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公開年:2009年
公開国:日本
時 間:202分
監 督:若松節朗
出 演:渡辺謙、三浦友和、松雪泰子、鈴木京香、石坂浩二、香川照之、木村多江、清水美沙、鶴田真由、柏原崇、戸田恵梨香、大杉漣、西村雅彦、柴俊夫、風間トオル、山田辰夫、菅田俊、神山繁、草笛光子、小野武彦、矢島健一、品川徹、田中健、松下奈緒、宇津井健、小林稔侍、加藤剛 他
受 賞:【2009年/第33回日本アカデミー賞】作品賞、主演男優賞(渡辺謙)、編集賞
コピー:魂が、震える。
国民航空の労働組合委員長を務める恩地元は、職場環境の改善を求め会社側と激しく対立したため、懲罰人事で海外赴任を命じられる。パキスタン、イラン、ケニアなど、社内規定を無視した長期の海外勤務であったが、恩地は自らの信念を曲げず任務を全うする。一方、同じく労組副委員長として共闘した恩地の同期・行天四郎は、出世と引き換えに会社側へ寝返り、エリートコースを歩みながら恩地と対立していく。10年後、恩地は本社復帰するが、当時の組合の同志たちと同様に、不遇な日々を過ごすのだった。そんな中、国民航空ジャンボ機の墜落事故が起こり、恩地は遺族係に就き、数々の悲劇に遭遇するのだった…というストーリー。
飛行機のCGがポンコツだっていう噂があったけれど、たいして気にならなかった(小さい画面で観たからかな)。
まあ、主人公の生き方がいいかどうかは、答えを出すことはできないし判断する意味もない。ただ、私が判るのは、彼は根っからの“戦士”だってこと。目の前の難局に抗うことで生きている実感を感じる人間なのだ。どんなに苦しくても、そうしなくては生きている実感がない人間なのだから、会社をやめるはずがない。どんな懲罰人事でも、それに抗わずに戦士でいることをやめることよりはよいのだ。辛いようにみえて、すべて自分で選択しているのである。
恩地の学生運動の延長みたいな組合活動の仕方にも共感できなかったし、会社側の腐れっぷりにも同様。労使のどちらにも共感できないってことは会社まるごとがクソにしか見えないわけで…。
それにしても、昨日の『マンデラの名もなき看守』と同じく、この時代の大人は、共産主義思想とは関係ないのに体制に抵抗すると“赤”呼ばわりする(私の母親もそうだったが)。いまだに、赤だ右だ左だ、的外れな形容をしてる人が多い世代で、レッテルを貼って人をカテゴライズしないと頭が整理できない人たちなんだろう。閉口する。
私は元々JALという企業が大嫌いなので、すべてが腹立たしく見えて仕方が無かった(実際JALには一切乗らない)。本作の公開にあたって、2009年の今になっても、そしてこの破綻状態の今になっても、“フィクションで金儲けをするのは遺族への配慮が欠ける”ともっともらしいことを平気でいえる会社である。大体にして、なんでJALに遺族の気持ちを代弁する資格があるというのだろう。単に自分たちに不都合な部分が扱われているのがイヤなだけなのに、遺族の気持ちを持ち出すような、そんな品性の企業に未来などあるわけがない。
末端の人たちはがんばっていると思うので気が引ける部分がないわけではないが、だからこそ、一旦潰して別会社にして再雇用すべきだったと考えている。
本作を見ると、事故の細かいディテールは記憶が薄れているなと思った。こういった表向きフィクション作品であったとしても、手に届きやすい形になっているのは意味があると思う。遺族の方々は苦しいであろうが、別に事実の隠蔽やウソをついているわけではないので、許容していただきたいものである。
この大きな原作を映画にするぞ!っていうよりも、原作を壊さないようにするぞ!ってベクトルで作られたような気がする。原作がすばらしいからそれでよかったんだろうけどね。長いことは長いが3時間超には感じなかったのはスゴイこと。
特に、最後のお遍路に回っているおじいさんに当てた手紙の内容が大変よろしい。そのシーンだけでも、私は観る価値があったと思う。まちがいなく良作(傑作じゃないんだ…(笑))。
#予言しておくけれど、いくら稲盛さんががんばってもJALはつぶれるはず。その理由の一つは、稲盛さんは無から大きくするのは得意かもしれないが、いびつな“有”を丸い“有”にするするのは決して得意ではないから(一回、潰しておけば、今頃復活していたと思う)。二つ目はLCCの波に完全に出遅れるから。そして、国民の多くは「あの時、潰しておけば…」と思うのだ。合掌。
出張とか入ると、投稿は遅れてしまいますわ。
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