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公開年:1973年
公開国:アメリカ
時 間:113分
監 督:ジェリー・シャッツバーグ
出 演:ジーン・ハックマン、アル・パチーノ、ドロシー・トリスタン、アイリーン・ブレナン、リチャード・リンチ、アン・ウェッジワース、ペネロープ・アレン、ルターニャ・アルダ、リチャード・ハックマン 他
受 賞:【1973年/第26回カンヌ国際映画祭】パルム・ドール(ジェリー・シャッツバーグ)、国際カトリック映画事務局賞(ジェリー・シャッツバーグ)
コピー:町から町へ流れるお前と俺…スケアクロウと人はいうけどいいじゃないか! 行こうぜ友よピッツバーグへ! 大いなる夢をつかみに…
暴行傷害の罪による刑期を終えたマックス。洗車屋を始めるためにピッツバーグへ向かおうと、ヒッチハイクをしていると、同様にヒッチハイクをしていたライオンと出会う。彼は、5年ほど船乗り生活をしていたが、その間に生まれた子供に会うため、デトロイトへ向かう途中。二人はなんとなく惹かれあい、共に行動することに…というストーリー。
カカシはカラスを怖がらせているんじゃなく笑わせているんだと、笑いこそ人間関係の潤滑油と冗談めかして主張するライアンだけど、それは決して根っからの明るい性格から生じているわけではなく、人とうまく付き合うことができない故に、後天的に獲得したものに見える。
一方のマックスは、喧嘩早いくせに、こつこつ小金は貯めていただけでなく、盗まれるのを警戒して、服は厚着してるわ、靴は枕の下に隠しておくわ…という荒さと神経質さが共存しているやっかいなおっさん。そんな彼でも、徐々にライアンに感化されていく。
ライアンがマックスの影響を受けて光明が見えていくのに対して、ライアンは皮肉にもそのカカシになりきることができずに、心を病んでしまう(ちょっと無理やりな展開に感じられなくもないが)。ライアンは、そんなライアンの面倒を見ようと、こつこつ貯めた開業資金を取りにデトロイトからピッツバーグへ向かおうとするのだ。もう、ライアンなしの開業なんか考えられないくらいになっちゃったんだね。
お互い、これまでの人生でこんな密な関係になった友人はいなかったんだろう。この2人の関係が、快い友情が育まれていると映るか、一種の負け犬同士の馴れ合いと映るか。まあ、どっちも正解なんだろうけど、世の中はそんなに綺麗事ばかりじゃない。それに、出会いはどうであれ、一緒になって夢を語り、困難を克服する時間を共有する。真の友情というのは、そういう中で生まれ、付き合った時間は関係ないという描写に、妙な説得力を感じる。
しかし、同時に何か重苦しいしこりが残る。そんなマックスを見るカウンターの女性職員が淡々と仕事をこなす様子は、彼らが社会から乖離しているということを、まざまざと認識させてくれる。こいういう巧みな演出と、ジーン・ハックマン、アル・パチーノの名演技が相まって、実にアメリカン・ニューシネマらしい、自由さとささくれた心情が渾然となったような印象の良作。お薦め。
負けるな日本
出張とか入ると、投稿は遅れてしまいますわ。
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