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公開年:1989年
公開国:香港
時 間:111分
監 督:ジョン・ウー
出 演:チョウ・ユンファ、ダニー・リー、サリー・イップ、ケネス・タン、チュウ・コン、ラム・チャン、シン・フイウォン 他
コピー:さらば拳銃、さらば熱き男たち……。
引退することを決意していた殺し屋のジェフリーだったが、最後の仕事でクラブ歌手のジェニーを巻き込んで、彼女の角膜を傷つけ視力を失わせてしまう。ジェフリーは、自分の仕業であることを隠し彼女を支援していたが、かすかな光程度しか視力のない彼女は、しばらくすると完全に失明してしまうことを知る。救うためには角膜移植しかなかったが、国内で順番待ちをしていてはいつになるかわからない。かといって海外での手術には莫大な費用が必要である。そこで、ジェフリーは、再び殺しの仕事を引き受ける。エージェントのシドニーから依頼された仕事は、麻薬シンジケートのボスの殺害。見事完遂したものの、ボスの甥であるジョニーに命を狙われるようになる。実は仕事の依頼元は甥ジョニーで、代金の支払いを踏み倒そうというのだ。一方、刑事のリーも、ボス殺害の容疑者としてジェフリーを追うのだったが…というストーリー。
“男たちの挽歌”シリーズ中では最高傑作とも言われる本作。とはいうものの、多分、一作目しか観たことがなく、おまけに内容の記憶がないので、比べられない。ただ、ジョン・ウーといえば、教会+二丁拳銃+横っ飛び+鳩。その…に関しては、本作はコンプリート。
画質の古臭さは香港であることと製作年を考えれば致し方ないが、役者の顔も演技も実に古臭い。あやうくコントチックになっちゃいそうなくらいに古臭い。そして、ストーリー設定まで、古臭い。
まず、チョウ・ユンファ演じるジェフリーは、殺し屋なんだけど悪人しか殺さないし、絶対に堅気の人間には迷惑をかけないことが心情の、任侠ヤクザみたいな殺し屋。まあ高倉健みたいなものだ。世の中の趨勢についていけなくなって、殺し屋を辞めようとしたが、最後でやらかしちゃう。自分のせいで未来ある女性の将来を奪ってしまった、さあどうしよう。こっそり色々と手助けをするようになるわけだが、普通なら、実は目を傷つけた犯人がジェフリーだとすれば、「そんなの嘘よ!」的なメロドラマが展開しそうなものだが、そうはならない。ジェニーは彼の優しさをあっさり受け入れて深い関係になってしまう。
何で、そこはあっさりなのかなぁ…と思うところだが、話の重心が、男女の関係ではなく、男の友情のほうに置かれているから。それも男の友情が2本もある。一つは、ジェフリーと旧知の仲のエージェント・シドニーとの関係。一度はジェフリーを裏切る形になるものの、やはりジェフリーとの友情を思い出し、身を挺して彼を守る。もう一本は、刑事リーとジェフリーの関係。当然、刑事と殺し屋は追いつ追われつの関係だが、リーも警察内ではみ出し者で、ジェフリーも他の悪人から追われる立場。悪人しか始末しないジェフリーと、悪に対して手を抜かず、そのせいで警察のなかで浮いてしまっているリーは、一緒にシンジケートに対峙する過程でシンパシーを感じ、友情を抱くようになる。
時代からはみ出した孤高の男が、ピンチの中で友情を見出していく姿は美しく且つ切ない。でも、男の友情の部分が厚すぎやしないだろうか。あれだけ、ジェフリーが角膜移植をさせることを望んだのに、ジェフリーの目をわざわざ使えなくするとか、最後も手すら握らせないとか、そこまでジェニーを不幸にする展開は必要だったろうか。せつなさやむなしさを強調する意図はわかるが、ずいぶんバランス悪かぁねえか?と。ここまでくると、ゲイ・ムービーかと。途中で巻き込まれた少女を助けるくだりを挟んだりして、ゲイ臭を薄めようとしているのだが、それでも薄まらないという濃さ(笑)。
このゲイ臭が鼻につかなければ、かなり愉しめるのだが、気付いてしまうとどうもノリ切れない作品。後は、敵に魅力が薄いのも難点かもしれない。アメリカでリメイクするとかしないとか噂があったようだが、この辺をうまく調整すれば、『ディパーテッド』のように成功する要素は十分だ。
銃撃アクションも、少し過剰すぎていて、リメイクの暁には調整要か。さすがに主人公側だけ弾が当たらなすぎで、興ざめしちゃうかも。盲目の女性がなんで流れ弾に当たらないいられるのかという無理さは、途中で牧師に救出させてギリギリセーフの演出だったけど。
出張とか入ると、投稿は遅れてしまいますわ。
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