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image1527.png公開年:2009年 
公開国:アメリカ、ニュージーランド
時 間:112分
監 督:ニール・ブロンカンプ
出 演:シャールト・コプリー、デヴィッド・ジェームズ、ジェイソン・コープ、ヴァネッサ・ハイウッド、ナタリー・ボルト、シルヴァン・ストライク、ジョン・サムナー、ウィリアム・アレン・ヤング、グレッグ・メルヴィル=スミス、ニック・ブレイク、ケネス・ンコースィ 他
受 賞:【2009年/第35回LA批評家協会賞】美術賞(フィリップ・アイヴィ)
【2009年/第15回放送映画批評家協会賞】メイクアップ賞
コピー:人類、立入禁止

南アフリカ・ヨハネスブルグ上空に巨大宇宙船が現われ碇泊する。エイリアンは地球の襲撃が目的ではなく、故障で漂着した模様。どうすることもできず、やむを得ず彼らを難民として隔離して受入れたが、それから20数年経過し共同居住区“第9地区”はスラムと化し、周辺の地球人の不満は増す一方。そこで、国際機関MNUはエイリアンたちを別の難民キャンプへ強制移住させることを決定。プロジェクトの責任者に任命されたエイリアン対策課のヴィカスは、移住の手続きを進めるために、エイリアンの住居に訪問し立ち退きの手続きを進める。ところがその最中に押収した物体から謎の液体が飛び出し…というストーリー。

ラストに不満を持った方が多々いただろうが、ワタシはこうなることを冒頭で予測できていた。いや、感のいい人なら気づいたはず。だって、明らかに事件後のドキュメンタリー番組を差し挟む演出をしているのだから。

もし、エイリアンと地球人がのっぴきならない状態になって、地球人が現在の生活が継続できないようになるならば、そんな番組が作られるわけがないもの。『クローバーフィールド』みたいに、ソース映像だっていうんなら可能性があるけど、しっかり番組として編集されているんだもん。少なくとも事件が終わっても地球人が滅ぶようなことがないのは、明白だってこと。これで、SFとして展開へのワクワク感は半減するというわけだ。

南アフリカってことで、人種差別的なハナシだなというのはピンとくるけど、人種差別というよりは現在もいろんな国で発生している元住民と移民との軋轢がテーマで、むしろ舞台を南アにしたのは目をそらす為かと。外国人“alien”と異星人“alien”をひっかけたダジャレを、豪勢な合成で大真面目に映画にしたってことだね。そういうノリは嫌いじゃないけど。

でも、そのドキュメント番組を挟む手法も、ずっと使い続けるならまだしも、結局途中からリアルタイムストーリーになるし、生中継のニュース映像を挟んだりで、演出に一貫性はなく、中途半端。その中途半端さを補うために、変身させてみたり、感じの悪い軍曹とのバトルものにしてみたり、エイリアンとのバディものにしてみたり。失うものが無くなった男が、“ヒト”として生きはじめる姿を表現できたのは、観ている人に共感させる秀逸な脚本だとは思うのだが、それを生かしきれなかったのも残念。

こうやって広げるだけ広げて、なんの区切りもないこのオチで、作品としてはアウトとしか評価できない。続編を作る気なのはいいけど、だからといってこれはないよね!それはそれとして一旦オチをつけるのが礼儀では?ってお金を払って観た人は思っただろう(まあ、DVDレンタルで観る分には許せる範囲だけど)。
次回作といっても、本作の場合は設定や展開がかなり限定されるので、シリーズとしての広がりという面では、『クローバーフィールド』のほうが期待感は上な気もするし。

ただ、製作のピーター・ジャクソンの力が大きいと思われるが、エイリアンや町並みの表現は、文句の言いようはない。そこだけで、なんとか及第点に留まれている作品。いずれ続編が出た時に観れば充分なので(おそらくそのタイミングでTV放映する)、お薦めはしない。

#エチオピア人はこれをみてどう思うのかね。ドイツ、ソ連、イラクに変わって、新たなに悪のアイコン国登場かな。

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出張とか入ると、投稿は遅れてしまいますわ。
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