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公開年:1982年
公開国:カナダ、アメリカ
時 間:98分
監 督:スティーヴン・リズバーガー
出 演:ジェフ・ブリッジス、ブルース・ボックスライトナー、デヴィッド・ワーナー、シンディ・モーガン、バーナード・ヒューズ、ダン・ショア 他
受 賞:【1982年/第55回アカデミー賞】衣装デザイン賞(Elois Jenssen、Rosanna Norton)、音響賞(Jim LaRue、Michael Minkler、Lee Minkler、Bob Minkler)
大人気ゲーム“スペースパラノイド”を開発したものの、プログラムを同僚のデリンジャーに盗まれ発表されしまったフリン。その後、デリンジャーはエンコム社長となり、フリンは場末のゲームセンターの管理人に。怒り収まらぬフリンはデリンジャーが盗作をした証拠を掴むべく、毎晩エンコム社へのハッキングを続ける。だが証拠のデータはデリンジャーが開発したMCP(マスター・コントロール・プログラム)によって厳重に遮蔽されており到達することができない。ある日、エンコム社員アランと恋人ローラが、フリンがハッキングしていることを知る。二人は、社内のコンピュータに直接アクセスするためにフリンをエンコム社に導くことを了承し、アランも不正調査とMCP破壊のために、開発途中の監視プログラム・トロンを起動することを決意するのだったが…というストーリー。
『トロン:レガシー』 をレンタルしたのだが、本家を観ておかないとわけがわからないのでは?と思い一緒にレンタル(本家は未見)。
1982年であることを考えると、驚異的な技術だと思う(ファミコンの発売が1983年)。技術は時間とともに陳腐化していくので、技術だけをウリにしていく作品は忘れされれていく…なんて評価をしている人がいるが、絶対に同意しない。その努力が画面から伝わってくれば卑下されることなどないのだ。当時の技術ではフルCGは不可能で、アニメなどで補完していることを、マイナス要因として指摘する人もいる。しかし、別にそれっぽく見えれば良いわけで、それが問題ならば、『ジュラシックパーク』でCGとマペットの両方を使っていることだってダメってことになる。
まあ、さすがに今みると、ピコピコ感は否めないのだが、独特の音楽と動きで様式美といえるところまで昇華されていると思う。技術的限界を逆手にとって、白黒フィルムと合成して雰囲気を出すなど、このような困難にぶち当たったときに発揮される知恵とセンスの融合に、私は感動する。将来、技術的に陳腐化しても味わいが感じられるようにすることを意識していたとすれば、相当の先見の明かと。
ライトサイクルのデザインは秀逸でカッチョ良すぎ(デザイナーのシド・ミードって、後に『『∀ガンダム』のデザインをした人だよね。私、ヒゲガンダムのデザイン好き)。
プロブラムによる人格っていうのは『攻殻機動隊』にも通じるし、日本の特撮番組だと『電光超人グリッドマン』なんてのもあった(←世に出るのが早すぎた作品だったね)。これにプラトンばりの認識論に仏教の“空”の概念でもくっつければ『マトリックス』になる。なんとなく不思議の国のアリスを匂わせるところも『マトリックス』と一緒だ。『トロン』がなければこれら作品が無かったとまではいわないが、仮想現実を具現化した作品のパイオニアであることは誰も否定できないと思う。
ただ、ストーリーが平板に感じるのは否めない事実。悪者を退治するヒロイックストーリーとして、ポイントは抑えられていると思うのだが、テンポに緩急がないから、飽きてくるのだろう。再編集すれば、かなりよくなるような気がする。お薦めかどうかは、明日の『トロン:レガシー』 を観て、一緒に観るべきか、単なる男の子向け作品どうかを判断させてもらいたい。
#お願いだから、ディズニーは吹替えありのDVD出して欲しい。
負けるな日本
出張とか入ると、投稿は遅れてしまいますわ。
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