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公開年:2008年
公開国:イギリス、アメリカ
時 間:107分
監 督:マーティン・マクドナー
出 演:コリン・ファレル、ブレンダン・グリーソン、レイフ・ファインズ、クレマンス・ポエジー、ジェレミー・レニエ、エリザベス・バーリントン、ジェリコ・イヴァネク、アンナ・マデリー、ジョーダン・プレンティス、テクラ・ルーテン、エリック・ゴドン、キアラン・ハインズ 他
受 賞:【2008年/第66回ゴールデン・グローブ】男優賞[コメディ/ミュージカル](コリン・ファレル、ブレンダン・グリーソン)
【2008年/第62回英国アカデミー賞】脚本賞(マーティン・マクドナー)


ロンドンで初仕事を終えた新人ヒットマンのレイ。その後、ボスの指示で、ベテランヒットマンのケンと一緒にベルギーのブルージュへ向う。二人は、ボスからの次の指示を待つことに。ケンがブルージュを楽しもうとする一方、レイの心は沈みがちに。レイの初仕事は、神父の殺害だったが、その場にいた子供を巻き込んで殺してしまったため、強い罪の指揮に苛まれていたのだ。それでも、なんとか気分を変えようとするレイは、街で出会った女性とデートに繰り出す。その間、ボスからの指示の電話を受けるケン。なんと、指令の内容は“レイを殺せ”というもの。ボスは、レイが謝って子供を殺害したことに激昂していたのだ。意を決したケンは、翌日、ボスの指示通りに仕事に使う銃を入手し、ホテルに戻るのだったが…というストーリー。

前半を退屈に感じる人は多いと思う。コメディにしたいのかな? と思った人もいるかも。でもそれは、後半のハードな展開の前フリ。

新人ヒットマンのレイは、いきなり子供を殺してしまったことで強く罪悪感に押しつぶされそうになっており、自殺まで考えている。そんなレイを間近でみているベテランのケンは、逆にこんな家業を続けていいのか、むしろレイのような感覚になるのが普通じゃないのか? と悩みはじめる。そんなレイを殺していいのか? 彼こそ救うべきじゃないのか?と。 一方、ボスはレイが子供を殺してしまったことが許せない。冷酷に見えるが、絶対に譲れない美学というかポリシーの持ち主。ケンがレイを殺すことに躊躇していることを知り、自ら、ポリシーを守りに出向く。
全員、殺し屋家業なんだから根本的に全員が間違ってるのだが、ある意味、全員が正しい。
この3人の思いがぶつかり合った先に何が残るのか。なかなかよく出来た脚本だと思う。

派手や作品への出演が多いコリン・ファレルだけど、本作は実に落ち着いた大人のドラマ。わかりやすいドンパチもないし、気を衒った演出もないが、見ごたえは十分。もっともっと評価されるべきだと思うのだが。日本未公開だったらしいのだが、ちょっと信じられない。

お薦めしたい一作。満足した。

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出張とか入ると、投稿は遅れてしまいますわ。
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