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image2022.png公開年:2008年
公開国:アメリカ
時 間:82分
監 督:ケリー・ライヒャルト
出 演:ミシェル・ウィリアムズ、ウォーリー・ダルトン、ウィル・パットン、ジョン・ロビンソン 他
ノミネート:【2008年/第24回インディペンデント・スピリット賞】作品賞、主演女優賞(ミシェル・ウィリアムズ)




愛犬ルーシーと車でアラスカを目指すウェンディ。アラスカで仕事を見つけ、新たな生活を始めるつもり。途中のオレゴン州の駐車場で仮眠をとっていると、朝、私有地から出て行くように注意される。しかし、車のエンジンがかからず、旅は中断。所持金も残り少なくなってきたが、ルーシーの餌がなくなってしまったため、スーパーでドッグ・フードを万引きすると、店員に捕まって警察に引き渡されてしまう。しばらく拘留された後に釈放されるが、スーパーの前に繋いでおいたルーシーがいなくなってしまう。町の保健所を訪れたがルーシーはおらず、町に迷い犬の張り紙をすることに。そして仕方なく車を修理に出し、自分は野宿をすることに。それからも必死にルーシーを捜すが一向に行方はわからず…というストーリー。

旅をしているようだったのでロードムービーなのかと思っていたが、一つの町に留まってストーリーは繰り広げられる。

浅はかな計算によっと深みに嵌っていく若者のお話。特に悲惨な出来事がおこるわけではないのだが、自分の愚かな行為によって、旅のバディである愛犬がいなくなってしまうは、節約していたはずのお金も、余計にどんどん減ってしまう。なぜ彼女が家族から離れようとしているのか、そしてなんでその行き先が北なのか、説明はされないが、彼女はどうしても家族の助けをかりることができない。というか、家族も手を差し伸べようとしていないように思えるので、やはり何かあるんだろう。

車が故障してしまったオレゴンの町だが、その町も不景気で寂れてしまっていて、町並みも荒れているし、住人の目つきも荒んでいる。唯一手を差し伸べてくれてる警備員のじいさんも、気にかけて携帯電話を貸す程度。いや、それが冷たいとかそういうことではなく、手を差し伸べる余裕もないのだ。そしてウェンディも必要以上に手を差し伸べてもらえるとは思っていない。万引きで捕まったときに、若い店員に「自分の生活もままならないのに犬を飼う資格などない」と言われた言葉か、時間が経てば経つほど重くのしかかる。そしてラストを迎える。

彼女の境遇に、観ている自分の状況との共通点を見出せるかどうかがすべての作品。家族とうまくいっておらず、独立したくてもなかなかむずかしく、それなりの覚悟と無理が必要。でも無理をせざるを得ないし、いまさら戻ることもできない。もう走りきるしかないのだが、走りきりたくても“運”が足をもつれさせる。思わず呻くように泣いてしまったことがある人は、きっと心に刺さる何かを感じるはず。そういう経験のない人は、「もっとうまくやりゃあいいだろう」とか、「万引きなんかするから。自業自得だよ」なんて思ってしまうだろう。自分の経験によってパックリと印象が違うであろう作品。
私は……、後者かな。自分ひとりならいいけど、犬ちゃんがいるのに、それはないかな…と。まあ、日本未公開はしゃあない。

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出張とか入ると、投稿は遅れてしまいますわ。
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