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公開国:アメリカ
時 間:118分
監 督:シドニー・ポラック
出 演:ロバート・レッドフォード、フェイ・ダナウェイ、クリフ・ロバートソン、マックス・フォン・シドー、ジョン・ハウスマン、アディソン・パウエル、ウォルター・マッギン、ティナ・チェン、マイケル・ケーン、ハンク・ギャレット、カーリン・グリン、ラッセル・ジョンソン、ハンスフォード・ロウ 他
ノミネート:【1975年/第48回アカデミー賞】編集賞(Don Guidice、Fredric Steinkamp)
コピー:ニューヨークの真只中を襲った戦慄のワシントン指令! 全米恐怖の巨大組織CIAに挑む華麗なる男《コンドル》! 人気最高2大スターの初顔合せで 放つロマン・アドベンチャー!
クリスマス・シーズンのニューヨーク。アメリカ文学史協会の看板を掲げるビルがあるが、そこは実はCIAの下部組織で、情報部17課第9班の名称を持つ末端の秘密情報機関だった。そこで勤務するコードネーム“コンドル”ことターナーの任務は、ラップ博士ら8名のスタッフと共に世界中から集められた小説や雑誌の内容を解読し、コンピュータに入力することだった。そんなある日、ターナーは、昼食の買出しのために外出すると、その間に局員が皆殺しにされてしまう。彼は、表の公衆電話からCIAに通報。部長ヒギンズが本件の対応を行うこととなり、ターナーを劇場裏の路地で保護することに。ターナーを安心させるために、情報部17課ウィクスとターナーの知り合いの職員サムも同行させることに。しかし、いざ現場にくと、ウィクスがターナーめがけて発砲。ターナーも反撃しウィクスの右脚を打ち抜くが、ウィクスはサムを射殺してしまい…というストーリー。
『ザ・ヤクザ』の翌年の作品。音楽はルパン三世の大野雄二みたいなジャズ調で、とても雰囲気があってよろしい。内容もなかなか硬派なサスペンス物。典型的な巻き込まれ型のストーリーだが、それを“書物で知っただけ”の知識だけで切り抜けていくという設定がおもしろい。交換機がらみの盗聴ネタは、今ではありえないけど、なかなか愉しめた。
ただ、主人公であるターナーたちアメリカ文学史協会の仕事が、どうにもピンとこないのが玉に瑕。
各国の雑誌から何かを読み取ろうというのは理解できる(実際に世の中のスパイの仕事は、それが主だと思う)。ただ読んだだけでは判らないような、記事や文章に隠された謎のメッセージを読み取ろうというのは、まあ、フィクションとしては納得できる。ただ、その内容をコンピュータに入力したからといって、何かが判るとも思えない。なにか、特殊で複雑な暗号があって、雑誌や小説を用いて連絡に使っているので、OCRで読み取って機械的にそれを捜している…というならわからんでもないのだが…。昔のSFマンガに、コンピュータが巨大な脳にでも繋がっている描写があったりするが、それと変わらないレベルなのが残念。
主人公以上に巻き込まれてしまう女役のフェイ・ダナウエィが、これまた雰囲気のある良い演技。結局、ターナーに魅力を感じて協力するのだが、事情は良くわからないが、さみしい女なんだろう。彼女の撮った写真がさみしい感じという以外に、彼女の心の深層を想像するアイテムはない。一緒にリゾートにいく男友達はいる模様だが、だからといって充実した日々を送っていたとはいえない。もうちょっと“さみしい女”としてのバックボーンを描いていれば、より感情移入ができたかも知れない。
で、時代が時代なので当時は説得力があったのかもしれないが、結局、中東の石油ビジネスがらみというオチが、判ったような判らないような。ガチガチのサスペンスなのに、事件の根幹となる出来事がピリっとしない。ラストのやりとりが、格好良いと思えるかどうか。私は、結局どうなるのか検討も付かないし、ただモヤモヤが残っただけで、後味が悪かったけど。
私にとっては、渋いんだけど締まってない感じの出来映え。緑茶はうまいんだけど、付け合せがビーフジャーキーで、なんだかなぁ…っていう感覚に近い(判らんか…)。いや、多分、ポラック節が性に合わないだけなんだと思う。
出張とか入ると、投稿は遅れてしまいますわ。
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