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公開年:2010年
公開国:アメリカ
時 間:98分
監 督:ジョルジオ・セラフィーニ
出 演:ウェズリー・スナイプス、ゲイリー・ダニエルズ、ゾーイ・ベル、ロバート・ダヴィ、フランク・ジーガー、サイモン・リー、ジェイミー・モイアー 他
CIAの秘密工作員だったマーカスは、これまで国家に忠誠を誓い、命令のまま暗殺ミッションを遂行してきた。そんな彼に、アフリカのゲリラに武器を流す死の商人スミスの組織に潜入し、彼に資金を提供しているレッドベイル社を壊滅させるという命令が下された。この命令はCIAは一切感知しないという極秘命令。さっそくマーカスは、仲間のフローリア、ザンダーらとともにチームを結成し、ターゲットのスミスに接触を図る。マーカスはスミスのボディガードとして潜入に成功したが、予定にないところで、マーカスは襲撃されてしまい…というストーリー。
ウェズリー・スナイプスの作品を観るのは久々。『ブレイド』シリーズを観たのが最後かな。いや、他にも観ていたかもしれないけれど、ウェズリー・スナイプスは、どんな作品でもウェズリー・スナイプス。ジャック・ブラックやスティーヴン・セガールの比ではないくらい、どんな作品でもウェズリー・スナイプスはウェズリー・スナイプス。
それでも若いころは『メジャーリーグ』とか、バラエティに富んだ役柄も演じていたんだけどね。
ただ、この人のアクションは個人的に嫌いではない。リアルに格闘技経験があるとか、そんなことではなさそうだし、細かく見ればけっこうムチャクチャな動きなんだけど、映画のアクションとしてみると、メリハリがあって漫画的な意味での説得力はある(脳内的にはしっくりくるアクション…ってこと)。
ただ、残念ながら、本作のいいところはそれだけ。ウェズリー・スナイプスのせいではなくて脚本があまりにも三流。
“国家に裏切られる悲哀”と“仲間に裏切られる悲哀”という2本の軸が両方とも中途半端。特に、仲間と育まれてきたであろう友情が全然描ききれておらず、裏切られたことへのせつなさが全然湧いてこない。
その主要な仲間というのも、たった二人しかおらず(もう一人デクの棒がいるのだが、まったくキャラが立っていない)、根本的に人物を描くということが苦手な脚本家であることがわかる(それって脚本家として致命的な気がするけど)。
また、細かい味付け的な演出が雑。マーカスが糖尿病っていうギミックに必要性を感じない。特別必要でもなかったし、その後の伏線に一切なっておらず(その後、糖尿病のせいでピンチになるとか、そんな場面も特に無し)。連れまわされる女医のキャラも、厚みがなくて、別にだれでもいい感じ。教会で、後日談的にお話を語るのだが、その演出の効果も特に無し。逃走中なんだから、時間軸を“今”にした、もう一展開があって然るべきだと思うのだがね…。そういう、あたりまえが一切通用しない。
…てなわけで、そういう無意味なギミックを排除していったら、正味17,8分で終わっちゃうんじゃないかってくらいの、薄い内容。う~ん、脱税で訴えられてから、周りにいい人が集まらなくなっちゃったのかな…(他ではまったく見たことがないようなキャストばっかりだし)。何か色々とせつない作品である。もちろんお薦めはしない。
#いやあ、3日連続、このクオリティ。苦行になってきた。
負けるな日本
出張とか入ると、投稿は遅れてしまいますわ。
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