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公開年:1974年
公開国:アメリカ
時 間:103分
監 督:アラン・J・パクラ
出 演:ウォーレン・ベイティ、ウィリアム・ダニエルズ、ヒューム・クローニン、ステイシー・キーチ・Sr、ポーラ・プレンティス 他
受 賞:【1957年/第3回アボリアッツ・ファンタスティック映画祭】批評家賞
コピー:要人暗殺が平然と行われている現代アメリカ! 秘密組織『パララックス』から黒い影が伸びたとき……目撃者は消され証拠は消えていく!
次期大統領候補と目されるキャロル上院議員が狙撃される。事故調査委員会は、狂信的愛国者の単独犯行と断定し、調査は終結する。それから3年。ロサンゼルスの地方紙の新聞記者ジョー・フラディの所に、元恋人のリー・カーターがやってくる。彼女はジャーナリストで、3年前のキャロル上院議員が暗殺の現場にいた人物。リーは、彼女と同様に現場にいた6人の人物が不慮の事故や不自然な病気で、相次いで死亡していることに恐怖を覚えていた。あまり良い別れ方をしなかったせいもあり、私も殺されるという彼女をジョーは一笑に付す。しかし数日後、リーは遺体となって発見される。死因は睡眠薬の飲みすぎということだったが、あまりにも不自然だったために、ジョーは独自に調査を開始する。彼女と同様に現場にいた判事が、とある町の谷川で溺死したことを知った彼は、その町を訪ねるのだったが…というストーリー。
水面下で進行する陰謀に立ち向かう男のお話。静かな緊迫感を漂わせた、渋い大人のサスペンスって感じ。
何やら闇の作戦を進めている会社の名前が“パララックス”なんだけど、タイトルの“パララックス・ビュー”っていうのは複数の視点、つまり見方によって見えてくるものが違う…ていう意味なんだろうね。公式発表における犯行の動機は別にして、外面的な事実は、新聞で伝えられている通りで、ウソがあるわけではない。でも、散発的な事件の点を繋げると、何か別なモノが見えてくる…ということか。
別に直近で死んだ元彼女に、強い思いがあったわけではなくて、純粋に記者魂に火がついたって感じ。私怨で動いているわけじゃないのが良い感じ。
正義感と強い好奇心は理解できるが、さすがに一人で(おそらく)巨大であろう組織に立ち向かっていく恐ろしさは半端ない。この手の作品の主人公が、はみだし者なのはお約束。守るべきものがない強さが如何なく発揮されるのは心地よい。
(ちょっとネタバレ)
彼が、事件現場にいた人間ではないからなのか、結構スルスルとパララックスの内部に食い込むことができる。といっても、暗殺者候補として見出されるわけだが…。このパララックステストなるものが、その人間の暗殺者としての素養と、“ロボット”になる素養を同時に診断するもので、地味に気持ちが悪い。ある意味、『ゾンビ』とは違う方向性ではあるが、“大衆の恐怖”をテーマにして昇華した作品なのかな…と(“気付かない大衆”“踊らされる大衆”という意味で)。
#後に、『クライシス・オブ・アメリカ』なんて作品も作られるし、陰謀&暗殺マシーンってのは、一つの様式美だな。
暗殺者候補として見出されるといっても、もちろんジョーの作戦。正気の彼は、パララックスの陰謀を、小さな抵抗ながらも綱渡りのようにしてブロックし、被害を最小限に食い止めていく。なかなかのヒーローっぷりに興奮するとともに、何がおこるのかはわからないけど、とりあえずできることはやる…という、ある意味自暴自棄ともいえる勇気に寒気すら覚えるほど。
#昔は、飛行機に乗ってからチケット買えたんだな。まさにエアバス。
もしかして、編集長もあっちサイド? なんて思ったりもしたが、まあ、そこは程よいミスリードだったかな。
で、凡作ならば、巨悪を倒すか、そこまではいかなくとも爪痕は残す…という終わり方になると思うのだが、実に虚無感や絶望感が漂うラストが待っている。まったく救いがないんだけど、そう悪くない絶望感かな。良作だと思う。
ただ、すっかり観終わって、後で振り返ると、なんで上院議員暗殺の現場にいた人が殺されていくのが理由がさっぱりわからなかったりするんだよね。彼らは真犯人の何かを知っていたわけでは無さそうだし、事件の真相を究明しようとしたわけでも無さそうなんだよなぁ(笑)。あれ、そこはツッコんじゃダメなのかな?
出張とか入ると、投稿は遅れてしまいますわ。
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