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公開年:1999年
公開国:アメリカ
時 間:122分
監 督:サム・メンデス
出 演:ケビン・スペイシー、アネット・ベニング、ソーラ・バーチ、ミーナ・スバーリ、クリス・クーパー、ウェス・ベントレー、ピーター・ギャラガー、ウェス・ベントリー 他
受 賞:【1999年/第72回アカデミー賞】作品賞、主演男優賞(ケヴィン・スペイシー)、監督賞(サム・メンデス)、脚本賞(アラン・ボール)、撮影賞(コンラッド・L・ホール)
【1999年/第34回全米批評家協会賞】撮影賞(コンラッド・L・ホール)
【1999年/第25回LA批評家協会賞】監督賞(サム・メンデス)
【1999年/第57回ゴールデン・グローブ】作品賞[ドラマ]、監督賞(サム・メンデス)、脚本賞(アラン・ボール)
【1999年/第53回英国アカデミー賞】作品賞、主演男優賞(ケヴィン・スペイシー)、主演女優賞(アネット・ベニング)、作曲賞[アンソニー・アスクィス映画音楽賞](トーマス・ニューマン)、撮影賞(コンラッド・ホール)、編集賞
【1999年/第5回放送映画批評家協会賞】作品賞、監督賞(サム・メンデス)、オリジナル脚本賞(アラン・ボール)
コピー:それぞれが夢見たBEAUTYが壊れるとき…
シカゴ郊外に住むバーナム家は、広告代理店に勤務する夢も希望も失っている夫・レスターと、不動産業で成功することしか頭にない見栄っ張りの妻・キャロライン、両親のことを嫌っている典型的なティーンエイジャーの娘・ジェーンの3人暮らし。ある日、レスターは娘のチアリーディングを見に行って、娘の友達のアンジェラに恋をしてしまう。さらに、隣家に新しい住人が越してきた事で、夫のあきらめでかろうじて均衡を保っていた家族が徐々に崩れ初め…というストーリー。
『普通の人々』を観て、なぜか本作を観たくなった。平凡に見えるアメリカ家庭に潜むいびつさが、ある事件をきっかけに露呈されていく…という過程は、時代こそ違えどアプローチはほぼ同じ。そして、どちらもオスカー作品賞。むしろ、『普通の人々』を受けてのアンサーソング…ならぬアンサームービーって感じなのかもしれない。
そういうことなら、日本だって『家族ゲーム』とかアンサームービーをつくってみると面白そうなものが結構あるから、倣えばいいと思う。製作意義のいまいちよくわからない名作のリメイクばっかやらないでね。
今回は二度目の鑑賞なのだが、『普通の人々』を観てからのせいか、全然印象が違った。私のモノの見方が浅かったのか、経験不足だったせいなのか、前は各キャラの行動も出来事もあまりに現実離れしてピンとこなかったのに、今改めて観ると、なぜか何の違和感も非現実感もない。それどころか、ケビン・スペイシー演じる主人公のレスターにシンパシーをすら感じるほどである。10年で私もエラく変わったものだと強く感じざるを得ない。成長したにか世ズレしたのか単にくたびれただけなのか…。う~ん。
色々な角度からアメリカの歪みを表現しているが、サム・メンデスがイギリス人監督なので客観的に分析できているためだろうか、とにかく切り口が容赦ない。
一応、ネタバレ中尉。いや注意。
特に私が興味深かったのは、隣家の軍人あがりのお父さんがゲイ嫌いなのは実は自分がゲイだから…ってギミック。前にも言ったが、アメリカがなぜ社会主義が嫌いなのか?それは、自分達が社会主義にどっぷりはまってしまう素養があって恐れているから…という自論。まさに、このロジックとぴったりはまっていて痛快である。
もしかすると、本作は観るたびに何か新たなことに気付くような、ステキな映画なのかもしれない。『ブーリン家の姉妹』→『エリザベス』に続いて、『普通の人々』→『アメリカン・ビューティー』というワンセットを強くお薦めする。もう、本作は観たよ…、という人も、是非観直してほしい(それが昔であるならなおさら)。絶対、新たな発見があるはず。強くお薦め。
#時代は変われど、両作を観る限りにおいては、家庭を台無しにする一番の原因は、もっともらしいことを言ってはいるがクソみたいな自己顕示欲しか発揮できないバカ妻だ…ってことになるけど(まあ、本作を観た限りだから(笑))。
出張とか入ると、投稿は遅れてしまいますわ。
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