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公開年:2009年
公開国:アメリカ
時 間:87分
監 督:ルーベン・フライシャー
出 演:ウディ・ハレルソン、ジェシー・アイゼンバーグ、アビゲイル・ブレスリン、エマ・ストーン、アンバー・ハード、ビル・マーレイ 他
ノミネート:【2009年/第15回放送映画批評家協会賞】コメディ映画賞
【2010年/第19回MTVムービー・アワード】恐怖演技賞(ジェシー・アイゼンバーグ)、トンデモ・シーン賞(ビル・マーレイ)
コピー:目指せ、奴らのいない夢の遊園地へ 32のルールを駆使して生き残れ!!
ある日、世界は新型ウイルスに冒される。感染した人間は次々とゾンビになり、世界はゾンビで溢れかえってします。そんな中、テキサス州に暮らす大学生コロンバスは、独自に編み出した“32のルール”を実践してなんとか生き延びていた。逃げ回る中、ゾンビ退治に執念を燃やすタフガイ・タラハシーと出会い、彼と行動を共にすることに。さらに、詐欺で生計を立てていたウィチタとリトルロックの姉妹が合流。“ゾンビがいない夢の土地”という噂される、ロス郊外にある遊園地“パシフィックランド”を目指すのだが…というストーリー。
一見、くだらねないトンデモ作品かと思うのだが、実は侮れない作品。ゾンビもので、この飄々としたテイストって過去になかったと思う。
ゾンビ映画にカテゴライズされるだろうが、実ははそれは単なる味付けであって、青春ラブ&ロードムービーという切り口。かつてのゾンビ映画におけるゾンビは、“大衆消費社会”の投影だったりしたわけだが、本作でのゾンビは“社会の目”って感じかな。時代はかわったと言うか、価値観の変化みたいなものを感じさせてくれる。
①ひ弱でナヨナヨしたオタク引きこもりの大学生。現実社会に対して一歩踏み出すことに躊躇している。まさに“非リア充”。
②ゾンビを殺すことだけに生きがいを感じている粗暴なゾンビハンター。でもそれは、家庭での悲しいできごとが原因。他人から見ればなんてことのない物に執着しているのにも、やっぱり理由が…。
③人を信じることができなくなった、ちょっとビッチな娘。でも心を開きたいと思ってはいる。でもやはり環境がそれを許さないし、染み付いた行動パターンはなかなか変えられない。
④不遇な家庭環境ながら今に家庭を“正”として受け止めるしかない少女。だがその心は恵まれた子供よりも案外純真。
一見マイノリティと思われるかもしれないが、今の実社会において多数になりつつある人たち…ってこと。そしてゾンビは“リア充”。いや、「リア充のほうがノーマル」ていう社会通念上の価値観みたいなものの投影かな。
そして、本作を観てどう感じたか。おもしろいとか、なんか彼らにシンパシーを感じた人は、四人のキャラクターと同様の立場にいるってこと。私は完全に後者。
だから本作は、単なるホラーテイストのコメディなどではない。日本でいうところの『電車男』とかそっちの部類のお話…、と私は感じたわけ。
それでも、過去のゾンビ映画のパロディというかオマージュみたいな部分はふんだんにあり、かつ“32のルール”なんていう、完全に恋愛コメディテイストが自然に絡み合うという、このセンスの良さ。
なんで、こんな映画が一時的とはいえ全米興収№1になれるんだよって思った人は多いだろうが、私は納得。日本の配給会社が、この点を紹介しきれず、単なるゾンビコメディとしか認識できなかったのが、日本ではイマイチだった原因。
ただ、その答えが、“新しい家族の形”“新しい幸せの形”っていうこの提示が正しいか否かって点には、ひっかりを覚える。ひっかかりを覚えるだけに、これで終わるんじゃなくて、続編でもういっかい答えを探してみてもいいんじゃない?って気になるのだ。
とにかくお薦めの作品。印象にまどわされず是非。
負けるな日本
出張とか入ると、投稿は遅れてしまいますわ。
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