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公開年:2007年
公開国:フランス、ドイツ、ベルギー、南アフリカ
時 間:117分
監 督:ビレ・アウグスト
出 演:ジョセフ・ファインズ、デニス・ヘイスバート、ダイアン・クルーガー、パトリック・リスター、テリー・フェト、シャイロ・ヘンダーソン 他
コピー:27年間囚われた、のちの南アフリカ初の黒人大統領。今、秘められた感動の実話が明かされる。
あなたに逢って、知った。世界は間違いだらけだと──
1968年、アパルトヘイト政策下の南ア。ジェームズ・グレゴリーはコーサ語を解することを買われ、反政府運動の首謀者ネルソン・マンデラの看守に抜擢される。彼に与えられた仕事は、マンデラたちの秘密の会話や手紙の内容をチェックし、情報を得ること。しかし、マンデラに長く接するうちに、彼に対する見方がかわりはじめ…というストーリー。
ネルソン・マンデラの承諾を得て映画化をした点を全面にアピールした作品。原作は主人公の看守さんなわけだし、マンデラの大統領就任式に呼ばれるくらい懇意な間柄なのだから、別に、アピールしなくても誰もウソだとは思わない。そんなことわざわざ前面に出さなくてもいいのでは?と思うが、それは、作品自体が興行的に当たりそうも無い地味なものだったからかも。
また、逆に言えば、マンデラの承諾があったということは、マンデラ側に不都合なことはあまり描かれていないとも捉えることができるので、描かれていることをすべて鵜呑みにするのは危険かもしれない。
ただ、誤解をされてはいけないので断っておくが、映画自体の質は良い。マンデラがアパルトヘイトに抵抗して長く投獄され、釈放後に大統領になったことまでは誰でも知っているだろう。アパルトヘイトの様子や、マンデラがどういう活動をしていたのか(なかなかの武力闘争を指揮していたこと)、27年間の獄中生活はどのようなものだったのかなどがよく判り、映画でありながら一級の資料といってもよい。
大昔『遠い夜明け』というアパルトヘイトを扱った作品を観たが、若くてアホだった私はまったく消化することができなかった。判りやすさという点では、本作は非常に質が良い。
どうも1900年代の中盤は、共産主義を敵だといいながら共産主義の何たるかを理解していない輩が世界中にいた時代のようだ。敵がわからないのだから敵を倒せるわけもなく、いつまでも泥沼状態なのは当たり前だと思うのだが。実に不思議な現象で、それが大衆を抑圧したい側の道具として利用され、何もわからない民衆が巻き込まれていくのも共通していて、興味深い。
看守の心の変遷は表現されているのと同様に、マンデラだって大きく変わったはずなのだが、まるで始めから聖人のように描かれていて、その心の変化は見えてこない。この点は実に不満で、本作を平板な印象にしている原因だと思う。
また、日本(特に日本の商社が)がアパルトヘイト下の南アから“名誉白人”とされていたことなども描かれていない。この歴史的事実は、とてつもなく恥ずべきことだったと、今後、今以上にクローズアップされることだろう。
観終わって思ったのだが、本作を観てから『インビクタス/負けざる者たち』を観るのが正しかったと思う。この流れで観ることを是非お薦めする。より“赦し”の大切さを強く感じられるはず。
出張とか入ると、投稿は遅れてしまいますわ。
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