会い、瀕死の兄ランを助けるために、ランと一体化。その後、惑星エスメラルダの王女エメラナ姫と出会ったゼロは、敵の正体が倒したはずのベリアルであることを知り…というストーリー。

4/6に観た『オーズ・電王・オールライダー レッツゴー仮面ライダー』と比較すると、同じ特撮ヒーロー物なのにエラく違いがあり、ちょっと一言いいたくなった。
先に言ってしまうが、比較すると本作のデキのほうが数段よい。とにかく、始めから最後まで“ストーリーが存在する”、なるべく“子供だましは避ける”、単なる“顔見せ興行にはしない”。ちょっとレベルの低い勝負なんだけど、こんな子供も観るような映画ながらも、東映と松竹の性根の違いを見せられた気がしてしょうがない。

その姿勢が顕著に現れているのが、なつかしヒーローの客演である。実は両方ともお父さんが楽しめるような昔のヒーローを出す…というコンセプトが共通している。仮面ライダーのほうは、ストーリー的に何の脈絡もない場面で、キカイダー・01・スバット・イナズマンを4人並べて出しただけ。対して本作は、ミラーマン・ファイヤーマン・ジャンボーグAをモチーフにした新キャラを創造し、決めセリフや技などで懐かしさを醸し出す。どちらがマジメに作っているかは、歴然だろう。
#まあ、個人的には嫌いなデザインなんだけど…。

でも、こんなに違いのあるデキの両作品なのに、仮面ライダーは毎年TVシリーズが繰り返され、ウルトラマンのTVシリーズは断絶してしまうという、世の中の何とうまくいかないことよ。
実はその理由ははっきりしていて、仮面ライダーはシリーズごとの繋がりは考えずに自由に作られているのに対して、ウルトラマンは常に“ウルトラの星”の世界観に縛られ(その世界観から離脱しようしても、ことごとく失敗してきて、結局TVシリーズの終盤に、仲間のウルトラマンの助けを求めてしまう)、ストーリーのダイナミズムや自由な発想が阻害されるているからである。

比較はここまでとして…。

本作で、一番おどろいたのは実はウルトラマンノアの登場だった、まあ、よく考えたらネクサスの監督だし、役者陣もネクサスに登場した人が多かったので、そりゃそうか…って感じなのだが。でもネクサスシリーズは、他のウルトラマンとは一線を画したストーリーだったので、こういうウルトラ世界(ひいては銀河連邦)の統合については、もうちょっと慎重になったほうが(というか、もっと巧みに真剣に考えたほうが)いいと思うな。

仮面ライダーに比べてまともだとは言ったけど、ストーリー的にダメな部分は多々ある。
まず、元気玉パターンは避けたい。安易すぎるから。そして、バラージの盾の発動条件については、もうちょっと巧みなトリックで問題を解決すべき。その後で悪役が「何ぃ!」とかいうパターンも、非常に陳腐。大人も子供も観る作品であることを考えるとこれらは忌避すべきだったろう。
最後はランも記憶を共有していたほうが、よいと思う。
それにジャンナイトは、操縦者とシンクロすると説明しておきながら、最後は自律しているところも変。不整合。

製作陣に勢いもノリもあるのは認めるけれど、松竹側はシナリオの最終チェックをしっかりしてあげようよ。こういう細かい穴を埋めることは、商品価値を上げることに繋がるはず(ちょっと儲かってるからってあぐらかいちゃだめだよ)。

まあ、子供映画としては及第点。それ以上でもそれ以下でもない。ウルトラマンファンでなければ、まったくもって観る価値がない。今後は、ウルトラマンファンじゃなくても、これは見るべき!という、クレヨンしんちゃんでいうところの『戦国アッパレ大作戦』のような作品を目指すべきではなかろうか。志を高くお願いしたいところ。



負けるな日本

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出張とか入ると、投稿は遅れてしまいますわ。
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