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公開年:1991年
公開国:アメリカ
時 間:78分
監 督:マーク・L・レスター
出 演:ドルフ・ラングレン、ブランドン・リー、ケイリー=ヒロユキ・タガワ、ティア カレル、トシロー・オバタ 他
ロサンゼルスのリトルトウキョーに“鉄の爪”と名乗る日本のヤクザが進出。彼らは飲食店などを脅しみかじめ料などを要求し、街の人たちを恐れさせていた。子供のころ日本で生活した経験を持つロス市警の刑事ケナーは、鉄の爪を壊滅するために、相棒のジョニーと共に強引な捜査を執拗に繰り返すのだった。そして捜査の中で浮かび上がってきた鉄の爪の親分ヨシダの胸に、父を殺した男と同じ刺青があることを発見するケナー。そしてヨシダが、ビール会社を隠れ蓑に麻薬密売に進出しようとしていることを知り…というストーリー。
日本未公開作品で、B級の匂いがプンプンしつつも、ドルフ・ラングレン&ブランドン・リー主演で、製作側がBの線を狙ったわけではないことはわかる(まあ、予算はかけてなさそうだから、そういう意味では間違いなくB級なんだけど)。
日本描写がトンチキで、特に所々出てくる日本語がポンコツなために、トンデモ作品と評されることが多いのだが、個人的にはセーフだと思う。他国の文化を登場させる時なんてこんなもんだろう。ましてや、歴史物語とかシリアスさが要求される作品ならいざしらず、アクション映画なんだし、それも舞台はリトルトーキョーなんだから、二世や三世なら多少日本語がおかしくても変じゃない。
ドルフ・ラングレン演じるケナーの日本語が変なのも、子供の頃に一時期日本にいたっていう設定なら、むしろリアルなんじゃないか?鉄の爪の部下に日本語が変なやつがいたって、現地調達した二世かもしれない。いや、日本のヤクザに英語ペラペラな奴は多くないだろうから、現地調達するほうがかえって自然だろう。ケナー行き着けの飯屋のおばちゃんだって、沖縄出身で幼少のころに移民してきたって設定だったらあんなもんだ。対して、ヒロユキ・タガワやトシロー・オバタの日本語はほとんどネイティブなわけで、こっちは日本からきたヤクザってことだと理解すればいいのだ。
海外で変質した日本コミュニティ。ある意味、海外文化とのシンクレティズムや、外国人の勘違いを逆手にとった日本演出って感じで、逆にありなんだよ。
ヤクザ組織があんな経済ヤクザみたいな行動をとることに、当時は違和感を感じた人もいるかもしれないが、今のヤクザさんたちの行動を見れば、任侠道とヤクザは異なることは理解できるわけで、むしろヤクザ組織の現実に近いといえるよね。
話は変わるが、本作は、映画をつくる上でのベースラインになる作品だと思う。どういう意味かというと、いろんな要素で、このレベルを下回ってはいけない、もし下回っているならばテコいれが必要だ!という目安(ものさし)になる映画だということだ。
お色気描写 → これより、エロくなっちゃダメ。
日本表現 → これより、トンデモジャパンになっちゃダメ。
アクション → これより、レベルが下回っちゃダメ。地味になっちゃダメ。
ストーリー → これより、単純になっちゃダメ。
役者 → これより、キャラの弱いのはダメ。
いい意味でも悪い意味でも、及第点ギリギリの作品。逆にいえばすべての要素をギリギリレベルでクリアしている作品で、軽い気持ちで観るとそれなりに満足しちゃうのが、ちょっと悔しい作品だったりする(こういう仕事ができる監督は、カルト化する可能性が高いよね)。
アホキャラがばれる前の、まだ輝きがあるときのドルフ・ラングレン。体もキレキレである。
負けるな日本
出張とか入ると、投稿は遅れてしまいますわ。
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