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公開年:2002年
公開国:アメリカ
時 間:109分
監 督:マイケル・ホフマン
出 演:ケヴィン・クライン、エミール・ハーシュ、エンベス・デイヴィッツ、ロブ・モロー、エドワード・ハーマン、ハリス・ユーリン、ポール・ダノ、、リシ・メータ、ジェシー・アイゼンバーグ、ジョエル・グレッチ、スティーヴン・カルプ、ラフール・カンナ、パトリック・デンプシー 他
長年に渡って全寮制の男子校で歴史学を教えていたハンダートは、引退後の余生を送っていたある日、25年前の卒業生で今では大企業のトップとなったベルから招待を受ける。それは、ベルが生徒の頃に苦杯をなめた同校の伝統行事“ジュリアス・シーザー・コンテスト”の再戦を主催するためだった。ハンダートは、転校生だったベルが徹底的に彼に反抗した、苦い思い出が鮮明に甦るのだった…というストーリー。
私は『陽のあたる教室』が好きである。本作も先生モノなので、同様のテイストの期待をしたが、まったく裏切られた。ありがちな所で言えば、ちょっと他とはノリの違う先生が、問題のある生徒に苦労しながら、諸々の困難を乗り越えて、最後はカタルシスの波があふれるラストで終わるというところだろう。ありがちな展開かもしれないが、基本的に、先生モノに観ている側が求めるのは、そういうところだ(『スクール・オブ・ロック』でさえ、基本的はこれだろう)。
しかし、残念ながら、本作はモヤモヤで終わる。それも実に不快なモヤモヤだ。内容を言ってしまうとネタバレもいいところなので伏せるが、鳥肌が立つようなラストとは程遠い。
一点だけ、参考になったのは、たった一つの失敗でクヨクヨしないで、それはそれとして前向きに進むべきだ…ということだけである。私も、性格的に、一つ失敗すると、すべてイヤになって投げ出したくなるタイプなので、その点については、身につまされたことは認めよう。
だが、そんな教訓まかしいことを表現するために、わざわざ映画を一本つくる必要があるだろうか?
本作には、虫の好かない腹立たしい教え子が登場し、憎まれっ子世にはばかるといった具合に扱われており、その生き方を批判している。人間とは本来、実直であるべき…という、主張である。
では、言わせてもらうが、本作は、“映画”の本来あるべき姿を見据えて作られていますか?と問いたい。“映画”とは本来、人を楽しませたり、心を動かしたりするものでないだろうか。本作には、そういう根本的な映画の使命をまっとうしようという姿勢が欠如している。そこそこ面白い原作を映画という形にしただけであろう。人間のあるべき姿について説教をたれる前に、自分がつくっている映画が、どんなものか見つめなおすべきである。どの部分を、観客に「おもしろい!」と感じさせようとしているのか、さっぱりわからない。
TVドラマとして世に出して、受け入れられるかどうかのギリギリの線といったレベルである。
本作は観なくてよい。ストーリー構成、選出、演技、どれを取っても、特段に評価できる部分はない。“味”の無い映画だと思う。こんなことを言うのは失礼かもしれないが、才能のある監督とは到底思えない。
出張とか入ると、投稿は遅れてしまいますわ。
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