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image0334.png公開年:2005年 
公開国:アメリカ
時 間:102分  
監 督:フレデリック・デュショ
出 演:ヘイデン・パネッティーア、ブルース・グリーンウッド、M・エメット・ウォルシュ、ウェンディ・マリック、フランキー・ムニッズ、マンディ・ムーア、マイケル・クラーク・ダンカン、ジェフ・フォックスワーシー、ジョシュア・ジャクソン、ジョー・パントリアーノ、マイケル・ローゼンバウム、スティーヴ・ハーヴェイ、デヴィッド・スペード、スヌープ・ドッグ、フレッド・ダルトン・トンプソン、ウーピー・ゴールドバーグ、ダスティン・ホフマン 他
コピー:競走馬を目指すシマウマと、心優しい牧場の仲間たちがレース場に奇跡を起こす!
なりたいキミに、なればいい!

嵐の中、移動を急ぐサーカス団に置き去りにされたシマウマの赤ちゃんは、幸い偶然通りかかった農場主のノーランに助けられる。娘のチャニングにストライプスと名付けられ、農場の動物たちに囲まれて成長していく。自分を“馬”と思い込んでいるストライプスは、隣の牧場のサラブレッドを目の当たりにし、自分も競走馬になりたいとの思いを強くするのだが…というストーリー。

小学生中学年までの子供がいるご家庭ならば、喜ばれることでしょう。他人とは違う運命を背負った子供が逆境に負けずに成長していく姿は、勇気が湧きますね…といいたいところだが、残念ながら、この世にはすでに『ベイブ』という映画が存在する。

『ベイブ』は1995年の映画で、本作より10年前の映画だが、目を見張るような技術の進歩がないのが悲しい(動物の口がセリフに合わせて動く技術は当時の段階ですでに確立されている)。ペリカンやハエなど、明らさまにCG的な動きをするのだが、実に興醒め。仲間の動物がレースに協力してしまうのは、どう贔屓目に見ても反則なので興醒め。『ベイブ』は偏見に負けない力を見せてくれたが、本作はほとんどイジメ状態なのも興醒め。ポニーの思い、父親の思い、それに何よりもストライプスの思い(というか彼らの悔しさ)をもっと感じさせてほしいのだが、中途半端で興醒め。

別におもしろくないわけではないのだが、すべてが中途半端で、観ている側のほうがやりきれない思いになってしまう。“シマウマが競馬に挑戦する”という思いつきはいいとしても、結局、『ベイブ』の焼き直しみたいになってしまったら、一旦立ち止まって、考え直さなければいけません。どういう事情があったにせよ、このように自分の作品を客観的に眺めることができないような監督や脚本家は作り手として失格(このレベルの作品を世に出してしまった人に、次のオファーはないだろう)。

お薦めはしないが、彼女やいい大人の友達と観て楽しめる映画ではない。子供と見るといってもあまり小さすぎると逆につまらなく感じるだろう。6歳から11歳くらいまでの子供と観るか、エグい作品ばかり観続けて少しハートがヤラレてしまった人は観ればいいだろう。でも、『ベイブ』を観ていないならば、『ベイブ』を観ればよい。

#『ベイブ』はかなり好きな映画の一つなので、そのせいでちょっと辛口になってしまったな…。

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