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imageX0071.Png公開年:1981年
公開国:日本
時 間:112分
監 督:相米慎二
出 演:薬師丸ひろ子、渡瀬恒彦、風祭ゆき、大門正明、林家しん平、酒井敏也、柳沢慎吾、岡竜也、光石研、柄本明、佐藤允、北村和夫、寺田農、藤原釜足、円広志、角川春樹、斉藤洋介、三國連太郎 他




女子高校生の星泉は、アメリカからの帰国の途、成田空港で車に轢かれて死んでしまった父・貴志と、火葬場での最後の別れを惜しんでいた。その後、泉が自宅マンションへ帰ると、マユミと名乗る女がおり、自分は父の愛人で「自分が死んだら泉と一緒に暮らして欲しい」という父の手紙を携えていた。父の死だけでなく、愛人がいたという事実にショックを受ける泉だったが、なし崩しでマユミと暮らすことに。翌日、泉が通う学校の校門に、黒いスーツを着こんだ大勢の男たちが並び、学校中が大騒ぎになる。警戒する先生や生徒たちをよそに、泉は校門に歩みを進めると、泉はその男たちの車に乗せられて、汚ない事務所に連れていかれるのだった。そこは、目高組というヤクザの事務所。実は、泉は先代の親分の血縁で、後継者にとの遺言を残し死んでいたのだった。はじめが頑なに拒否した泉だったが、渋々承諾。しかし、目高組は4人しか子分のいない小さなヤクザ組織で…というストーリー。

角川映画は結構観ている方だと思うんだけど、本作は初見。三國連太郎、渡瀬恒彦、柄本明とそれぞれの演技はすばらしい。でも、全部、その味は消されている。意図的に消してるつもりは無いだろうが、このシナリオじゃどうにもならんし、すべて薬師丸ひろ子が持っていく流れになっている。そういう意味で間違いなくアイドル映画。結果として、ほぼ新人に近い薬師丸ひろ子が映画のすべてを引っ張っていく。そして主題歌まで歌い、それが流れるラストで映画の締めまでしっかり担う。

その後の角川アイドル路線に繋がるわけだけど、ヘロイン、レイプ、ヤクザと、今のアイドル映画ではとてもあり得ない内容。そのあり得なさは、荒唐無稽と言い換えてもいい。地上派で放送するのは難しいレベル。プロットをかいつまんでみるとわかるが、シナリオ上のイベントはとにかく暗い。『Wの悲劇』もそれなりにドロドロしていたけど、ここまではエグくはない。後発の原田知世には、こんなことはさせなかったし、こなせもしなかっただろう。

出来映えを揶揄する人も多いけど、こんなマンガな内容をマジメ実写映画としてまとめたら、箸にも棒にもかからないくらいくだらなく見えるはず。陳腐ともいえる演出で、逆にバランスが取れていることに気付くべき。クレーン車でシャブコンの中にちゃぽんちゃぽん漬けるシーンが、まともな映画として成立するわけがない。成立しているのは、ユニークな相米慎二の若き感性のおかげなのだ。
三國連太郎演じるフトッチョが、なんで地雷で足が吹っ飛んだフリを四六時中してなくちゃいけないのか、意味不明だろ? 張り付けになった薬師丸ひろ子が、フトッチョの娘がよく口ずさむのと同じ歌を口ずさむんだけど、普通は娘がよく唄っていた歌だから、ちょっとひるむ…とかそういう展開があって然るべきでしょ。でも、スルー。演出の無策さを通り越してシュールの域でしょ。もう、この映画を作っている側もシャブ中なんじゃねえかって思えてくる。

また、30年以上前の作品だけど、日本であって日本でないみたいな様子に、ちょっと驚いてしまった。ある意味、時代劇。リアルタイムに当時を知らない人にとっては間違いなく珍作。そして、この薬師丸ひろ子の容姿のどこに、当時の人はアイドル性を感じたのか、素直に疑問を感じてしまう。

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出張とか入ると、投稿は遅れてしまいますわ。
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