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imageX0068.Png公開年:1973年
公開国:アメリカ
時 間:98分
監 督:リチャード・フライシャー
出 演:チャールトン・ヘストン、エドワード・G・ロビンソン、リー・テイラー=ヤング、チャック・コナーズ、ジョセフ・コットン、ブロック・ピータース、ポーラ・ケリー、スティーヴン・ヤング、マイク・ヘンリー、リンカーン・キルパトリック、ロイ・ジェンソン、レナード・ストーン、ウィット・ビセル、ディック・ヴァン・パタン 他
コピー:この恐るべき映画の結末はどなたにも話さないで下さい ニューヨーク2022年 超過密都市に巻き起る 恐怖のSF最新超大作!

2022年のニューヨーク。地球は人口過剰に陥り、人々は、一部の特権階級除き飢えに苦しんでいた。肉や野菜などの本物の食料を一般人は見ることすらできず、週一回のソイレント社がプランクトンから作った合成食品の配給で、細々と生きている。そのプランクトンも数も減っており、新製品の“ソイレント・グリーン”もうまく供給できないありさまだった。そんなある日、ソイレント社の幹部サイモンソンが殺害され、市警察殺人課の刑事ソーンが事件を担当することになった。サイモンソン宅には、ボディー・ガードのタブと、その部屋の家具の1つとして配置されている女性シャールがいたが、事件当時、サイモンソンの指示で買い物に出かけていた。ソーン刑事は、事件現場をみて物盗りに見せかけた計画殺人であること見抜くが…というストーリー。

女性が家具として扱われていたり、一部の特権階級以外は“食料”というものを見たことすらない社会という設定なのだが、正直、SFの設定としてはそれほど斬新ではないし、おもしろくない。職権乱用して金持ちの家から食糧などを奪うのも、小気味いいとも思わないし、その様子が面白いとも思えない。
そんな小ずるい人間のくせに、この社会の秘密を究明しようという一面もある…って感じなのだが、職務だからという以上に彼がその究明にモチベーションを発揮する、彼の内なる淵源がわからない。

もっと引っかかるのが、配給をもらうだけで労働をしてもいない人間が大量に存在する状況に、リアリティを感じられない点。

(ネタバレ)
プランクトンすらなくなってしまって、死んだ人間を食料にするしかなかったとしよう。でも、それを食べたからといって大量の人間を養い続けられるわけではなかろう。死んで→食糧にして→死んでというサイクルでは、どんどんロスが生じてあっという間に人口が減るだけじゃないか。
金持ちは、数が少ないながらも普通の食料を食べている。レタスが冷凍保存できるわけないんだから、どこかで細々と栽培は出来ているのは間違いない。でも、その少ない食料を生み出すために、一般人の労働が必要なわけではなさそう。じゃあ、特権階級にとってあの貧民たちを生かすことに、どういう意味があるのか。大半は、労働もせず配給を待っているだけである。そんな社会を、巨大なプラントをつくって死体を食糧化してまで、維持し続けなければいけない理由がわからない。存在の意味がないなら、面倒くさいことしないで、放置して殺せばいいだけじゃないか。
そういう整合性をきちんと考えて、話を作ってもらいたい。

食糧が足りなくなったから、人間を食糧にしている…というだけで、観客が素直に恐怖を感じたり驚いたりすると思っている了見が腹立たしくすら感じた。単に古臭いというだけでなく、設定の掘り下げが甘い気がする。
サスペンス仕立てになっているので、かろうじて鑑賞に堪えているが、シャールとの関係も事件の核心に迫ったら、あっさりとぶった切るという、シナリオの雑さ。死を望んだ人を安楽死させる施設とかも、意味がよくわからんし。つまらなかった。本当につまらなかった。

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出張とか入ると、投稿は遅れてしまいますわ。
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